10/11/2014

フィンランド出張:International Committe on Irradiated Concrete

10月7日から10月12日まで,海外出張に行ってきました。(というか,まだ,出張中です。)
米国出張との間は1日半しかありませんでした。まるで,ビジネスマンみたいです。

今回の出張は,FinlandのEspooで電力会社であるFortrumが会場です。
内容は,前回のBarcelonaに引き続き,International Committee on Irradiated concreteを立ち上げることが主要な目的です。本委員会は,米国のオークリッジ国立研究所(ORNL)の提案により,そもそもは日米国際知見交換会と,ORNLが個別に各国と行っていた知見交換を合流し,放射線によるコンクリートの変質を中心とした国際的な知見交換会を設立しようというものです。


米国出張:グランド・ステアケース・エスカランテ国立公園

9月25日から10月5日まで,米国に出張に行ってきました。
この出張は,フィールド調査で,いわゆる国際会議や研究打合せではありません。建築物のフィールド調査としては,ラクイラ,ベネチアを始めとする組積造調査について,名古屋市大の青木先生のプロジェクトに入れてもらっていて,時々報告してきました。
この調査は,私のあらたな研究フィールドである地質学に関するものです。

過去の少し触れましたが,名古屋大学博物館の吉田英一教授とは,炭素同位体を用いたコンクリートの劣化プロセスに関する研究をご一緒させていただきましたが,それが一段落(論文化はまだおわっていないんですが),カーボネーションのコンクリーション研究にご一緒させていただきました。球体状に炭酸カルシウムが濃集するメカニズムは,自然界においてまだ解明されていない現象の一つなのですが,それについて研究を一緒にさせていただき,現在論文が投稿寸前の状態になっています。

その後,コンクリーションつながりで,米国ユタ州で確認できる鉄コンクリーションに研究テーマがうつりました。Maeuq marbleとも呼ばれる鉄の球殻は,古くからメカニズムとして謎で,原住民のシャーマンなどが利用するような不思議な石として知られています。
ユタ州立大学は,この研究を20年近くにわたってきていますが,同じような現象が火星の表面に確認されるにあたり,NASAと共同研究をしており,国際的にもある分野では注目されるようになりました。