1/23/2010

最近

今週の主なできごととしては,
19日 ASCOTのひび割れ委員会 骨材データが少しだけ出てき始めた。試験方法によって値は結構ことなる。骨材問題の難しさがよくわかる。ばらつきも大きいのだろう。

20日 修士論文説明会 これからの人もいると思うが,そこそこ良い出来ではないかしらん。

21日 JCI膨張委員会 膨張材を用いたコンクリートの実大模擬試験を行うので,その評価について。当方は参考として解析結果を持って行った。膨張材として何をとるのか,どういった特徴が取れればよいのかの議論については,やはり立ち位置によって意見が多少異なる。実用的な手法ということであっても,力のつり合いとか物理法則を無視しては,適用範囲が著しく制限されるので問題ではなかろうか,という話もあった。

個人的にエネルギー一定則については,適用範囲や取り扱いが茫漠としているので,誰かが再整理しなくてはいけないと思う。当方のデータでは,やはり合わない事例も多くあるし,自己収縮,乾燥収縮はエネルギーにどう組み入れられるのか,強度レベルの問題,線形クリープ則との相互比較について不明なところが多い。私の勉強不足なのかもしれないが,なんだかすっきりしない。ぜひ,そのあたりはすっきりさせてほしい。

環境問題については,生データ,実際の論文を読んでいないとなかなかな議論が進まない。特にバイアスがかかった解説書をもとに話すと,気候研究者のやっていること,IPCCの立ち位置が正確にならないので,誰の何についての話かが堂々巡りになって,結果として感想以上の話にはならない。これは,学内のCOEでも,ときどき議論の論点がシフトしていってしまうところと何か共通の事項であると思う。
分野横断型の部分で議論をすると,バックボーンと自分のしゃべっている根拠については,つねにリファーして確認していく必要があると思う。こういう生データに基づいて,こういう仮説でこう思っているということは,かなり丁寧に相互確認が必要だ。そうしないと,お互いが推察の上で議論を進めてしまうので,変に感情的になるか,あるところで議論が発散して,そんでなんだっけか?ということになってしまう。

この分野の教科書というのは骨が折れるが,ぜひとも必要なところだ。


22日 博多駅のコンクリートの品質評価委員会。フライアッシュを利用した事例で大変勉強になった。なにしろ,実際の現場の問題は,大学にいるだけでは出てこない。一方,ポンプの問題もそうですが,大学でやるにしても限度があるので,このあたりは,もう少し攻め方について検討したいと思う。

夜は,懇親会ののち,九州大学や博多にいる友人と飲んで,深酒。まあ,この年になるとみんなそれぞれ,面白い思想を持つようになるよね。


読んだ雑誌等
Newsweek 世界の教育,グーグルvs中国
世界の教育について。アメリカの最近までの躍進はエリート教育にあった。つまり,天才に金をかけて,何かを生ませて世界をひっぱっていってもらう,という話。おそらく技術開発などにおいては,そういったことは必要だろう。一方で,こういった教育制度は見直しの時期に来ているとのこと。消費社会を考えればわかるが,大量消費の底上げ,つまり,格差の底辺を底上げする必要があり,GDPへの影響で考えると,底辺側の初頭教育が大事で,特に保育園や幼稚園での教育が,高校卒業率をUPさせるというデータがあるようで,このあたりはひょっとすると民主党の話の大本にもあるのかもしれない。
大学教育の立ち位置の問題もあるので,少し調べることにしよう。

国際化によって利益を得てきた先進国の手法が今後もほんとうにデファクトスタンダードとして成り立つのかは興味深い。いろいろな問題もあって,インターネットに情報があふれかえるのことが本当に良いのか,というのは私もいろいろ思うところがある。特に子供の教育を考えた場合に,望ましくない情報がやはり,ネット上には多いわけで,それってどういうタイミングで開示していくのかっていうのは,技術的にも,教育論的にも難しい。まあ,これは個人的なスケールの問題だけど,これと同様なことを中国は国の問題としてとらえているわけだが,これが本当に間違っていることかっていうのは,ちょっと長い時間をもって見ていく必要があるのではあるまいか。

情報が完全にオープンな方が,新しい発想があって,文化も経済力も向上するというのが今まで正とされてきた考え方ですが,たとえば,経済力の向上についても,今後は従来と別な方向性が求められるような気もするし。

中国は欧米を軽んじるようになっているところを考えても,今後どうなるかは興味深い。


日経ビジネス 原発漂流
原発関連なので。核拡散防止条約があることから,原子力を国として売っていくには,原子力協定を結んでいく必要があるが,まだ,カザフスタンと協定交渉中であるだけで,どこともやっていない。
日本のメーカーはまったく,政府によって足を引っ張られているわけだが,これは,まあ,アメリカが裏で手を引いているのかもしれないし,あるいは官僚がビジョン不足なのか,あるいはアジアの国々の牽制なのか,そのあたりは書いていなかった。日本は被爆国というレッテルも,国際政治上は微妙な問題ではあると思うのだが。
東芝はウエスチングハウスの買収に成功したので,アメリカ企業として売り込むことはできる可能性がある。日立,三菱が今後どうするか,というのは独自に買収などで検討した方が手っ取り早くてよいかもしれないらしい。

週刊ASCII
・FMV-BIBRL LOOS U/G90はよいかもしれない。電池の持ちが少し弱いなあ。
・ATOK 2010は2月5日に発売。このMicrosoftの最悪なIMEからは早く抜け出したい・・・。もう,本当に最悪。
・ドラフティングキャドプロ というソフトは便利そうだ。Illustrator+キャドみたいな感じ。
Avira AntiVir Products というのがフリーのウイルスソフトとしてよいらしい。

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