8/29/2015

中川調査 その2 写真

いろいろやってまいりました。



貝化石の様子

ひたすら,転石を叩いて砕いて,化石とコンクリーションを確認。


8/26/2015

8月24-26日 北海道 中川

北海道,中川にコンクリーションのフィールド調査で来ました。今回は,コンクリーションの相手はアンモナイトです。北海道では数カ所,アンモナイトがコンクリーションとして出てくる場所があるそうで,その中でも今回の場所は,アンモナイトの殻がアラゴナイトの状態で保存されているといわれているところです。

今回,ビギナーズラックで私もひとつ見つける事が出来ましたが,確かに添付のように貝殻の内側のように虹色が確認できます。これが,アラゴナイトかどうかは分析しないとわかりませんが,このように珪化されていないものというのは,非常に珍しいようです。

沢を1時間くらい登って露頭を調査しましたが,結果として多くのアンモナイトファンが沢山来ているので地質学的な仮説にみあうサンプルを取得するのは難しいかな,という結論になりました。周囲には珪化木もあるので,珪化するプロセスもあるはずですが,炭酸塩コンクリーションの方が先に生じて,結果としてこのように保存されているんだな,とは思うのですがそれ以上は難しいかも,という結論になりました。




8/15/2015

2015年8月上旬のメモ

・名工大/NIPPO/飯島建築事務所との共同研究は,若材齢のスラブの挙動に関するものです。一部は,東海支部で今年発表されているように,通常の施工プロセスでどんなことが起きているのか,品質はどうやって確保するのかというような極めて普遍的な問題を扱っています。今回,酷暑日の7月28日に打込み(名古屋では最高38℃)を行なって,その時の部材内部の湿度分布や強度分布,長さ変化について測定するということを酒井田くんがやっています。試行錯誤な研究で,予備実験無しの検討は結構しびれるものがありますが,大分,挙動は採れ始めているという報告があるので,楽しみにしています。

・関連して,昨年度の基準法整備事業のS16に加えてもらったのは,非常に知見が広がりました。データは,まだ取得中のものもあると伺っていますが,示されたデータと解析による強度予測は大分良い一致を示しています。これらは,論文化すると海外においても,構造体コンクリート強度という日本特有の概念を知ってもらう上で良いんじゃないかと考えています。

・湿度測定は,Azenha博士がACTに良い記事を書かれていたのですが,SHT75はやはり,ドリフトして問題が大きい。特に若材齢は。センサが死んでしまいデータが取れないことも多く,かなり試行錯誤してもうまく行きません。Azenhaさんに聞いても,やはりその点はむにょむにょ,っていう状況。若材齢コンの湿度測定という観点では難しいというのが当研究室の見解です。

・8月5日は名古屋でのJASS5の講習会でした。特殊コンの方で発表させてもらいました。JASS5は,解説や関連の告示を読んでおかないと理解できない部分が多いです。特に構造体コンクリート強度についての取り組みは,基準法での解釈とそれを踏まえた上でのJASS5としての取り組みが示されていて,しかも裏には阪神大震災があったからこうした方がというようなざっくばらんな話まであって,全体像を理解しているのは数人しかいないようです。
ルールを守るための最低限のはなしと,過去の来歴を含めた整理(桝田先生が素晴らしい解説を各所に書かれていますが)は少し区分して書いた方がよいのかもしれません。一冊の良さもあるんですけど。
割りきって記載っていうのが今後,各節で必要とされるんじゃないでしょうか。

・7日は,大学のオープンキャンパスでした。私は今回担当ではないので,客観的に見られました。建築教室は,大分疲弊していて,もはや頑張ているものの客を見ていない状況にあります。せっかく,期待してきた学生にたいして悪評を持って帰らせるようなら,やらずに秘密のベースに隠した方がよいのではと。これは,もはや,誰の責任というわけでもなく構造疲労のようなもので,戦略として工学部と掛け合ったほうが良いです。
人数をすごく絞って,頑張れる研究室だけでやる,というのも良いと思います。ファンをつくるというのがどういうことか,先を見せるというのがどういうこととかけ離れたことをやってしまっています。

外に出て見てみて,初めて理解しました。これは辛いです。

・10日,午前に博士学生の公聴会を行いました。スラグセメントと膨張材の話です。研究科長(地球惑星系)がふらりとこられていろいろ質問をしていただき,思ったよりも盛り上がりました。広大の寺本先生にも,質問してもらいました。回答はいろいろ思うところがありますが,質問は非常に適切なものだったと思います。ディテールだけじゃない,全体像を理解する,関連分野については全て答えられるというのが博士として大事なことだと思います。

・10日午後は,チェコ工科大のPetr Stemberk 先生と今後のコラボレーションについて打合せをしました。今回は,来名していただき,研究室の実験設備などを見ていただきました。洋上プラント関係,原子力関係,その他いろんなことでコラボができそうということで,博士を共通に教育していく方法などについても議論しました。良い所をつかってコラボ,というのがスピードの上でも大事です。国内で,あるいは自分の研究室内でゼロから,というのは国内ではどこかがやらないといけないですが,道ができればあとは枝葉になるのでそれに統合化していく,というのが大事なところです。大きくなったら,分家として独立してもらって競争する,そうやって多層化,多重化しつつ層を厚くしていくことが大事じゃないかと思います。

・11日は,夕方にパリ東大学とラファージュとテレカンファレンス。大分,フランス系英語にもなれてきましたが,高分子と物質の相互作用とか難しい話になるとなにがなんだかわかりません。まず,単語がちゃんと聞き取れてない。アセチレンなのかエチレンなのか・・・。
でも,まあ,無事新しい学生も見つかって,10月からパリ東大学と二者で学生を教育して博士を取らせたいと思います。研究の着眼点,ポイントも大分議論できつつあるので,実験の抑え方なども含めて計画が練れてきいます。

・12日,終日論文書き。+事務書類一式。返信していないメールが沢山ありました。すみません。思い腰をあげてやっと,文章を書き始めました。論文は少し距離をあけると本当に手が進みません。一日1,2時間と自分で言っていても,忙しさや疲れにかまけて距離をあけちゃうと本当にもどってこれない。つらい1日でしたが,なんとかモードが戻ってきました。年末までに3本ほどは書き上げたいと思います。




8/13/2015

2015年7月のメモ

大変混迷を深めております。なにより時間が厳しい。いろいろ種をまいたのは良いものの,収穫時にアップアップ,いや,収穫前の手入れの作業量を見誤ったというのが正しいところか・・・。

ついに,金より人という状態になってきました。研究室として成熟したということでしょう。
三国志のゲームでいけば,よくわかりますが,まずは開墾して収率を上げることが必要です。ものすごい武将が一人いれば,それをつかって隣国に攻め入ることができますが,隣国の境界条件によっては戦線が拡大するため,兵力が急激に必要になります。だから,戦線拡大しないような形でまずは,国を広げて武将,兵力の増加,コメの生産量を上げる戦略が常道です。イメージとしては,劉備で初めて5カ国くらいのイメージでしょうか。
ここから,領土をさらに拡大すると,もっと別の戦略が必要です。他国の武将をどうつかうか,能力の低い武将をどうするか,私のものの捉え方が変なのかもしれませんが,研究室運営は大変,光栄のシミュレーションゲームに似ています。

恐ろしいのはあれですね。三国志の広汎,もはや,やるだけのルーチンになっていくのですが,自分の人生がそうならないことを祈ります。


3日,JCIのジオポリマーの委員会の委員にしていただきました。話を聞いていましたが,AACとジオポリマー,広く捉えてやりましょう,というのは面白いと思います。本当のジオポリマーでやるとなると,ひび割れも熱も大変ですしね,便利なところをつかっていこうっていうので良いんじゃないでしょうか。

7日,最近頻繁になったフランスとの電話会議。今年の10月から博士学生が来ます。大分,優秀なようです。攻めどころをどうするか,というのを広く議論できるのは大変面白いですね。SR関係です。

8日,東大・I田先生ともスカイプ会議。かなり便利で濃密に議論できました。研究議論,Skypeゲースで進めるとかなり進みますね。映像が無くても良い感じです。

10日 規制庁のASR研究会に参加しました。山田さんが出張して世界的動向を集めてきてくれた結果を伺うこことができ,問題点整理と攻めどころの確認に大変参考になりました。欧米と問題を共有した場合には,こういった出張して情報整理して,課題と攻めどころを整理するというのは大変重要です。こうすることで国内のアクティビティを国際的なものにすることができます。
一方,国内オンリーのアクティビティはそれはそれでよいのですが,位置付け不明瞭で,過去の経緯を整理しないと,完全に予算消化のゲームみたいになってしまうので注意したいですね。
法律のためのデータもよいのですが,なぜそうなるのか,だからこうすれば良いというような少し掘り下げた議論がもう少し一般的になると私は良いんじゃないかと思います。JASS5の質問でもそうなんですが,法律上の解釈とか位置付け,現場水中の位置付けなんて,国がそう解釈しているという問題ですからね。

この日,月曜日に実施するJCI50周年の国際会議に出席予定のLe Pape博士がトラブルで来日できなくなってしまいました。

夜は,Azenha先生と埼玉の浅本先生と一緒にとんかつ屋に行きました。銀座のかつぎん,です。学生のころから利用しているお店です。


13日 JCI50周年のMulti-scale modellingの国際会議を東京・都市センターで開催しました。Wittmann先生,Azenha先生,Koenders先生Bisnoi博士に来ていただき,Le Pape博士にはテレカンファレンス形式で参加いただきました。国内からは,前川先生,中村光先生,山田一夫博士,石田先生,私,という状況で日本の特徴あるマルチスケールモデリングに関わる問題意識のj共有と,その出口のためのディスカッションでもりあがりました。もう少し踏み込んでまとまるかと踏んでいましたが,みな,思い思いで議論したので大分,楽しい議論になりました。(発散したけど。)
これ,近々にJACTで特集号を組もうとおもっていますが,できるかなあ・・・。

14日,午前の打合せをすっぽかしてしまいました。完全に忘れていた。午後から,原子力の高経年に関わる打合せを行なって名古屋に戻りました。本当はJCIの大会にでたかったのですが,大学業務が溜まりすぎで無理でした。Yさんの無双が名古屋まで鳴り響いてきて,私もJCIをかき回すよう頑張りたかったです。

22日 AIJのJASS5の東京講習会に出席してきました。朝から真面目に聞きました。いくつか議論を忘れたのがあったなあ,とイマサラナガラ思い出しました。特に材料については,福島以後のセシウムの問題などはどこかに記載すべきだったと思いました。

24日 共同研究先のDENKAさんと打合せ,ついで,セメント協会で10月から開始するC-S-H研究会の方向性や中身の確認,目標と目的の共有を事務局側と行いました。本件については,斎藤豪先生に大変お世話になっています。うまくいくと良いんですが,どのくらい勉強できるかなあ,というのは少し心配な点です。日本の遅れている状況を認識してそれを発奮剤にしてもらえると良いのですが。個人的には,C-S-Hについてここが問題意識なんだよ,という点を皆で共有できると良いと思っています。

30-31日 研究室のゼミで,岐阜でバーベキュー,鵜飼,陶芸,して帰ってきました。長浜のまちがこんなに雰囲気のある街だということを知りませんでした。そういう意味で良かった。あとは安いウイスキーですが,信州,というのが美味しかった。飲みやすい。サラっとしているので人によってはこんなの,と思うかもしれませんが,夏の暑い昼間に,河原で飲むと美味しい,そんなウイスキーです。

2015年6月のメモ

6月は,頭にフィンランドとノルウェーに行ってきました。ノルウェーでは,やっている実験でトラブルがあったので,その確認。実際にいったら,なんとかなりそうなので少しホッとしました。フィンランドの方では,実際の電力会社が照射研究をやっていて,そのニーズや懸念事項を中心に議論をしてきました。モチベーションが異なっているので,問題の捉え方,整理の方向性が違っていて,大変有意義でした。
ああ,ここもデータとっておかなくてはいけなかったのか,というようなこともありましたが,なんとかそれらは計算で出せるようにしたいな,と思います。

5日は,前田財団で会合があって,教え子が私も受賞したことがある,山田一宇賞を受賞しました。まことにありがたいお話です。しかし,小言を言わせてもらえれば,何をやったかというプレゼンについて準備不足が認められました,なんどもいっていることですが,プレゼンは相手のレベルを考え,自分の研究とやってきたことがどのようなものかを,エンターテイメントとして聞いてもらえるようわかりやすく,かつ,印象深く実施する必要があります。私自身も英語のプレゼンはまだまだいたらないのですが,そういった点について,あらためて考えてもらえたらな,と思います。うちの学生さんたち全員に考えてもらいたいものです。

16日は,名大・土木の中村研と飲み会を行いました。今年は,学生ではなくて,教員が発表してなにを考えて研究をしているのか,ということを伝える会にしようというと思いました。やはり,全体像を含めたわかりやすいプレゼンというのは大事だなあと思うし,学生も刺激になったのではと思います。土木の学生さんのホスピタリティは素晴らしかったです。

24日午前中は,名工大・市之瀬研と実施しているプロジェクトの打合せ。早期脱型系のものですが,やろうとおもうといろいろ問題と計測すべき点があって,どこからひもとけばよいかが難しい。ただ,一方で,学生さんが昨年度成果について論文を書きながら議論できているので,そういう意味では一つのテーマではそれなりに一本の道ができつつあります。構造体強度の研究なんですが,やはり有筋でやるべきですね。結構値が異なりそうです。桝田先生はやっていたと思うんですが,ちょっと探せていないです。

24日午後は,化石・コンクリーションの勉強会。大分,ユタ州のFe-コンクリーションについても議論・仮説が出てくるようになりました。それでも,ゼロスタートではわからないことだらけですが,今年のフィールド調査の目的が明確になったことは素晴らしいと思います。

26日 AIJの収縮ひび割れ指針改訂WGの打合せ。今回はスラブも議論しよう,ということになってデータを見せていただいています。要求品質を機械的なものに絞ると結構楽なのですが,本当にそれでよいのか,という点が学会としての課題整理点になっています。

30日,土木の山本先生とRBSMをつかった解析について議論しました。チャレンジしたい課題ができたので,面白い展開が期待できそうです。



7/02/2015

近況

きづいたら2ヶ月放置でした。ぎりぎりのラインで生活しています。残念ながら、具体的なアウトプットがなくて、時々いらいらします。

5月はなにがありましたかねぇ・・・。
セメギがありました。セメギでは、1件、収縮低減剤の研究についてプレゼンしました。従来型の収縮低減剤には二つの低減要素があり、いままでそれがぐちゃぐちゃに議論されていたのが、収縮メカニズムをはじめ、議論が収斂しない原因だったことを説明しました。見られていた人はあまりいなかったかもしれませんが、あのプレゼンには、セメントを改善する非常にクリティカルな内容が示されていました。今後、数年はそれに関する研究を粛々と進める予定です。

5月11日、セメギの前日には、土木学会の3種委員会の場で、好きにしゃべらせてもらいました。芝浦工大は初めて伺いましたが、大変きれいな大学でした。C-S-Hの研究は、特に日本は科学的背景の無い黒魔術みたいな研究が一部にあるので、どうしたものかと思います。研究の多様性を担保することは大事ですが、科学的でなく、イメージ先行の研究がはびこって、特に日本のようなたこつぼかした中で、エライ先生がそういうことをすると、10年以上、変な宗教が残ることになるので、私は嫌です。そういうことが内容に英語で論文を投稿して、ちゃんとした査読をうけて議論をするということが大事だと思います。

このちゃんとした査読、というのもくせ者で日本では揚げ足をとることが査読みたいになっていて、それも困ります。議論のポイントで何が矛盾しているか、何が過去の論文と対立していて、議論の正当性はどこか、が明解になれば論文はそれで良いと思います。

日本は、議論がケンカになってしまうところも困ったところで、研究の否定が人格の否定と取られるのは本当の困ります。といっても、これは、質問者(私自身)の資質の問題もあるのかもしれないので、それはそれで反省点は多いです。

5月15日は、原子力発電所施設の視察に行ってきました。世界では、廃炉された原子炉施設から、材料の劣化を評価して、今後の経年対策や維持管理、設計に反映させる研究がもりあがっております。日本もそのような研究が粛々と始められようとしています。コンクリートについても、非常に大事な研究であり、一般構造物に展開できる基盤研究として、是非展開できれば、と思っています。

5月18日の週は、共同研究先との打合せが4つあり、それぞれ今年度の目標を明らかにしました。論文化するもの、材料開発のターゲットを設定したもの、さまざまです。昨年、もうパンクするといっていたのに、どうしても断れず大型のプロジェクトを引き受けたのもあって、本当にぎりぎりラインで進めています。

5月25日、学内の廃棄物講習会に出席してきました。学内のトラブル、安全講習で非常に勉強になりました。安全に関する講習は時々出て行かないと気持ちがたるむので、研究室運営上は非常に重要なイベントと位置づけています。年1回はなにかしらに出席したいです。

5月30日 大阪で、チェコ工科大の先生と研究の打合せをしました。原子力の放射線影響の委員会で一緒になった先生ですが、横浜国大を出られていてさまざまな議論ができるので非常に楽しい相手です。今後とも、いろいろできたらよいと思っています。

5月31日~3日 オスロー、フィンランドに行ってきました。照射していたコンクリートサンプルがトラブルを起こし、大事件になりましたが、サンプルはなんとかなりそう、ということになっています。フィンランドでは,同じような実験をしている研究チームと打ち合わせしました。なかなか興味深いデータ交換でした。





4/29/2015

近況

研究近況。

1)今年度は,国プロの責任的な奴が2?,下につくのが3です。その他に,メーカーさんとの研究が5,ゼネコンさんとの研究が3,科研の基盤Bが2,海外基盤研究が1,萌芽が1,という状況。ちょっと多いです。今年度,ケリをつけないといけないのが2,あります。

2)収縮低減剤のメカニズムについては,セメギで速報的なものを出しましたが,従来のメカニズム以外で,今後,なにを研究しなくてはいけないかが明確になりました。とりあえず,ここまでの成果については,国内と国外の友人と議論して,CCRに投稿しました。今後,この研究については,フランス側のチームと一緒に研究することになりそうです。

3)収縮の小さい石灰石を用いた時に,拘束下のコンクリートでなにゆえ,可視的なひび割れの発生が抑制されるかについて,実験と解析の両面から,示すことができました。こちらについても,Native Checkを受けていて,出来上がり次第投稿しようと考えています。今後は,やっぱり,遷移帯の研究ですね。施工と材料性能の関係,今一度,整理していきたいと思います。

4)1H-NMRについては,現在,ペースト,トバモライト,モンモリロナイト,Vycorグラス,などをさまざまに調湿して測定を実施しています。T2緩和時間の挙動を比較していますが,おおよそ,シグナルに帰属やその状態がなにかが理解できるようになりました。なぜか,セメント分野では,緩和時間のダイレクトデータが示されている文献が少なくて,その上,CONTINの結果も横軸がログスケールだったりしているので,わからないことが多いです。McDonald博士らのチームの研究でも,いくつか,微妙,というかこのデータになっているはずだけど,こんな結論だせるのかな,と思います。
一例をいえば,Portlanditeは極性が大きすぎるので,きれいな減衰カーブになりません。そのため,十分水和した普通や早強のペーストで,乾燥を大きくしていくと,減衰カーブに極性の影響のカーブが重畳して,適切な処理ができない場合があります。こういったことがあまり記載されていないのは,フェアじゃないんじゃないかと思います。Portlanditeの研究は,案外,世の中のセメント化学の研究者がフォーカスしていないのですが,最近,非常にいろんな物性に聞いてくることがわかりました。Portlandite大事だよ,ってメールしたら論文が帰ってきて,Portlanditeのさまざまな結晶成長について,すでにモデリングとメカニズムの解明が終わっている,ということを教えてもらいました。いやあ,さすがです。フランス。目の付け所も本当に素晴らしい。私が勉強不足,というのもあると思うんですが。

5)SAXSは,大分,整理できてきましたが,広角側のピークが何に帰属しているかというのがわからない部分があります。よくよく見てみると,USAX,SAXS,WSAXSをちゃんと連結してワイドレンジで帰属を評価している論文は,Allenらも含めてありません。超小角でPortlanditeの最小結晶寸法との比較を議論しているところまではよいのですが・・・。なんか,Artifactの結果があるような気がします。この点をちゃんと書ききらないと論文投稿には辿り着かないのですが,5月中にはこの辺りをきっちり書いていけたら,と思います。結構小さいサイズのなにかが存在するんですよね。

6)今年度は少し構造部材性能まで踏み込んだ研究について,力を入れていこうと考えています。科研のテーマも,乾燥と構造体影響ですし,ASR関係の進展評価と部材性能の関係も興味深いです。規制庁事業で関わっていることもあり,このあたりを整理していこうと考えています。
解析については,少しFEMから離れて,RBSMを頑張っていこうと思います。