1/24/2016

JACT 特集号

現在,Journal of Advanced Concrete Technologyにおいて,原子力建物に用いるコンクリートに関する特集号を行っています。当方が,ゲスト編集長を務めます。3月末まで論文を募集しておりますので,奮って投稿ください。

近況 1月24日

年度末です。プロジェクト,学生の研究など,もろもろ架橋です。

・SAXS関係の論文が大詰めを迎えています。数nmの構造体についての議論がもう少し進めば,投稿可能ではないかと思います。わからないことがいくつかあるので,不思議な相関がいくつかあるので,それらが統一されれば。5年越しで投稿といっていたのに,結局,6年越しくらいになりそうです。いけませんねえ。

・収縮低減剤関係では,あいかわらず面白い結果が多数でてきます。ほとんど研究されていなかったというのが実情なんでしょう。最新(とはいっても,まあ,Modernな,くらい?)の分析でやると既往研究の想像力で補った結論というのが,かなり間違っているということに気づきます。一通り整理して,3月までには投稿したい。

・水分移動に関する研究がだいぶんもりあがってきました。4年生小寺くんの貢献が非常に大きい。部材内部の湿度移動特性,収縮,ひび割れ,透気性など,氏家先生が昔やられていたことをトレースしながら,骨材依存性などを考えると,いろいろ見えてくることがあります。異なる温度の水分移動も脱着線データを組み入れると,各段にきれいな整理ができそうです。これは,あと1,2年かかるかな。

・RBSMのシミュレーションも,だいぶん,わかってきました。小川くんの貢献が大きいですが,その前の篠野くんが進めてくれた解析の進捗が最大の成果でしょう。やっと論文が数本は出せるんではないかと考えています。まずは,骨材周囲の損傷とコンクリート物性の関係。3次元でやっと整理できるようになった。

・今年は,JCIに全部で5件投稿しました。うち,3件は英語です。研究室からの投稿論文の原則を英語にしたので,今年は赤をいれまくって,ほんとうに細かいところまで手を入れました。国語でもよいんですよ。でも,レポートでたくさん書きますから,論文くらい英語で書いてから卒業させたほうがよいかな,と思います。大手ゼネコンで建築系,K社の場合は4割くらいは,海外の売り上げになってきてますしね。今後も各社いろんな動きがあるでしょうから,学生もバラエティに富むようにしないと。

・規制庁の照射研究は,メインの実験が無事に終わり,大型予算はちゃんと良い結果につながるようになりました。あとは,論文をサポートするさまざまな細かい知見をさらに入れようと思っています。本当にうまくいってよかった。これに関連して,数値解析論文を本日投稿しました。うまくいくとよいです。
また,今後を見据えて,国際共同研究が可能かどうかを検討しています。米国からは好感触でした。この情報をもとにスポンサーを見つけます。引き続き,この分野をけん引できるデータを出し続けたい。


・ASR研究も比較的良い立ち上がりになっています。これをフォローしていける4年生が育ったことも非常に素晴らしい。研究があらたな展開を見せそうです。


・昨日は,壁試験体を作成する途中で,ゲージ貼りにいってきました。実に10年ぶりくらいです。腰が痛くなりました。へこむ・・・。



・現在,チェコ工科大のStemberk先生が名大に短期滞在中。2月5日にミニセミナーをやるので興味があれば,ぜひ,来てください。

1/01/2016

謹賀新年

あけましておめでとうございます。
今年も,一歩一歩,仮説を提案し,検証し,セメント化学,コンクリート工学,その他の科学分野が少しだけ進歩できるような貢献ができたらと思います。
引き続き,みなさまのご支援とご助力,また,研究の議論をお願いできればと思う次第です。

次年度は,プロジェクトで最終年度のものもあり,なんらかの大きな成果が求められる時が来ています。最大限の成果がでるよう尽力したいと思います。

丸山