4/28/2018

4月

なかなか更新がままなりませぬ。SNSに少し書いているせいもあるのですが。

・この4月から専攻長を拝命しました。別に偉いわけではなくて持ち回りです。海外出張が制限されるのが問題です。10月と11月にそれぞれ1回ずつ海外出張に参りますが、それ以外は残念ながら難しそうです。

・研究室の新メンバーとして、4年生が3名配属になりました。今年はちょっと新しいことに挑戦してもらおうと思っています。その他に、ポスドクが1名、清華大学卒業、Ecole de Pont ParisTech博士という方に来ていただきました。大変優秀です。現在、さらにポスドクならびに博士学生を募集しております。いずれも給与を出すことができます。
ー鉱物学、結晶学、TEM分析ができる方
ー結晶学、分子動力学、第一原理計算のわかる物理、化学を理解している方
ー波動伝搬、均質化理論に興味のある方
ぜひ、ご相談ください。

現在、丸山研では、国のプロジェクトとして
1)放射線によるコンクリートの劣化メカニズムの解明(エネ庁)
2)経年変化したコンクリート構造物の性能評価方法と将来予測法の研究(エネ庁)
3)福島第一原子力発電所施設を対象とした汚染メカニズムの解明(文科省)
4)処女乾燥下にあるセメント系材料の水分移動メカニズムの解明(科研・基盤A)
5)ジオポリマ、バサルト繊維、形状記憶合金を用いた新しい構造部材開発(科研・基盤A分担)
6)オーセンティシティを考慮した歴史的構造物の補修・補強方法の開発(科研・基盤S・分担)
7)炭酸カルシウムコンクリートの形成メカニズムの応用(科研・基盤A・分担)

を実施しております。
その他に現在、国交省へ申請中の案件、国際共同研究(フランス、チェコ、イギリス)があり、企業との共同研究ならびに研究コンサルティング案件は10以上ありまして、ダイナミックに研究が実施されている環境です。建設材料をベースにしておりますが、地質学的研究、物理学的研究、数値解析手法の開発研究などを国際的にも幅広い研究領域の研究者と共同研究しています。他に誰もやっていないテーマも多くありますから、研究室に興味を持った方は、是非、ご連絡ください。

・最近、久しぶりに論文を公開しました。
Impact of gamma-ray irradiation on hardened white Portland cement pastes exposed to atmosphere
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0008884617306506
ガンマ線照射環境で中性化が生じた場合にどんなことが生じるかということを議論した論文です。放射線処分や原子力発電所施設の安全性や性能評価に貢献する論文です。ガンマ線を照射するとガンマ線発熱による熱・乾燥影響が出てくるので、ガンマ線本来の影響と熱・乾燥影響が重畳します。熱・乾燥影響が明らかになっていなかったことも有り、強度があがったり、さがったりと一貫性のあるデータが存在しなかったわけですが、それについて明らかにした論文でもあります。

・4月より、Journal of Advanced Concrete Techonology誌のEditor in Chiefを拝命いたしました。三橋先生、前川先生と続いた編集長の三代目で、大役ですが、より広く読まれる論文誌にしていきたいと思っております。みなさま、ご投稿をお願いします。
https://www.jstage.jst.go.jp/browse/jact/_pubinfo/-char/en