2/24/2011

21~25日

今日もそうですが,建築研究所にいます。

21日,22日は,柱の載荷試験のセッティング。勅使川原研の学生さんの多くにも協力をいただく形になっていて,非常にスムースになるかと思われましたが,やはり現場でいろいろトラブルが。

完全な読み違いでした。申し訳なく・・・・。


が,23日は結局うまく載荷できました。170MPa級で温度履歴を与えた,非常に自己収縮の大きい超高強度コンクリート(170MPaオーバー)のせん断試験は,無事終了です。
25日,膨張材と収縮低減剤を入れたケースとの比較で差があれば,考察のしがいがあるし,なければ,まあ,世の中的に丸く収まります。

どうなるか,期待です。

16日~20日

2010年がおわったなあ,と思ったら,気づいたら2月も終わりそうで驚きです。
その間に書いた文章量も相当な量だと思いますが,振り返ると怒涛の2か月でした。
来月上旬には,子供も生まる予定になっていて,家族的にも節目を迎えつつあります。実家の義母にも子供の面倒をお願いしており,ほぼ,家族全員がフルに稼働している状態です。緊張が途切れた時が危ないので,ソフトランディングを目指したいところ。

17日
博士で副査をやっていた論文の公聴会があった。CFTに関する衝撃的なデータが実験で取得されました。どのタイミングで,どこに出すかというのが難しいところです。最近,CFT関係で相談にのってもらった皆様にはご想像の通りのデータになったことを申し上げます。
一方で,ゼネコンの方に話を伺うと,鋼管のみに軸力をかけた形の載荷試験をしても,最終耐力はあまり変化はない,とのことなので,なぜにそうなるのかは疑問です。これは,今後,追跡調査の予定です。

18日
諸会議があったのですが,28日までの締めの予算がたくさんあって最終調整をしなくてはいけなかったので,報告書作成で時間がつぶれてしまった。
また,建築研究所で試験機にセッティングした試験体に取り付ける治具が,スタブのPC鋼棒との干渉で問題になることがあきらかに。その場で,図面を引きなおして,対策方法を2,3つくりだし,すぐに治具の作成し直しを学生さんに依頼。この日は,本当に大学にいることを選択してよかった。
18日にセッティングを提案してくれた,建築研究所の方にも感謝。この土日が,本当に有効に機能した。

19日
東海支部でしてたが,こちらも報告書作成。途中で,森野先生の退職講演があったことを思い出して,着の身着のままで出席。大御所の先生方がたくさんいらっしゃって,普段着で大恥かきました。でも,いかないよりはよかったかなと。先生のお人柄がでている素晴らしい会でした。

20日
ほとんど寝ずに過ごして,昼に大学に移動して,事務処理と秘書への伝言をつくったあとに,大学から建築研究所へ。

2/16/2011

ICCC

ICCCの査読が帰ってきた。かなり高評価だったので,安心した。
ICCCの査読は厳しいですからねえ。

昨日は,建築研究所の方に実験準備と相談事で訪問した。名古屋を朝6時に出ても,10時台ではバスがないのでがっかりでした。
訪問の内容はかなりはかどったので,良かったのですが。

日・月は,ゼミ旅行で日間賀島にいった。
ゼミ旅行だったのに,いろいろトラブルがあって・・・。
学生には良い勉強になったんじゃなかろうか。
幹事っていう経験は大事ですね。もっと,学生にやらせてあげないとと思いました。
こういうことから学ぶことも多いですよね。

2/13/2011

査読

英語論文1件,AIJ1件,JCI4件の査読が終わった。少し雑だったけど,ポイントはついたかなと思っている。

自分の研究でも,修士論文での発表会でも,思うことだが,やはり率直に厳しい意見を言うこと,言われるということは大事だ。なんどもここにも書いているけれども。
言われたことに対してちゃんと考えて,持論の前提条件,理論展開とその範囲,今後の課題,不明瞭な点を明らかにして,次に進もうということが大事だと思う。しかも,それを人に伝えて,わかり合える部分とそうでない部分,というのをクリアにしていくというのは,信頼を獲得する上でも重要ではないかと思う。

なんだか,遠慮されちゃって厳しいことをいわれない,という状態になったら,本当に悲しいことだと思う。

特に学生がそうで,所属研究室の先生に遠慮して,誰もなにもいわないけど,もはや腫れ物にさわるような痛々しい研究になっていて,本当にこんなんで研究教育なんだろうか,っていうようなものもある。得てして,所属する研究コミュニティ事態が小さく,批判能力が中で造られず,なんとなく難しい言葉ときれいなグラフィックでそれっぽい,という状態で閉じているところっていうのは,案外いろいろあるんじゃないだろうか。建築材料もコンクリートについては,外に開かれている。他の部分はどうだろうか?

学生は学生で楽に,波乱なしで卒業したいとおもっているんだろうが,学生の時にそういった,「ちゃんとした」コミュニケーションを学ばないと,本当にあとで孤立しちゃうんじゃないか,といらぬ親心みたいなものが出てしまう。

見込みのある学生については,後で,それとなく呼び出してこういう考え方もあるんだよ,とかいってアドバイスするけど,下手をすると,研究室の先生を批判するような形になってしまうこともあるので,このあたりは難しい。

大学の先生も50を過ぎると柔軟性があるように振る舞っていても,そうではないし,若造には言われたくないっていうのもあるだろうしなあ。(私だって,そうなってしまうような気もする。少なくとも50まではやれたという自信もあるだろうし。)

そもそも,表面は温和でも,めちゃくちゃ虚栄心が強いとか,負けず嫌いというのがあるもんだから,指摘しにくいしな。酒を飲むと,ものすごく,そういったことを恨んでいることがよくわかったし・・・。
プロセス上,教授同士でそういったことをちゃんとやるのがFDかなあ。日本のクローズドなコミュニティを考えると,難しいところがある。

でも,今の社会ってこういうのの積み重ねで閉塞感あるんだろうな。嫌われ役を誰かがやって,動かさないといけない。
やっぱ,やるしかないかな。

(ちなみに,研究者にとって虚栄心とか,負けず嫌いというのは,大事な素質だとは思う。人にほめられたいという要求は誰にでもあるし。欲求が強いとそれだけ,努力もできるわけだし。)

2/12/2011

Chameleon Folder

http://gigazine.net/news/20110211_chameleon_folder/

私の環境だと強烈に作業性が上がります。
ランチャーなんだけど,変なところでも使えるランチャーです。

ううむ。おしいなあ。あとは,普通のエクスプローラーにマウスジェスチャが使えれば,ほぼ完璧だなあ。

2/11/2011

2月10日 修論発表会

午前中は,旭化成建材の松井さんとうち合わせ。わざわざ,きていただき,博士論文の内容についてお話を伺う。空隙の大きさとKelvin式の適用範囲などについて,今後,検討すべき内容などを雑談の形で意見交換。
吸着研究の最新動向についても,いろいろ教えていただいた。

こちらの最新の吸着関係のデータや,ヤング率の含水率依存性などの話の流れで,これらの多孔体のヤング率の含水率依存性とはなんぞや,という話が結局,収縮にしても,その他の性状にしても,大事だという点は意見が一致したものの,Jennginsらの最近の土質関係からもってきた理論は,ちょっと変な感じもするし,どうしたもんだろ,といった感じの話を。

他にも水和関係の話を伺った。


午後,修論の発表会。学生が2名発表した。二人とも,なかなか,良かった。
ボリュームが多すぎて,結論を重視した発表になったので,プロセスにつっこみが多かったのは,まあ,想定された事案だったのではないでしょうか。
最後の追い込み,よく頑張ったと思います。

終わった後は焼き肉でした。

しかし,セメギの締め切りとかぶったのはつらかった。

2月9日 

午前中は,学内の学生生活委員会。委員長役として,内規の提案などを行い,ディスカッション。境界条件として,そとからいろいろ与えられるのだが,そのたびに研究科内では,内規の変更を委員会→専攻長会議→教授会と承認する必要がある。一方で,その内規が必要とされる事案は,ふってきて7日くらいで人を推薦しろ,とかそういった問題だったりして,どうも,補正予算にしろ,なにかの予算にしろ,ちょっとしたお金で人がそのたびにごたごたと動く。

有用な予算であることがわかっているのであれば,どういった観点から,どういう人に,どの程度に配分するかをディスカッションして,若手研究者,学生の成長を促すというビジョンが必要で,そのお金の使うタイミングはこちらで判断させてほしい。枠の申請であるのなら,悪平等であっても,当座,やむを得ない。

正直に言えば,こういった事案は消化試合になりがちなこともあり,直す必要がある。お金を使わなくては損だ,というのは,会計検査の悪い面だ。
今は必要無いからといって来年度も必要無いわけではないので,会計検査の人は,ビジョンや方向性につっこみを入れて,自分たちが政策を判断しているんだ,というくらいの形に趣旨をあらためてほしいなあ,と思ったり。
悪い使い方を摘発するのは,大事なんだけども,そのために良いところを伸ばすこともできないのでは,悪い面に足を引っ張られすぎである。今は,悪い面に多少は目をつむっても,良い面を伸ばして,人材育成に気合いをいれる場面ではないのか。

どうも,日本全体が退却戦みたいな状況になっているのだが,退却戦において何を成功とするのか,そのときにどの程度の犠牲はあきらめて,どこを本筋を残すのかという判断が必要と思う。理想論は損失がなく,すべてが丸く収まるということなのはわかるが,いくらなんでも,実社会でそんなの無理だ。


午後は,JCIの膨張委員会の幹事会に出席。今後の方向書などの骨子が定まる。WG2の課題は案外多い。

2月7日 海老名, AIJ委員会

本日は,朝から,東京に出張。とある研究プロジェクトの意見屋として,実験の実施状況を見学に。なにしろ10年以上を想定したビッグプロジェクトなので,なかなか,はじめの仕込みの段階での失敗は許されない。
といいつつも,予備実験があまりできていないので,いろんな確度からコメントを収集して,懸念事項をつぶしていく必要がある。長期の実験というのは,人的にも引き継ぎが難しい部分もあるので,制度設計も今後,提案したいと考えている。

その後,AIJの混和材委員会,膨張WGに出席。AIJの指針類で,構造的側面から収縮の影響についての記載のあるところのディスカッション。JCI耐久性力学,JCI膨張材委員会とも相互連携すべき観点が多々ある。

以前,記事類をとりまとめたけれども,もう一度掘り起こして整理する必要がある。

2月4日,檀氏公聴会,乾燥収縮,乾燥開始材齢

2月4日 午前中は,JCI膨張委員会WG2の予定だったが,学内業務でいけなくなってしまった。この時期,大学は概算要求をはじめとして,各種対応が多い。
昼時に慌てて,新幹線に飛び乗って,檀さんの博士論文公聴会へ。
高炉・若材齢・脱型・養生・耐久性というキーワードを網羅した,目もくらむように多い実験データが示されていた。
定量的に示す,ということは,実用にも学術にも重要である。

乾燥収縮試験の乾燥開始材齢は,到達する最終収縮ひずみに影響しないという実験データが示された。この点,別の論文でも最近だされている。
これは,既存の乾燥収縮の式,たとえば,AIJの収縮予測式では,乾燥開始材齢が早くなると収縮が大きくなるという形になっている。だいたい,材齢1日の物に対して,材齢7日では15%くらい収縮が小さい,ということになっている。

しかしながら,乾燥収縮のメカニズムから考えると,そういったこともあり得るのではないか,と思われる。その点,ディスカッションとして,こういう実験事実とこういうメカニズムに立脚して考えると,かならずしも乾燥収縮の最終到達ひずみは,乾燥開始材齢に影響を受けないと言うことになるのではないか,という原稿をセメギに投稿した。

過去,乾燥開始材齢というキーワードの論文はそんなに無いのだけれども,ばらつきと,傾向についてもう一度確認できると面白いと思う。

その他にも水和を含めて,面白いデータはたくさん出ていて,もっと細かくやったらいろいろひもとけそうだなあ,というものが示されていた。