11/06/2011

11月4日

この日は,AIJ東海支部の論文締切でした。東海支部の論文は4枚ものなので,起承転結とデータなりそれなりの蓄積が無いと投稿できません。毎年,4年生は,これに投稿できれば良いペース,ということとらえているのですが,今年度は解析ベースで最初の勉強時間をとったこともあり,皆,投稿ができました。
中性化については,あれこれ調べていたり,一部共同研究をしていたりしておりましたが,水和モデルもおおよそ納得できる状態になってきたので,耐久性面へのテコ入れをしようということで,4年生に主担当となってもらって,解析コードの開発をすすめました。

中性化のコーディング上の問題は,一つは,気相の拡散係数が大きいこと,細孔溶液への溶解スピート,気相での析出反応も早いことなどがわかっていることから,解析の時間ステップをかなり細かく評価しないといけない,ということです。
過去の研究では,析出反応プロセスを速度論的に評価すると,気相の拡散や溶解平衡などを無視して(表現には語弊があるかもしれませんが・・・)進むことができるので,ある範囲で解を収束させることができますが,逆にこの速度を与えることが経験則になってしまうため,他者の再現性が難しいのではないか,という点で考えさせられました。
一方,最近では,熱力学平衡モデルによって,毎回相平衡を解こうとしますと,2つの点で問題になります。一つは,気相も含めて平衡を取りますと,すべて炭酸カルシウム析出にむかってしまうため,どれだけ解析ステップを小さくとってよいのかわからなくなってしまうというものです。このことは,逆にいうと,解析ステップの時間間隔で,中性化スピードが変化してしまうという問題を引き起こします。
実際は,中性化現象を律速している速度則がどこかにあるはずなのですが,現状ではそれが理解されていません。広島大学の石田先生・河合先生はこの問題を解くために,気相の溶解速度の検討を行っています。
中性化モデルを真摯にとこうとすると,解析上はこの問題は非常に大事なのだ,ということがコーディングをして理解できました。
石田先生の溶解速度のデータがあるので,その他を平衡モデルで用いた場合の最少ステップをどのようにすればよいか,ということの足掛かりができるわけです。

そんな分けで,4年生の解析コードでは,溶解速度を速度的に評価し,残りを平衡問題としてとらえる形の解析手法として検討を進めることにしています。
JCIまでには,水和モデルと連成した若材齢の脱型問題まで進められればと考えています。

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