12/26/2007

再インストール

久しぶりにPCの再インストールをおこなった。実に2年ぶり。落ち着いたOSになると,やはり便利なものがいろいろ出ていて,DriverMaxは秀逸:http://www.forest.impress.co.jp/article/2006/09/15/drivermax.html
すくなくとも,ドライバーが入ったファイルなり,CD-ROMを探さずにすむし,一度やるとOS再インストールが怖くなくなる。

ただ,IntelのChipsetドライバがだいぶん更新されていたことや,HDD用の最適化ツールが進歩していたので,それをUpDateしてみた。

セキュリティパッチはめちゃくちゃあるので,面倒くさいのでSP3のRC版をインストールしてみたが,今のところ快調に機能している。

12/25/2007

処々

1.JCI,耐久性力学WGのシンポが21日にJCI/半蔵門で開催されました。おかげさまで想定人数に達し、無事採算が取れるとともに、それなりの反響をいただいて終了することができました。ご参加いただいた皆様には心より御礼申し上げます。幹事・N先生、お疲れ様でした。

2.本
・11/17 ダイヤモンド ウェブの真贋
二極化する人材活用,女性の人材活用は今後の日本企業の大きな課題。労働力が少なくなるなかでは多角的な人材活用が重要。男性型にすることでは,長期的にデメリット。オランダ等のシェアプログラムはある意味で見習うべき。(中間マネジメントコストが発生する点については,従来から日本企業のマネジメントには問題があったので,模索していく必要がある。)
山崎氏(楽天証券)の投資信託銀行窓口販売の今後の課題は,もっともな意見。基本的に企業は自社の利益を追求しているのだから,メインバンクから投信を買うなんていうことはシナイほうがよいという意見。
フィンランドの義務教育の話。ゆとり教育だが,教科書の中身はすごく高度。
ドラッカー:意志決定において重要なことは,意見の不一致がないときに採決を行わない。

要読:経済大国興亡史,キンドルバーガー,岩波書店

年金の財源方式は政治と企業のご都合主義(野口悠紀雄氏),まったく同意見。

・11/27 週間アスキー
ミニPCに興味があって買った。情報は特になかった。

12/15/2007

経済格差・情報格差・企業モデルとウェブ

最近,日本経済新聞の提灯記事(消費税を賛成する人間が6割を越えたというもの)を見て,いろいろ疑問に思っていて考えたことがある。

基本的にウェブ上のサービスは無料モデルが支配的で,金銭を払った会員制のサービスモデルというのはなかなかはやらない。よほど専門に特化したものであるなら,可能なのだが一般大衆向けサービスでは無料モデルにかなわない。

無料モデルは結局広告収入に頼ることになる。古くはYahoo,現在ではGoogleが多くの宣伝を代理店として取り扱っている。思えばこれは,テレビと同じ構造で,スポンサーがいて,一般の人は無料で情報を享受している。ただ,最近のテレビ報道でわかるように多額のスポンサーの支払いでなりたっているので,スポンサーに不都合な情報というのはテレビを通じて我々には来ない。
本来は報道と新聞というのは独立関係になっていて,異なる報道機関の独立によって報道の自由度というのはトータルで担保されるべきと思うのだが,日本の報道は新聞とテレビ・ラジオはいずれも同族企業になっている。

結局,資本家の暗黙の制御が報道には働いていることになり,お金を持っている人に有利な情報しか,テレビ・マスコミには流されず,いくらジャーナリズムといっても,所詮は資本家の手の上で踊っている。完全に独立したジャーナリズムというのは,NHKであっても無理であり,それは国のお金が投入されているために,結局のところ,政府(すでに国民と政府・官僚は対立関係にある部分がある。不思議なところであるけれども。)の意向にそったものしか作れない。

そうはいっても,民間の資本家の意見が反映されないと言う意味で,NHKの独立というのは守られるべきで,それゆえ,NHKは視聴率争いから独立したジャーナリズムを歩むべきであるのに,そういうことを彼らはやっていない。
僕はテレビをもっていないが,NHKがこうした報道をするようになるのであれば,金を払う。テレビが無くてはも払いたいと思う。

そういう意味で,個別の人間がブログにニュースを書くという行為のみが真にジャーナリズムの形に違いが,そこに費用と責任が生じない限り,生計を立てることは難しいだろう。

そういった観点から,ウェブというのはインターネットができた当初からジャーナリズムを変えるといわれてきたのだが,それでも,結局広告モデルがはびこったため,資本家の手の上で踊ることになる。

情報格差はますます生じ,無料モデルを好む庶民は暗黙の上で,資本家の息のかかった情報にしか触れなくなり,マインドコントロールされてしまうのだろう。

そういう意味で,インターネットを用いた個の独立というのは,結局のところ広告ビジネスによって旧来型のマスメディアと同等な手順でうまく型にはめられた,といえるのではないだろうか。結局独立するには,資本から独立しないといけない,ということです。

そういう意味では,経済的自由主義というのと個人の自由というのは,なかなか同時に達成できるものではないな,とも思う。

12/12/2007

ゼミ用PC

今年から,学生の目の前で3日に渡って,FEMのコーディングをなにもないところからやってみせる,というゼミ・授業をやっているのですが,ノートっていうのが意外にPC上で面倒くさい。板書にかわらないものか,とも思うんだけど。

昔,ベンチャー企業の端っこにいたころ(2000年頃),ノートっていう,PCでは作成しづらいものをいかにプログラムかして,普及するかということに関して,プロジェクトノートを作成したのだが,その時やっていたことって普通にやられているんだよなあ。
大学生のソーシャルネットワーク的なものを,授業ノートを中心に作成するのと,授業ノートにXMLタグをつけて,検索,体裁すべて整えたデータベースを作成して,大学のE授業と連携させるというものだったんだけど。
当時は開発しなくちゃいけない要素技術が多すぎたけど,今だったら,過ぎ去った技術だよな。

という前振りですが,DellがタブレットPCを出したので,そろそろ買ってもよいのではないか,と思っているわけです。
http://japanese.engadget.com/2007/12/11/latitude-xt-pc/

12/11/2007

黄表紙,しびれた。

瀧口克己先生の討論,しびれました。こういう討論はもっと盛んにならないといけないと思う。大変勉強になりました。

12/05/2007

国の金

http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20071205ib22.htm
「資産効果で国民を豊かに」国営ファンド求める議連発足

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20071205i113.htm
公的年金の運用、1兆6千億円の赤字…サブプライムが影響

何事もやらないと始まりませんが,よく戦略を練ってからやってほしいですね。国としては,ノウハウを蓄積ものと思いますが。



11/28/2007

豊田講堂の改修

豊田講堂の改修工事がそろそろ終わりそうだ。槇文彦の初期の傑作で,施工はT工務店が行っている。今回の改修工事もその流れを受けて,T工務店だ。

コンクリートの型枠には,表面に木目をつけるため,杉板が使われたが,今回どうような形で高強度で増し厚して補強を行った。(かぶりが少なく中性化が激しかったのだ。)
杉板をダイレクトに使うと,アルカリに触れて樹液が出てしまい,表面にダレが生じてしまうそうなのだが,それを防ぐために,アルカリ溶液の中に型枠をつけ,樹液をだして用いたと聞いた。
かなり,金がかかっている細工で,さすが豊田講堂(トヨタ出資)だ。

11/27/2007

セメント・コンクリート研究会


大学の先生方でやるマニアックな会議に参加してきた。
さすがに,大物先生の前にやるとなると,急に自分の用意したPPTがインパクトが無いと思い,急遽,昼から作り直した。

M先生の鉄筋腐食速度モデルは感心した。ただ,あれを突きつめようとなると,ちょっとしんどいな。
結局,不連続な問題をどのようにモデル化しますか,というひび割れの問題と同じ点に行き着いてしまうと思う。カオス的なモデル化であっても,人間はそのまま数式で表現しようとするのだが,どちらかというとコンピュータの離散的な性質をそのまま使った方がよさそうだ。

骨材問題の定義と写真はインパクトがあった。H先生。この人は,工学と政治の狭間にいられる人なんだな。すばらしい。T先生も似た傾向をもつけど,どちらかというと哲学に寄りすぎだな。

木材を切っても,二酸化炭素の固定したそのままなので,別に環境負荷は増大しないよな。

宴会は,中の出し物がエンターテイメント抜群だった。幹事をされたA先生には御礼申し上げたい。

次の日に閑谷学校に行って,論語の講釈を聞いた。
これも,素晴らしかったが,楷の木の紅葉がみれず残念だった。次回は是非,みたい。
 

11/19/2007

揮発油税の暫定税率、原油高騰で焦点に浮上

NIKKEI NET(日経ネット):主要ニュース-各分野の重要ニュースを掲載
そりゃ,個人も流通業者も大変だとは思うんだけど,そもそも,環境負荷低減で,イギリス,EUでは1L 200円あるいはそれより高い金額で流通しているのに。
どちらかというと,税金が何に使われているかをもってはっきりした方が良いと思うんだが。
景気回復に寄与するというなら,その論調でもう少し,説明して欲しい。

11/18/2007

思想と運用

最近,頭の中で良く出てくる議論。
まだ,頭が整理されていないので,だらだらと書く。

・性能設計において,過剰設計は悪である,は建築にもあてはまるのか。
顧客が100%,自分が購入しようとしているものに対する要求性能が書き下せるのであれば,余剰設計は悪かもしれない。自動車が過剰に強く,そのため,コストが加算されているのであればそれは顧客を裏切っている,という論理だ。
これは,現在の建築物,土木構造物にあてはまるだろうか。この間,構造の先生が,例の原子力発電所がこわれなかったのは,設計とおかしいと言った。構造の人間は皆,過剰設計は悪であると,アメリカなら訴訟がおきるという。

いつ,日本の国民は地震について完全に理解したのだろうか。
国民の総意として,原子力発電所のもつ性能がいつ決定しただろうか。
日本という国が被爆国でありながら,原子力発電所を持ち,テロの脅威もさらされつつあり,エネルギー問題で苦しんでいる中で,原発を壊れるかもしれないという状況で建設すべきなのか。
建物の持つ構造性能,施工性能さえ明かになっておらず,今後どのような地震力がくるかも分からない中で,謙虚に(ひょっとすると国側や電力側からのコスト削減要求にも抵抗して)安全率を見込んで(経済的にはコストをかけて)今回の事故を抑えた人こそ賞賛されるべきではないのか。それが,地震国で建物を建てようとする,エンジニアの良心ではないだろうか。
実験や経験をしないで計算機やっている人にこの傾向は多い気がする。(あくまでも,気がする,程度なんだけれども。)
現状の技術と将来有るべき姿の中間に常に我々はいて,その中で善なるものはなにかと工学的に扱っていくのが研究者,教育者,政治家なんだと私は思うのだが。


・指針は誰のためのものなのか。
最近の指針は性能設計の流れのなかから,モデルコード的な(コンクリートという材料物性をこうやってモデル化しても良いですよ,という数値計算用の諸条件)と設計のフィロソフィーについてが一緒になっている。
モデルコードをつくる,ということに関しては,もはや研究者の遊び場になっている。自分の実験・研究成果を入れ込みたい,ということだ。同じ現象に二つの式が入っていたりする。
過度期の今,様々な評価手法があることは良いが,設計の運用上は困る事態が生じるはず。
そういう事態は,誰のための指針なのかを忘れた結果だと私は思う。
設計指針自体のフィロソフィーについても近年,同様の動きがある。

コンクリートは構造的にはひび割れは不可避のものとしている点
引張強度が小さいので,ちょっとした乾燥収縮等のひび割れはやむを得ない場合が有る点
ひび割れが入ったとしても,それが小さければ十分に部材としては耐久性がある場合がある点

一方で,
ひび割れは,ひび割れ幅だけじゃなくて密度も耐久性に影響がある点
加水等コンクリートそのものの品質を落とすことが,ひび割れ幅を小さくしてしまう(ひび割れ密度は上がる)ことがある点
ひび割ればっかりに注意が行くことで,そもそも大事にしなくてはいけないものがおろそかに成ってしまう点
等々様々な要因がからんでいる。

場合によっては加水したり,鉄筋抜いたり,バイブもかけない悪意を有する施工者,無知な施工者がいる中で何を良しとして,何を悪として,どうやって世を良い方向に向かわせるか,ということを総合的に議論することが必用。
難しい指針ばっかりが先行して,形ばっかり整っても,世界が良くなるかどうかは別の事だから。

・姉歯の罪は軽すぎではないか。
彼が行った判断は,地震時に耐えられない建物を造ったとしても,自分の利益のためにはやむを得ない,ということではないか。
これは,未必の故意どころか故意である。
人数から言えば,強盗殺人以上の問題だと判断できるし,さらに,国家の建築物への信頼を貶めたことが,本当に5年ぽっちの刑で償うことなのか。
日本の法曹界はこれがいったいどういうことなのか,どうしてそのようなもっと説明をするべきだ。

しかも,本人は全く反省していなくて,上告している点から,次の場でもっと議論してほしい。

・一級建築士制度はどこにいくのか。
姉歯の問題は,大学教育が根拠となるようなものではない。

一級建築士の受験資格に現場の経歴をいれて大学教育を省くことは問題ではないか。その問題は文部科学省の問題であって,国交省の問題ではないと言い切る国交省には,姉歯事件の反省が何も生かされていないのではないか。また,現状無視という現在の確認申請の問題と全く同じことが起きているのも,まったく思慮されていない。

結局,日本の建築は将来のビジョン無く失敗をただす形で後手後手ですすんでいくことしかできないのだろうか。

次の一級建築士制度は,ゆとり教育と同じくらいの建築業界の後退を促すかもしれない。

11/17/2007

マンション

妹がマンションを買うということで,物件を見に行った。××××不動産がディベロッパーなのだが,内装に難ありでいかがなものかと思った。我が家は両親も建築業を営んでいて,父も建築学会の司法支援をしたりしているのだが,途中経過の話を聞くと,あまりに消費者をなめきっていて不愉快になった。
また,数千万円の買い物の顧客に対する対応がそういうものかと,愕然とした。

知り合いのゼネコンの施工の方々に聞いても,そんな対応するのはちょっとおかしい,という話なので一般的なレベルよりも低いレベルの施工業者にあたってしまったのだろう。

11/15/2007

HSC

高強度のシンポジウム 12月15日 アブスト締め切り
http://www.jci-web.jp/8HSC-HPC/

何個かは,投稿しないとな。

11/08/2007

SEDUS















本日,SEDUSの椅子が届きました。同居人からのプレゼントです。設計にいたので,安く買えるのだそうです。
ファブリックを好きな色にしてもらったので,納期にかなり時間がかかったのですが,非常に満足ゆく製品です。背もたれやらなんやら,いろいろ調節でき,腰の負担が劇的に少なくなるとともに,姿勢がよくなります。

これから,長時間の仕事に対するパフォーマンスなどを追って報告したいと思います。

黄表紙投稿

久しぶりに黄表紙を投稿した。忙しくて,なかなか時間が取れず,ずるずる書いてしまったのだが,この1ヶ月は無理にでも時間を作ってけりを付けたかった作品です。
初めての構造分野での投稿なんで,ちょっとリアクションに期待。建築では,なかなかインパクトがある論文だと思うのだけども。

11/06/2007

プログラム公開(数点)

大したプログラムでも無いですが,作ってから数年たち,大分こなれている(といっても使い方が自分の中で限定されているので,汎用性は無い)はずのプログラムのいくつか公開しました。

一部,市販のライブラリ依存のものもあるので,かならずしも,可搬性がある形にはなっていませんが,必要であればソースを公開します。ご一報下さい。

http://www.degas.nuac.nagoya-u.ac.jp/ippei/04program/prgrmtop.html

その他にもガジェット的に昔はいろいろC++で作っていたのですが,最近はめっきり数値解析が主軸になって,Fortran90で書いています。

ユーザーインターフェースはWindowsのAPIを覚えなくてはいけなし,かつ,変化したり,バグがあったり,OS変わったらまた勉強しなくてはいけなかったりで結構しんどいので,最近はやっていません。Borlandをいじってたときは,本当に開発効率が高かった。初期のCCBMもBorlandC++Builderでつくっていたのだけれど,Borlandがなかったら,博士論文は1年遅くなったかもしれない。

最近は,日比野君が研究室に来たので,また,JAVAもいじってみたのですが,今までの作品を移植する元気もあまりない。

Phython,JAVA,C++,Basic,C#を比べると,便利なのはC#なんだけど,いかんせん動作が遅くてあまり好きになれないし,開発環境自体が重たい。

研究に必要なのは数値計算として割り切ると,Fortan90は早いし,メモリ管理は楽だし,コンパイラやライブラリにお願いすれば,並列計算もそこそこやってくれて,近頃のDualプロセッサも使いこなせるしで,まったく言うことがない。
Module機能で可搬性も上がるし,コメントの付け方も楽になったし,自由記載もできるし。

ということを言い訳にして,最近はユーザーインターフェース付きのアプリはあまり作っていない,ということです。

そのうち,Fiberモデルとか,その他の教材用アプリを公開します。

10/28/2007

近況

・同居人ができてから、テレビを見るようになった。主としてニュースだが。昨日はタケシのなんちゃら、という番組がやっていて、責任をテーマに話をしていた。まあ、責任そのものの話は、人それぞれでこうあるべきというのはだせないですねえ、と思いながら見ていたんですけど、得心のいくような話は出てきそうになかったので、すぐに消した。どうこう言いたくないんですけど、民主党とかも足ひっぱるだけじゃなくて、先にいく議論をしてほしいのですが。過去のミスなり不正、というのはそりゃあ悪いのでそれなりの罰をうけなきゃならないでしょうが、そもそも責任者じゃなかったときのことの話をしてもどうしようもないし。給油の問題も含めて。
国会で不正追及するのは、税金と時間の無駄なのでやめてほしい。過去の政治の不正に言及する国会と今後の国の運営をどうこうする国会は明確にわけて、趣味の人は土日に不正をあばくことをやったらどうですか。

国民も国会であんな馬鹿な議論している時間分、税金を払っていること、年金の問題が棚上げされて先送りにされていること含めて文句いった方がよいですよ。(自戒もこめて)

・責任ついでに、前にもここに書いたかもしれませんが、高度成長期で人生謳歌しながら楽しんだ世代の年金を若年層に負担させるのはやめていただきたい。年金というのは自分の金を利回り含めて回収するシステムなので、そのままその世代で解決を目指していただきたい。相続税100%なら、この世代は金持ちなんだから、問題無いでしょうに。そういった意味で、先々週の相続税増税議論はまっとうな意見で溜飲が下がる。

・日本の大学は、文部科学省のお金の配分の問題もあるのだろうが、お互いの足を引っ張っていて成果が出にくい。そもそも、世界レベルで学生収集しているなかで、日本国内の学生とりあってどうするんですか。将来性のある大学・分野・人間に投資して、とりあえず、一つは世界で冠たる大学を日本でつくらないと、設備面なんて、中国・インドに大きく差が開きつつあるし。

・うちの大学に対する提案だが、となりの講座・他の学科・他の大学の異分野で共同して査読論文を書いたら、学内で出世するためのポイントを加点すべきだ。学内評価で協業を促進しなけりゃ、地方大学なんて論外になってしまう。誰がやってもよいが、名大の名前が外にでることの方が先。そういう決意を上がもたないと。
デルフトなんて、査読論文書いたら数万円サポートされるというのに・・・。
文部科学省の顔色伺うよりも、10年先の生き残りに対する戦略を40代の人に問うたらどうでしょうか。

・最近、過去の教科書にあるデータを片っ端から確認したくなってきた。そもそも、収縮のデータをとっていたときに、人のデータと比べて大きく異なるものが様々あることが原因なのだが。Powersに限れば、まったくがっかりするくらいすばらしいデータなのだが、他の分野では、あるいは現状の材料で、本当にそうなるか、理論体系として載ってこないデータは山ほどありそうだ。日本独自のデータブック的なものを作ろうとおもって、話をすると結構乗り気の人が多い。セメント協会あたりが先導してやってくれると良いのだが。
どこかの委員会で提案してみようかしらん。

10/07/2007

中性子実験

東海村のJRR-3で中性子ラジオグラフィ装置の実験をやってきた。今回は,人工軽量骨材,通常の骨材とセメントペーストマトリクスの水分移動を観察するのが目的で,厚さ3mmの試験体を作った。

骨材もそれにあわせて,3mm厚さで作成したが,これが結構手間のかかる作業だった。

1回目の実験というのは,どうにも失敗があるもので,そもそも,あたりを付けることが目的となっていたが,(もちろん,一発でうまくいくのならそれに超したことは無い。)今回は,着目しているスケールが非常に小さく数mmのオーダーなので,後方散乱の影響がかなり大きい。想定されていたことではあったが,影響が思ったより大きい感じだった。

写真でみるととりたい写真であるようにみえるのだが,絶乾・表乾両方で異境がある。
そもそも,絶乾でも水分を吸水してしまうので,水分勾配は形としては似たようなものになるので,リファレンスを絶乾とすることは意味がなく,むしろ何かでコーディングして水分の出入りを無くしたようなリファレンスが必要とされそう。

そもそも異質物の境界面に生じる後方散乱の差異と水分量の差異をわけるためのリファレンスをどうやってつくるかが鍵になりそうだ。

なかなか,実験的には,頭を使う段階になってきた。

10/01/2007

イベント

六本木で先々週末に,一生で一回やるはずの儀式を執り行った。
場所は,外資系の名高いホテルだったのだが,ここに出入りしている業者のクオリティの低さに愕然とした。

・写真,はっきりいって自分の方がうまい。トリミング,フォーカス,陰影の付け方,まったくもっとビジョンが無く,これで金を払う人間がいるのかと目を疑った。しかも,撮影許可場所ごとに値段が異なるわけで,サービス・技術に値段がついているのではなく,権利に対して値段がついていることにさらにびっくりした。よくもまあ,こういうビジネスに誰も文句をいわないものだと思う。葬儀ビジネスと一緒でケチを付ける人間がすくないのだろうか。結局,友人に一部分をお願いしたが,これの方がやっぱり全然良かった。

・ビデオ編集もこれまた,どこの高校生がやったんですか,というデモムービーで,客寄せにみせるムービーでこれ,ってことは本当はどんなになっちゃうんですか,とやはりびっくり。時間があれば自分でやりたいところだったが,結局相方にやってもらうことになった。

・衣裳,自由度・趣味の問題で万人に受け入れるように用意するのは難しいですね。これはしょうがない。

・花,これも初めは技術力の無いねーちゃんかなあ,とおもったら二回目にちゃんと提案をしてきたので,評価したい。

・コーディネータ。最後まで好きになれなかった。仕事好きそうじゃないし,頑張ることもしない。

・営業の人,僕は大変気に入って,この人の提案はすばらしかった。評価したい。

・場所そのもの。まあ,間違いなく良い立地,良いサービスでした。

総じて,80点くらいでしょうか。

10/01までの本 その3

日経アーキ 9/10 改正法対策まったなし
・法令変更による作業量見積もり,対策が各社やられている。
・生コンへの加水などを当事者を認める。正規のスランプでは施工困難という理由が多い。経済的制約がこういう状況を生んでいるのは確か。長野県生コン組合のデータ公表は評価したい。
・愛媛県松山に坂の上の雲ミュージアムができた。安藤忠雄氏作

日経アーキ 9/2 挑戦の家,その後
特に無し

日経アーキ 8/13 動かない建築確認で大混乱
・多摩美術大学付属図書館 (伊藤豊雄) 入ってみたい空間。

日経アーキ 7/23 飛躍の場は中東に
特になし

10/01までの本 その2

Newsweek 10/3 毒食品の嘘
・中国製品の基準違反は他国よりは少ない。大げさな報道という趣旨。まあ,アメリカの牛肉とかを見ているとそうかもしれないな,とも思う。今も月齢基準を撤廃希望とかいっているし。品質がクリアされている証拠が無いのに無理通しするのはヤクザと同じ。
・加えて基準値がどのように定められたか,という背景が無い報道には説得力が無いという記事。基準値自体安全率が入っているのでほとんど問題が無い製品も騒がれているとのこと。
・イスラエルの空爆記事,ブッシュの戦略解説。そういえば,中国は台湾独立を支援したら,日本侵略すると公言しましたね。ドキュメントを読んで。日本の政治家が何もいわないのはよくわからない。福田氏が首相というタイミングというのは何かあるのか。
・沖縄枯れ葉剤問題。既に事実書類・発言が出ているのに日本のマスコミで報道はあったか。米政府は認めていないが。
・中国経済,生産したものを国内で消化できない状況。巨額貿易黒字のうえ,資産バブルが生じて最後にはじける。

NewsWeek 9/5 サブプライム世界経済危機
・長年住んだ建築物の方が価値があがるという文化自体はすばらしいじゃないか。
・ローン地獄に関しての記事はわかりやすくてよかった。
・温暖化はでたらめだの真実 米国で地球温暖化はデータの解釈の違い等を組織ぐるみ(基本的に石油メジャーによる資金援助を受けた人たち)で行われているため,今でも過半数の人が温暖化は事実でないと信じている。(日本はずいぶんと浮かされやすいんで,すぐに真実だと飛びついたが・・・)
研究者・政治家がお金のために立場を変えて真実から目を背けるということ自体,すごいことだと思う。

DIME 10/2
物欲雑誌。最近物欲が無くなったので,ちょっとどうかしたのかと思って。
・コンパクト自転車を買おうかとおもった。ドライブで郊外に出てサイクリングは楽しいのでは。
・家族が出来たので,防災グッズは一通りそろえないといけないな。
・舛添要一氏のインタビューは厚生省就任まえだが,なかなか面白い。
・中華まん発売のタイミングデータは,ちょっと目を引いた。
・おてつだいネットワークスというサービスの紹介があった。あらかじめ登録してあるネットワークユーザーを対象に,超短期限定のアルバイト紹介をする,というもの。ベビーシッター送迎800円,何月何日何時から何時まで,どこどこで,というもの。GPS情報を持つ携帯からのチェックにより,近距離・近未来で労働者確保を可能とするもの。

BigTomorrow,10月号
読み物が無くて,広島からの帰りに買った。
・櫻井よしこ,インタビューは良かった。要約すると日本を愛せ,だ。
・あとは,ちょっと気持ち悪くて読めなかった。基本的に何故無しの理論,論説なしの記事が多い。

10/01 までの本(その1)

週間アスキー 10/2
注目製品
・FMV-BIBLO LOOX U50X/V:起動が遅いらしいので,もう少し待つ。
・PLCアダプター HN-VA40S:PLCアダプターは便利この上無いので興味があるのだが,一方で家電などが電圧ノイズでやられるとの報告もあっていまだ不安。
たましにやってみようと思うが,周波数に影響を受ける電磁系の家電は難しいかもしれない。たとえば,関東で使えても関西で使えない奴とか。
・HDD 大学のデータバックアップに外付けを買おうとおもってわすれていた。ついに単体で1TBなどもあるので,そろそろ買い時かもしれない。

週間アスキー 10/9
・FOMA定額は良いかも知れないが,出張は海外の時に困ることの方が多いので,あまり影響がないかな。
・デジカメ購入を検討している。27,8mmからで感度が高い奴。デジカメって室内を撮影することが多いのに何故か屋外のサンプルの方が多い。よくわからん。
・スタースイート そういえば,GOOGLEパックで導入されたんだった。使用するのを忘れていた。そろそろ大学もMS-WORDをテンプレートにするのじゃなくて,オープンファイルフォーマットをテンプレートにして欲しい。EXCELで書類の罫線引いて渡されるのも結構困る。そういえば,昔EXELで議事録とっている人がいたなあ。
・PhotoScapeというソフトは便利そうだ。写真加工,画像ファイル整理に。http://www.photoscape.org/ps/main/index.php
・DriveImageXMLというソフトは便利そうだ。バックアップ系。http://www.runtime.org/dixml.htm
・SSD,興味があったが,ベンチマークを見る限り買いたいとは思わないな。

PRESIDENT 9/3
お金の新常識
・北畑隆生の特別インタビュー,国は命をかけ外資から「鉄」を守る。国家戦略上の鉄の位置づけがわかる。市場拡大,EU市場への侵入を果たすためには需要確保を約束するためには相手方と手を組む必要も出てきている非常に難しい舵取り。しかし,資源的地位付けにある鉄鋼は日本では数少ない優位製品。
産業スパイ法案への言及というのは,大学についてもあることで,今後留学生を受け入れる際の厳密な法令整備が必要だろう。日本も論文を見ている限りオリジナリティの尊重をはじめとして,知的財産に対する認識が甘い人も多い。これは,小学生あたりから教育する必要もありそうだ。

・住宅着工数:予想通りというか,かけこみ需要のせいかもしれないが,7月着工数は大幅に少なかった。9月28日の報道資料によれば,8月は回復基調にあるといっているが,まだまだ無いといって良いと思う。GNP等の値も変わってしまうかも。

・博士フリーター急増:キャリアプランが見えないのは問題。大学側も工学分野はニーズ,現場への視点くらいは教育しないと。理学系・文学系についてはよくわからない。
・大前研一氏は相変わらず,論がわかりやすくて好きだ。
・運用,手数料,リスクと各論併記で検討してあるが,初心者向き。
・やっぱり,住宅をどうするかで,人生大きく変わってしまう。財産残すつもりで働くとつらい。


PRESIDENT 10/15
学歴格差大図鑑
・就職が良いということは,入社後にライバルが多いということ。ということは最終的に役員になれる,社内で上の方にいけるのは少数であり競争が生じるということ。あたりまえですが,このことを認識しない学生は多い。
・天下りと私企業の関連会社出向はどこが違うのか。天下りで問題なのは給与が多いことと,財源が税金であることか。それとも談合の温床になりうることか。談合を廃し,随意契約が無くなれば,天下りはありか。
・組織内の人員数ヒエラルキーを整合させるためには,給与体系(昇進することで給与があがるという従来の方式)が変化する必要がある。専門職にもそれなりに給与を。しかし,大阪府のように,道路整理の人に1千万円越えはひどすぎるとはおもうが。
・社長輩出率 名古屋28位 (名工大25位),役員輩出率29位(経済学部)16位(全体)
・弁理士に強い大学 9位
・一級建築士 欄外 (名工大23位) これは学部人数にもよるとは思うのだが。
・国家公務員17位
・公認会計士14位
・医師国家試験9位
・平均年収788万円 (東大 854万円,名工大752万円)
・年収1千万を超える確率1.6% (東大6.9%,私立では東京理科大と同じ)
・日本の上場企業にとって,偏差値63以上が一流大学, 55以下は三流大学 (p.63,個人的には大学じゃなくて結局人と思うが,これは当然のこと。)

その他
・五味前金融庁長官直撃 記事
・山中伸弥先生 記事 (研究者のインタラクションが少ない。施設共同利用が少ない。物より頭,アイデアという考えが無い。国として考えた方が良い時代に来ている。)

8/08/2007

加賀ハイテックとIDT、防水仕様のSDビデオカメラ

加賀ハイテックとIDT、防水仕様のSDビデオカメラ

スラッシュドットジャパンで取り上げられていた,防水仕様,軽量小型のビデオカメラ。機能の割り切りから高画像とか保存というのには適していないが,実験の様子や旅行の様子を保管するのには向いている。ラジコンヘリにGISとともに取り付けたら,なんかしら面白いことができそう。

ネットショップ スタイロ等
http://netshop.too.com/shop/index_netshop2.html

スチロールカッター
http://shop.yumetenpo.jp/goods/d/27so.com/g/SNZ-2334-109/index.shtml

実験準備室を20℃一定が可能なように5馬力のエアコンを入れた。ここでは,湿度調節が必要な実験で細かい作業を行わせる予定。窓,入り口の扉がアルミのものなので,スタイロで塞いで断熱にしようとおもう。今日,実験室にいったら,早速結露が生じていた。スタイロ,カッターともにお手製で十分。東大の時,完全拘束試験機の恒温室を市販のアルミ角材とスタイロで自作した。インバータ制御のエアコンを買ってきて,温度を拾う場所を調節し,24時間で±0.5,平均0.05℃/時間程度に温度変化を制御することができるようになった。当然,スターラーとして扇風機が2台入っている。
科研,広大S先生のお陰でスタートダッシュには成功した方だと思うが,逆に学生が自分で試験器や環境をつくる,ということをしないので,教育的には問題だと感じている。
まあ,研究者を目指す学生でなければ,ほかに教えることは沢山あるのだけれども。
無いなら無いなりに,解析なり手製の環境なりで研究ができないと問題。想像・創造力が試される。

化学発光
http://www12.ocn.ne.jp/~kon/jiten/hikari_kagaku.html
http://chem-sai.web.infoseek.co.jp/hakko.htm
とあるところで話題になって調べたので掲載。発光現象そのものに興味があったので,調べたのだが,廃棄物処理に手間がかかりそう。家庭で簡単に,というわけにはいかなそうだ。

7/30/2007

Potrace

CONCREEP8という国際会議を来年10月に企画しているが,そのパンフレットに企業ロゴを載せる必要がでた。あらかじめ,企業のロゴをデザイナーに委託して作成したところには,PSファイルやAIファイルで保存されており,常にロゴが適切に運用にされているようになっているが,すべての企業は必ずしもそうなってはない。

いただいた,ロゴの中にはgifやbitmapファイルになっているものがあったので,どうしたものかと途方にくれていたら,オートトレースソフトがいくつか存在することを知った。

・Portrace
http://potrace.sourceforge.net/
コマンドラインで実行するもので,GUIになれている人にはなんだかよくわからないかもしれないが,FAQ等をよめば,かならず実行できる。ZIPを解答して,そのフォルダのパスを通して,コマンドラインから実行すればよいだけ。ワイルドカードが使えるので,バッチ実行が可能になっていて,すごく便利。

あらかじめ,読み込むファイルをフォトショップなどでコントラストを挙げておくとか,白黒2値化しておくと精度があがる。

WinTopo Freeware
昨日紹介したソフトにもある。Pro版が存在し,Free版でもインストールされて,レジストリが汚れるといったデメリットがあるが,それでも便利なことには変わりない。GUIがお好きなひとはこちらを選択すると良いでしょう。

7/30までの雑誌類

・日経ビジネス7.9 置いてきぼりニッポン
韓国のFTAがちょっと前に話題になったが,日本がいかに票田のために国内を守り,結果として競争力の無い業界が多いか,ということを指摘している。たしかに,自給率維持というのは,リスク管理として大事だが,ここまで産業等がグローバル化してしまったら,食料輸入国を分散してリスク管理するとかするしかないのじゃないだろうか。農業にしても保護政策ばっかりで,生産力向上にまったく結びついていないのであるから,なんらかの業界としてのてこ入れが必要だろう。そういう意味では,近年の日本米中国輸出というのは画期的な事であるように思う。

日本は,ものつくり王国といっても良いのはよいが,そればっかりで,金融をおろそかにするのも問題。個人的に金融で資産が増えるという仕組み自体がなっとくいかない,というか生産能力と資金が独立して市場を形成していることに危うさを感じてはいるが,そうはいっても,それで国際政治が決まってしまう現在なのだから,強みは強みとして使い切るくらいのことをしなくてはいけない。

個人資産で金が余っている量が相当あるのであれば,それをてこに金融で儲けられるようにすればよい。英国を見習って欲しい。ものつくり自体もサービスありきで考え,高度なサービスとして金を払う市場を形成すれば,必然的にものつくりもうまくいくのではないか。何も戦力を一つに絞ることは無いし,強いところは,強さとして遠慮無く使い切って欲しいものだ。

大学の人間,工学の人間として金融ばかりになるのはいかがなものかと思うし,学生がそういった偽業的なものを喜ぶ価値観に偏るのは心配。良い物,システムを作るのはいずれの社会でも創造的行為なはずで,それを評価し,より発展させるというところに目を向けて欲しい。

・週間ダイヤモンド 7.14 派遣の裏側
派遣会社の評判,職種毎の相場を知りたかったので購入。大企業の丸投げとか,雇用問題の隠れ蓑にされている実態とは何かを知るために購入。
1級建築士をもってても,大して稼げないんですね。

・週間ダイヤモンド 7/7 営業入門
サービスの対価,信用獲得へのプロセス等々の勉強のために購入。どうということはなかった。

・週間東洋経済 7/28 日本と英国
GDPで日本を超えた英国の実態に関するレポート,サッチャーの自由主義経済とブレアの保護政策のバランスについて書かれている。日本の指導力の無さ,ビジョンの無さが浮き出る良いレポート。日本の政策というのは,何故理由とか,コストパフォーマンスとか,見通される結果とかをわかりやすく国民にレポートしないのだろうか。
選挙の演説でも何行っているのかよくわからないし,ためしに質問してみても,何のデータに関しても勉強していないし,具体性をもった議論,定量的な議論をしない。国民ももっとつっこまないといけない。

・日経ソフトウェア 2007.9 元気が出るテスト
デバッグについて書いてあるけど,特にどうということはない。あまり,読むべき点が無かった。

・CAD&CG 2007.9
こんなMagazineがあることを知らなかったので,立ち読みして,購入。昨日のリンクはこれを参考にした。内容は面白い視点で情報収集していると思うが,コストパフォーマンスに関しては疑問。まあ,日経ソフトウェアよりは読む人間の数が少ないのでしょうがないのかな。

・週間ダイヤモンド 6/16 金融商品の罠
株を始めたいと思って早数年経過したが,今もって納得いかない点が多い。投信にも興味があったが,これを読んで大分納得した。

7/28/2007

7月28日までの情報

・微小センサー関連
http://www.levex.co.jp/products/index.html

・3次元スケッチソフト(Google Sketch up はFree)
http://www.sketchupjapan.com/

・イエスマイハウス 間取りスタディソフト
http://www.vector.co.jp/vpack/browse/pickup/pw4/pw004780.html

・あ!動く図面 JWCAD図面を3次元で表現
http://www.cg-system.com/Auz_home.jsp

・Metasequoia モデリングソフト
http://www.metaseq.net/

Parthenon Renderer  (レンダリング)
http://www.bee-www.com/parthenon/index.htm

・Kerkythea (レンダリング)
http://www.kerkythea.net/joomla/

・Wintopo Freeware (ラスターデータ → ベクターデータ)スゲー便利そう
http://www.softsoft.net/wintopo/dl-wintopo.htm

7/19/2007

ICCC雑感

12th international congress on cement chemistry (モントリオール)に参加してきた。
・近年の機器分析技術の発展により,推論されていた現象が実験的事実として確認されつつある。ただし,機器分析技術に対して,セメント,セメント水和物がそれでも複雑で,場合によっては実験データが誤判断されることがある。特に,試験機器の限界をわかっている研究者と,そうでない人の研究とでは,深みが全く異なっていて,検証データを積み重ねて蓄積しているところを見極めることが重要だと聞いた。(というのも,一緒に参加されていたセメント化学の方に教わった。)

・現状,コンクリート工学者が,その必要性からセメント化学のフィールドに乗り出すことも国内では多いが,やはり,その基礎は薄弱で見られたものではない研究も多いらしい。特に測定したらこうなった,こうなったから,おそらく多分こういうメカニズムが考えられるという形の論文が多く,本人は得意げらしいが,セメント化学からみると噴飯物の論文がまかり通っているとのこと。やはり餅は餅屋に頼むべく,セメント化学の方々との共同が必要なようだ。

・話は脱線するが,論文数で実績を評価するために,論文がインフレしている。1本あたりの価値が減っているし,査読する側の人間もお粗末になっているし,まったく哀しい状況だ。CCRであっても,間違っている論文をよく見かける。この間も腐食発生条件の論文で,破壊エネルギーの取り扱いが間違っている物があって驚いた。むしろ1本の価値を深く検討するような評価軸も取るべきである。当研究室の前任者であるT教授は,査読者を公開するシステムにすべきだ,との意見をおっしゃっていたが,まったくその通りである。査読者も執筆者と同等に扱えば,もっと真摯な対応が見られるのではないだろうか。

しかし,この議論も結局論文数主義が存在すれば救うことはできない。どこかの学部や学科で論文が出やすい体制を作ってしまえば,結局学内の政治に影響を及ぼす。土木や建築では,査読論文が年1本でれば良い方だが,化学などでは10本は軽く出るとも聞く。これで,論文1本を同列に評価されてしまえば,とても太刀打ち出来ない。

・水和のKineticsというのは,モデルと実験の両者から推論するしかないのが現状だと思う。平衡論で議論することは出来ないし,結果としての水和反応データは取得できる。そうすると仮定した物理法則の適合性を見極めるしか手法は無く,結果として東京大会での近藤連一先生のレベルを超えることは未だ難しい状況にあると言える。水和反応モデルの発表は,2編しかなく,そのうち一編は,あまりにもEngineeringな物だった。(断熱温度上昇式で評価するようなものに近い)。
一方,私の発表もEngineeringなアプリーチであったが,かなり複雑だったようだ。その場では質疑が無く,後でいくつかリアクションをいただいたが,いずれもアジアの方々だった。

・フレンチ料理をご馳走いただいた。フレンチ料理は,あまり良い印象がなかったのだが,まったく印象が変わった。オーベルジュ,ケベックフレンチ。ワインにうんちくがあると言うとちょっと,うさんくさく思っていたのだが,大した特技だと感心した。

7/01/2007

7月1日までの本 

Newsweek 6/27 快眠できる100の方法
夏に向かって睡眠確保のために買った。最近は,寝るために走ったりもしているが,昨年よりは睡眠が深くとれるようになった。それでも,ちょっとした音などでおきたりはしてしまうのだが。
あまり,特別な手法については書いてなかったが,睡眠空間が商売になる,というのは東京ではありうるな,と思った。大学内にもそういう施設を作って欲しい。

Newsweek 7/4 世界企業ランキング
以前から,この世界企業ランキングをみているのだけれども,この世界企業ランキングは,利益率,ブランド名だけでなく,環境対策を含めたCSR評価が入っている点で注目していた。日東電工のような企業はあたりまえとしても,東芝のように確たる環境関連製品を出していない企業でもCSRが適切に評価されている点は興味深い。

日経ビジネス 6/25 崖っぷち親子家計
今年前半の私の興味は,今後の人生(靱性)設計についてである。プライベートな部分の問題ももちろん興味がある(大学の先生の給料というのは,それはそれは哀しいのです。)。しかし,どちらかというと,今後の建築業界を考える上での興味の方が大きい。建築物というのは,大部分の日本人にとって,もっとも大きな財産であり,買い物である。これが,今後,日本人の懐具合に影響を受けるのであるから,こういったことはちゃんと考えておかないといけない。当然,ハウスメーカー各社やゼネコンは考えていることであろうけれども,大学人として今後の建築と日本人の関わり方,その時の建築物のあり方は考えておかないといけないだろう。

最近考えたこと
ミートホープ、NOVA、コムスン 3つの企業の挫折が物語ること
CSRもそうなんだけども,そもそも企業がグローバル化してしまうと,信用というもののメリットが少なく成ってしまう点に問題があるので,今後はそれは期待できないと思う。
木村建設(姉歯事件)の件でも考えたのだが,まず,一つに企業のあり方に2通りの存在理由ができてしまった。古くからの企業というのは,そもそも長期存続が第一義の目的であった。利益を上げるのはその次である。長期存続を考えるから,市場の飽和による利益低減・飽き等によるリスクを避ける目的で,利益を開発投資に回すようになる。企業が大企業,市場を拡大していく理由はここにあるといえる。ユニクロの利益率が最大だったころというのは,おそらく2000年前後だったろうが,しかし,日本市場における飽きやその後の利益を追求し,事業を継続する目的で,新しい方向性,新しい市場をもとめて商品開発,ブランドイメージ確立のためのCM,海外展開を行ったわけである。利益率至上主義ではこうならない。こうしたことは,市場との間で信頼が有効に機能する。信頼が損なわれ,ブランドイメージが傷つくと長期存続が出来なくなる。

最近のベンチャーに見られるように,この利益率至上主義が企業の第一義の目的になりうることがある。
これは,短期の利益であっても経営者が一生を過ごすだけの金銭を手に入れられるような市場規模が簡単に見つかるようになった(市場がグローバル化,単一化)したからだと考えられる。
建設会社というのは,往々にして地場の企業で信用が大事なはずであるが,日本全国に市場を持つようになり,いくつかの大型物件で(不正な)利益を上げれば一生を食っていけるだけの金が手に入れることが可能になった。
ベンチャーの,買収による短期利益を目的にすることに似ている。

経営者の目的が利益第一主義になっても,不都合が生じなくなった。これは既存の企業モデルを統制するための法律では統制できないと思う。

モラルを期待するには,モラルによる利益が無いといけないだろう。倫理性だけで議論するのは,そろそろ厳しいのではないか。

6/13/2007

6月12日までに考えたこと 今後の住宅市場に関して

平成19529日に環境省より示された,「21世紀環境立国戦略の策定に向けた提言」に強く謳われているように,今後の日本の各産業においては「低炭素社会(Low Carbon Society)」に向けた取り組みが求められる。住宅産業であってもそれは同様であり,従来から推進されている運営時の設備・環境エネルギー利用技術の改善のみならず,建設時,廃棄時におけるエネルギー問題と炭素消費量についても,可能な技術を積み上げて,住宅および建築物のライフサイクル全域にわたる低炭素化を推し進める時代となった。

現存する高度経済成長期に建設された個人住宅の多くが,当初の目論見よりも短い3040年の寿命を経て,建替えを控えている。むろん,それらのすべてが建替えをすることが環境や資産の運営の観点からみて必要なこととは考えられないが,「長期的な耐用年数を要求する社会資本としての住宅」,という価値観がなかった建物,特に個人住宅や集合住宅に関しては,スクラップアンドビルドを検討する必要がある。

こうした反省を踏まえた新規建築物の高品質化により,社会資産としての住宅が用意されることは,今後人口減少が控える日本経済の下支えとして中長期的には好ましいことである。日本の建設産業は官民の協力により,このような社会資本としての住宅整備を低炭素化の枠組みの中で押し進める必要がある。

ここまでの文章は,私が最近使う申請書のフォーマットの枕詞のようなものである。日本の住宅産業に建て替え需要があること,陳腐化した住宅でメンテナンス,コンバージョンを行ったとしても使途が見えてこない建築物は多々あること等は現実問題として依然残る。




既に,身の回りには酔っぱらった時の議論として良く話していることだが,

1.なぜ,一人一室政策のようなものが行われたのか。一人一室持てるほど国が富むようになるという目標はあっても,陳腐な住宅であっても人が持たなくてはいけないという脅迫観念,固定観念のようなものが定着してしまったのはなぜか。あながち,こうした政策に付随してできあがった住宅の多くが間取りも狭く,中長期的な利用に不向きであることが多い。

2.保証人問題。現在,多くの人間が退職金の多くをつぎ込んで住宅を購入する。これは,年寄りは賃貸の保証人になってもらえる人が(相対的に)少なく,結果として住宅を購入せざるを得ないからということも多い。こういう社会制度的な市場形成が,十分な資質を備える住宅の供給を阻んでいると考える。老人介護も大事だが,その前に賃貸市場の制度的な自由化が促進されれば,賃金の使途も拡大し,豊かな老後を迎えられるのではないか。

まずは,研究室で一人一室政策についてゼミでもやるかな。
東大・浅見先生の研究を参考に。
http://ua.t.u-tokyo.ac.jp/okabelab/asami/asami-cv-j.html




6/05/2007

6月5日までの本 Newsweek5/23

Newsweek5/23号は,環境ビジネス特集
・温暖化が人間にとって不適切な環境というのはあやまり。温暖化によってハッピーになる地域もでる。もちろん,不幸になる地域もある。インドネシアは2000/17000の島が沈む。
・氷河期であっても,-2℃くらいのものであることに注意が必要。人間は,生き延びることができる。死滅したりはしない。
・環境変化というのはビジネスチャンスである。既存の価値観が崩れる時には下克上がおきる。経済的にも。研究分野ももちろんそう。
・北の豊の地域はさらに豊になる。さらに,経済的裏付けから容易に新しい環境にシフトできる。南の地域は貧困がさらに貧困になる。お金がないので新しい環境にも対応できず,干ばつ,自然災害にさいなまされる。
・北海の氷が消えて,新しい航路ができるため経済活況というシナリオは,単純だけど感心した。


環境経済評価の実務 大野栄治 頸草書房
・環境について細かいことがわからないが,大きく経済的な支点でとらえるために購入。ゼミでもやるかな。
AHPとコンジョイント分析 木下栄蔵,大野栄治 現代数学者
・理科大のK先生に教わったので早速購入した。土木計画では一般的な概念らしいがパレート最適でくすぶっているよりは先進的だと思った。まだ,ざっとしか読んでいない。

5/31/2007

セメント技術大会の質疑応答に関して

前略 N先生
5月30日に行いました,セメント技術大会における質疑応答に関して,説明が不十分と思いましたので,以下に私の見解を申し上げます。率直な意見交換ができることに大変感謝しております。


姉歯の件ですが,姉歯の問題は結局いかに素晴らしい設計手法があったとしても,悪意のある人間の設計を防ぐことはできない,ということだと思います。施主,あるいは設計者に悪意があれば,どんな法律,管理も通じないのではないでしょうか。結局,経済行為の主体者が責任を取るという原理原則を達成するために,厳罰を持って処するということしか無いと考えています。
そもそも,悪意をもってマンションを立てるなどはテロ行為にも匹敵する社会悪であるはずです。

結局,解析のパラメータが多い,少ないということと設計利用者が悪用するということは必ずしもリンクしないのではないか,というのが一つめの回答です。

二つめの話ですが,解析というのは現象を表現するために必要十分なパラメータは必要だと思います。せっかく詳細な化学分析ができるようになったとしても,その結果を反映できないのでは,分析技術が生きてきません。水和率が1つから4つ(各鉱物)になることが悪いことでしょうか?

パラメータは必要十分であるべきで,減らせという議論は少しおかしいように思います。そもそも,パラメータを減らして感度の悪いパラメータを削っていけば,従来の実験式にならざるを得ません。これでは,外挿のできない使い勝手の悪い仕様手法に沿った解析になってしまいます。これは,333委員会の趣旨にも添わないと思います。

マスコンのひび割れ発生確率の図も,かなり様々な点で一種の悪用がなされております。私の議論は,そもそもひび割れ発生確率は解析条件が与えられたCP法にしか利用できない,ということを十分勉強せずに利用する人間が悪いという論法です。もちろん,土木学会としては,それらが適切に運営されて初めて良いものができる,ということは喧伝していくことが重要だと思います。

三つめ強度の話ですが,強度が含水率で変化するのは当然ですがそれをもって強度で論ずるのは問題,というのもまた問題と思います。
私の個人的な見解ではありますが,やはり,設計者,利用者の方には強度をもって説明するというのがインパクトがあると思います。誤解を生じかねない点は今後の課題と思いますが,彼らに空隙率がいくつとか,C/S比がいくつといっても,それがどうなのかということはわからないと思います。水和率でさえ,わかってもらえないでしょう。

耐久性を考慮する上で,指針の中に空隙率や水和率を指標とした設計手法が入ってくるというのは将来の方向性として十分ありえることだとは思いますが。

私の発表の中において,モデルとして強度推定の不確かさを論じていないという点は,大いに問題のある発表だったと思っております。


以上です。

5/27/2007

5月26日までの本

・ジャックウェルチの「私なら,こうする!」 日本経済新聞出版社
ジャックウェルチの本はわかりやすいが,この本はさらにわかりやすい。ビジネスパーソン向きの本ということだけれども,ものごとをどう考えるか,という例題として考えると非常によい学習ツールになる。

・「いい家」が欲しい 松井修三 創英社
・家を買いたくなったら 長谷川高 WAVE出版
別に家を買いたいというわけではないけれど,最近,生涯の経済プランを考えるようになったので参考に。

・世界にひとつしかない「黄金の人生設計」  橘 玲 (著), 海外投資を楽しむ会 (著) 講談社
これもその一貫で買った物だが,これが一番わかりやすそう。興味のある部分(子供の教育費,保険,家)をざっと読んだだけ。上のものより具体的。

山形関連では,以下のものも購入した。これもまだ読みかけ。
・論理で人をだます法  ロバート・A・グーラ (著), 山形 浩生 (翻訳) 朝日新聞社 (2006/2/7)

・Newsweek 5/23 温暖化ビジネス最前線
温暖化,資源問題,中国の脱ルール戦略については本気で個人が考えないとまずいと思う。本当に中国はやばい。日本は目先の利益で中国にこびている場合ではない。経済的,資源的自立をいかに確立していくかが国家の戦略の中心にあるべきだ。個人の経済でさえ,いまだ自立してないのに大丈夫かいな,という不安がある。

その他
T・ハリス
羊たちの沈黙 上下(新潮文庫)
ハンニバル 上下(新潮文庫)
レッドドラゴン 上下(早川文庫)

ハンニバルはもっともエレガンスを感じる小説。すばらしい。

4/25/2007

粉末X線回折

マテリアル工学科の技官の方と知合いになれたので,粉末X線回折が可能か試行してみた。モノクロメータがない,馬力が少ないなどの影響があって,うまく取れたかわからないが,学内でなんとか利用できるものを探していきたいと思う。
リートベルト解析ができるソフトウェアについて,いくつか見積もり,性能評価を行っている。X線回折装置そのものの分析精度も大きい影響因子なので,なにをもってリートベルトの精度というのかは,難しい。実験における真値というのは,セメント化学の場合多角的に評価して,既存の実験との差異から推し量ってしか新しい技術の精度が予測・評価ができない。
なかなか,むずかしい問題だ。


先日購入したWSだが,ファンの音が気になって作業ができない。私は音,味,においに敏感で,特に音が大きいところは苦手。受験の頃と博士執筆の時期に耳栓を愛用していたのだが,久しぶりに大学生協で買ってみた。なかなか良い感じで,高周波ノイズがなくなって集中しやすい。

これは,寝る時にも良いし,海外出張でもいいかもしれない。海外出張でマスクと耳栓は必携だな。

4/23/2007

New Machine

新しいマシンを購入した。DellのPresicion 430である。CPUが2つ,それぞれが4coreなので,全部で8個あることになる。64bitOSを登載したので,メモリも8GBだ。

ただし,32bit環境から移行できないアプリがあるので,VMwareを購入して,WidonwsXP32bitを仮想化して利用することにした。最近は無料の仮想化ソフトもあるが,体感速度を優先したかったので,有料・歴にのある之に決定。MSのVirtualPCもあまり評判は芳しくないようだ。使ってないからなんとも言えないが。

VM(VirtualMachine)の良いところは,スナップを撮っておけば,すぐに昔の状況に戻れるところにある。つまり,再インストールの手間がいらず,元のレジストリクリア,様々な状況がクリアなところにもどれるのである。これはよい。変なアプリをいれるのにも躊躇が無い。

64bitOSの良さは,無限に近いメモリの利用可能領域である。これも,シミュレーションの利用には大いに役立つだろう。併せて,最新版のIntel MKL とIntel Compilerを購入した。

買ったからには,これをつかって論文を書かないとね。
じゃっかん,ファンの音が気になるけども,がんがん使っていきたい。

4/16/2007

4月16日までの書籍 東大のこと教えます。

・東大のこと教えます。 小宮山宏,プレジデント社
むかし,この人の授業を受けた。物質移動の教科書は2冊もっている。かなり合理的で単刀直入にものごとを解説してくれる人でわかりやすかった。この本を読むと,東大はやっぱりいいかもな,と思う。
でも,世界の中の日本を考えると,東大中心で考える必要があると思うけど,日本の中を考えると東大一つにさせてはいけない。東大にものを言える人間が,東大外に何人いるか,というのが日本の層の厚さ,多様性というものだろう。打倒東大を論文でもって示せる人間を目指したい。

・1001必ず見ておくべき世界の絶景 マイケルブライト 昭文社
いろいろ一段落したので,もう少し横にいろいろ広げようと考えた。国際会議もうまく活用しようかな,と思ったり。学生にも,いろいろ体験してもらいたい。写真が秀逸。

・天才の栄光と挫折 数学者列伝 藤原雅彦 新潮選書
あんまり,面白くなかった。刺激がなかった。軽妙な語り口が失われているような。初期のころのエッセイが好きなんだけれども。まだ,国家の品格は読んでいない。

・Kalliopi Aligizaki Pore Structure of Cement-Based Materials, Taylor & Francis
コンクリートにおける空隙構造というのは最後まで謎だ。難しい。
マルチスケール問題に相当する。工学的にいかにとらえるかという歴史は深く,長い。最新の論文が引用されているので,良い研究の扉本になるだろう。
学生への指導のために購入した。

・麻生太郎の原点,吉田茂の流儀 麻生太郎 徳間文庫
白州氏の話が頭に残っていて,ふと,本屋をみたら平積みされていたので,購入した。軽く読める本。 断片を重ねると,すかしのように全体像がかいま見られる文章。何も無い人間が,ある人間に批評するというのは陳腐だな。

・マッキンゼー式世界最強の問題解決テクニック イーサン・ラジエル他 SB文庫
修士課程の頃,こういった類の本を結構読んだ。いろんな人にも貸したりして,びっくりするくらいくたびれて返ってきたこともある。本というのは,そうやって読み込むものだ。学生に読ませようかとおもって購入した。
要点は短く。自分の意見をどのように表現して必要十分な情報を伝達するか。
論文の文章にも,そうやって鍛えた日々の品がにじみ出る。

ビジネスというのはお金を基準に考えることだが,研究・勉強の規範は必ずしもそういうことではない。常に矛盾する価値観やデータの中で自分の立ち位置を見つけるということも重要なので,この本に肩入れすぎると研究はうまくいかない。ベターを積み重ねたからといって良い研究結果には成らない。

3/31/2007

3月31日までの書籍

ユダヤ人 大富豪の教え I,II
友人がユダヤ系イタリア人と結婚しそうなので,読んでみた。かれが「ユダヤ人は不労所得のシステムを作るのがうまい」といっていたのが印象的だったが,そういうものかと思う。金を稼ぐというのは,システムをつくることだ。企業も一緒だけれども。

日経アーキテクチャ3/26号
プレキャスト構造の競輪場はなかなか,よかった。後は,相変わらず,情報が薄い。

Newsweek 3/14号
住めば住むほど得する住宅
アメリカの中古住宅市場に関するレポート

Newsweek 3/21号
萌える世界。従軍慰安婦問題に関して。
さすが,アサヒと組んでいるだけあって,客観性が無い記事だった。珍しく気分が悪くなった。
このhttp://kashiwara.exblog.jp/5300553/
背景も十分検証すべきであるが,日本だけではない問題で日本だけがたたかれる構造には納得がいかない。
世界の不動産バブルレポートも必見。

日経ビジネス 3.19
サントリー顧客原理主義。サントリーの好景気に関する記事。別件の水不足解決に関わる技術に関する記事が興味深かった。
また,環境報告2007も環境に関する経済評価記事で面白い。

Newsweek 4/4
ファンド嫌いが日本をダメにする。
最近の雑誌では,株を公開するしない,で企業防衛というような内容のものもある。一方で,企業の強さというのが経済的合理性とリスクに対する耐性で評価すべきであって,そのためには,株主の意見にも強くなるような企業がグローバルには生き残るという趣旨の内容。
個人的には,企業が生き残るには,どの規模で市場を勝ち抜く戦略をもっているか,長期存続のためのプランを立案するかにかかっているのであって,かならずしもグローバルに展開することだけが重要ではないような気がする。
当然,労働コスト,資源コストの変動を考慮すると,グローバルに展開する方がリスクは低減される。為替レートの影響を受けない体制も重要だとは思うのだけれども。

企業と国というのはあいまいな関係に成りつつある。




3/07/2007

3月6日までの書籍

前回から,購入した書籍の主なもの。
・独立行政法人 産業技術総合研究所編:産総研 技術開発カタログ 次のヒントはここにある,丸善プラネット株式会社 2004
-新しいことみつけられないかと。熱電セラミックは興味深い。

・加藤誠軌 : X線回折分析,内田老鶴圃,1990 
-X線回折装置が是非とも欲しい・・・

・田中誠之,飯田芳男: 機器分析,裳華房,1971
-機器分析の基礎くらいはわかっていないと・・・

・PRESIDENT 3.5号 思いつく発想
うーむ。ふつう。どうということもなく。ただ,経営の観点でのことは役に立ちそう。

・Newsweek 3.7号 こんなにあるニセ化学
結構まともなひとがひっかかっていそうなんだよね。これ。

・President 3.19号 情報の達人
ま,研究者としては基本だけど,横を広くどうやってつかむか,理解するかが今後の個人的な課題。

・週間アスキー 3.20号 ビスタ裏技
Vista興味ない。すべてのPCに登載するのだけはやめてほしい。もっとオプションを。軽快に動くなら2000でも文句はいわない。

・Newweek ??号 格差社会は良いことだ。
・ダイヤモンド ??号 格差社会のもたらす世界
うる覚えですが・・・。1週差で発行された雑誌で,全く別のことを書いていたので興味深かった。
片方は,自由競争社会でチャンスが平等にある方が良い社会で,富裕層のつくりだす新しいサービス業が発展し,アメリカでは60%がサービス業となっている実態が書かれている。アメリカ側の理論では,貧乏人は富裕層の税金増額は期待していない。なぜなら,自分が金持ちになったときに搾取されたくないから,というコメントが面白かった。ほんまかいな。

もう片方は,現状のサラリーマンに焦点をあて,マジョリティが貧乏になっていくのを,これでもかというくらい書き込んでいた。なかなか恐怖を覚える。
そんななか,以下にアイデアをもって,勝ち組になる必要があるか,ということが書かれている。Newweekとそれほど大きな差はないが,トーンが全然違う。

第二次産業,第一次産業のもたらすイノベーションというあたりに話がもっていけていない点で発想力が貧困。別に過信しているわけではないが,これからは,食料自給率の観点で戦略的な農業,国家保護的な観点で社会基盤・建築業は改革が生じる可能性が高いと思う。急激か,除々にかという議論は別にして。

1/26/2007

書籍

文芸春秋の2月号:
・キャノン社長の日本再生計画については,道州制の利点について簡潔にまとまっていておもしろい。
・ソニー神話の崩壊に関して,立花隆流の支点でPS3が語られていて納得した。ただし,本当かどうかはもう少し考えたい。
・ 格差社会は,かなり刺激的な内容。不安をあおるようだが,現実的な視点も入っているので,将来計画について考える機会になる。

ダイヤモンド 1/20号
ゼネコン自滅:談合の問題,建設工事の値段の問題,業界全体の動向がわかりやすくまとまっている。健全体質とは何かを判断するわかりやすく示されているとともに,業界の今後の動向を考えるきっかけになると思う。
・金を生む教育現場に関しては,教育が自由になりつつある現在,プレミアム教育をどうやって市場化するかについての最近の動向がレポートしてある。これも,大学教育を考える上で参考になる。

多孔質物質の乾燥収縮に関して,長いこと考えていたのだが,やっと新しい理論が構築できたような気がする。しばらくあたためて,論文化するとおもう。

・小野嘉夫・鈴木勲:吸着の科学と応用,講談社,2003
・塚田捷:表面物理入門,東京大学出版会,1989

塚田先生の本は,かなり買っているのだが,学生に勉強させるのに購入した。このあたりは,良書の上,値段もこなれているので個人で購入すると良いと思う。

1/20/2007

日経アーキテクチャ 2007 1-22

メモ:
・07年の分譲マンション供給は13.5%増

今年度完成予定,見たいもの:
・赤坂のヴェロックス赤坂通り開発(槇)
・心斎橋プロジェクト (プランテック)
・銀座 ニコラスGハイエックセンター (坂)
・神保町 1-23計画 日建設計
・21_21 デザイン 港区赤坂 (安藤忠雄)
・サントリー美術間 (隈研吾)
・多摩美術大学付属図書館 (伊藤豊雄)

・ゼネコン10社の研究会が中庸熱の養生の影響に関する検討。中庸熱は短くても良いというデータを出すらしい。水セメント比とのバランス,適用範囲が重要だが,今後,動向を見る必要がある。
1回の実験データ(他社の追跡・再現実験が無いもの)でJASS5を動かすのはいかがなものかと思う。時期,ロット,型枠,混和剤の影響など,仕様規定において組み合わせ等々,どのようなデータがそろっているか,興味深い。


特集・技を継ぐ。
ノウハウは,文章化出来るものではないとの立場。ここの特集でおもしろかったのは,
・若者の間で,知識が普及しないという文化がある。
・出来ない,と決めつける人間の多さ
等々の問題点が指摘されている点であり,これは継承の問題というよりは,技術者としてものを考える力がないことと,コミュニケーション不足を指摘するものであって,継承の問題とは別のもののを問題としている傾向がみられた。

ノウハウというのは,例えば人脈であったり,図面の裏,法律や人付き合いの裏を探る技術であったり,文面の背後,物事の道理の背後を支配している,表とは違う理論のこととも考えたのだが,違うようだ。

1/09/2007

SAPIO 1/24

趙己淑事件とは,開化期の19世紀末,韓国で起きた東学農民戦争の当時,高官の職にあった人々が農民達を搾取し,いじめたという角で,数世代後の彼女が地元の農民に土下座して謝るという事件であり,100年以上前の祖先のことを追求する韓国の民族的思想を象徴する事件である。「親の因果に子が報い」ということであり,韓国人の歴史観というのはこのようなものである。

想像を超えた事件に思えるが,歴史観・民族思想というのは,その国由来のものであるため,背景を考慮した対応の必要がある。

1/08/2007

Newsweek 1/3・10

要約及びコメント

石油が枯渇されるといわれて,はや数十年経つがいまだ枯渇の兆しはない。新たな油田の開発,油田探索技術の向上,石油くみ上げ技術の高度化,といったことがその要因である。

技術の向上を織り込んで将来予測を行うことは難しいが,安易な悲観論に流れるのも彩が無い。

ネガティブな不確定要素だけでなく,こういったポジティブな不確定要素もあるので,不確定要素を戦略に組み込む技術は今後も引き続きホットな話題だろう。簡単なものであれば,シナリオ相関モデルなどで,シナリオを複数用意するというのもありだ。

一方,産業的な意味ではなく,政治的な意味で資源は大事になった。ロシアに代表される資源ナショナリズムの台頭に対して,日本が直面する課題は大きくなるだろう。省エネだけでなく,資源代替も今後考えていく必要がある。

経済の安定的成長に関して社会基盤の管理は重要であり,それが小コストにすることは国防上も重要である。

政治の愚行による人材の損失(私の同級生で日本国籍を捨てた人間が二人いる。),安価な労働力を求めた工場の移転(これによって技術の輸出,ノウハウ獲得のチャンスが低減)が引き続きおこっている。

中国の奴隷制度に代表される企業誘致戦略に西洋諸国は安易に与してしまったが,今後は,労働力が高いとしても自国内で生産することの重要性が再認識されるだろう。

p.48 産油国に対して核の抑止力が失われたという指摘は素晴らしい。経済的依存度の方が,核の抑止力よりも強くなるということは,今後日本の政治方針の基軸とすべきだと思う。

最後に,石油高騰によって,代替エネルギー開発のチャンスが大幅に増えたことを研究者は,あるいみで喜ばないといけない。つまり,代替エネルギーは,多少高くても使用される見込みが出てきた。バイオマスも,石炭を液状化する技術も今後は実用化されるだろう。

建設市場は,多くの材の生産に石油が使われているため,縮小されることはわきまえておかなくてはならない。

キーワード
ヒューチャージェン:アメリカ主導のプロジェクト 石炭火力発電所の二酸化炭素を大気中に放出せず,回収し,地下に永久に閉じこめる技術を内包するもの。イリノイ州かテキサス州でプラント稼動予定。地下汚染に関しての指摘がある。

ダドリー・ハーシュバック:ハーバードのノーベル化学賞受賞者。「恐竜を煮込んで,シダを水に浸し,地表面近くで長い時間をかけて比較的低い温度と圧力を保ち続ける」と石油ができることを証明した。なお,石油には化石燃料ではないという指摘もある。


1/07/2007

容疑者Xの献身

容疑者Xの献身, 東野圭吾

東京からかえって以降,体調がわるく寝込んでいた。
寝込みすぎると頭がずきずきするので,本を読んだ。

直木賞をとった作品で,ずいぶん前から読もうとおもって本棚に飾ってあったが,今日,手にとってみた。東野圭吾の作品は,文体が軽妙で読みやすく,僕になじむ。話の展開は,想像を超えていて楽しい。

全然関係ないが,柳田邦男の零式戦闘機という文庫が家にあったのだが,なくなってしまった。
ちょっと気になる。

1/06/2007

SAPIO ,プリンシプルの無い日本

・SAPIO
いや,これ,すげえ右っぽいけどマスコミ・インターネットから入手できない情報が大量にあるね。ちょっと感動しました。偏ってはいけないと思いますが,こういう情報に触れずに世界状況を判断するのは危険と思ったので,時々買おうと思う。

・プリンシプルの無い日本,新潮文庫,白州次郎
白州次郎は,日本人としてGHQに唯一対等に接して戦後日本を形作った日本人です。戦後は,吉田茂のブレーンになっています。

憲法改正論議が最近あったので買ってみました。いやあ,すげえ良い本です。学生に読ませようと思う。マスコミがあほなのや,政治家が愚鈍なのも昔からのようで,ちょっとがっかりしました。

アメリカに押しやられた憲法を金貨玉条のごとくありがたがっている人間がいかに阿呆かということがよくわかります。憲法の最初は,「我々日本人は,」となっていますが,こんなん,たしかに日本人はつくりません。

原理原則から出される論議には,美しさがあります。
良書です。

1/04/2007

タイトル?

タイトルの付け方がわからんなあ。

ファイラー

長らくフォルダを開いたり,データを移動したりということで悩んでいたわけですが,

http://www.forest.impress.co.jp/lib/sys/file/filemng/mdie.html

このファイラーはかなりいいです。軽快。


いままでは,Bluewindというコマンドタイプのファイラーをつかっていたのですが,
http://cspace.s2.xrea.com/software/bluewind/index.php

これは,これでかなりいいのですが,ついに世代交代がおこりそうです。

なんというか,論文を書くときには常時5個程度のフォルダが開いているわけですが,それを同時に開いておいて,かつお気に入りとして登録できるので,再現がすぐできるというのが良いですね。

特にダブルモニタ利用者は,片方で編集,片方にファイラというのはかなり良いような気がします。

書籍

本日の購入
私費:
・確率的手法による構造安全性の解析 確立の基礎から地震災害予測まで 柴田明徳 森北出版
・新しい鉄筋コンクリート構造 嶋津孝之他 森北出版
・アイザックアシモフの科学と発見の年表 小山慶太 他 丸善株式会社
・コンクリートの文明誌 小林一輔 岩波書店

公費:
20世紀の災害と建築防災の技術