12/18/2012

ケミカルアンカーについて

ケミカルアンカー、後施工アンカーについて
メールアンケート結果です。(全2件)
・70年台には、大きな事故はなかったという複数回答あり。
・75年頃にゼネコンが地中梁を施工しわすれてケミカルアンカーで定着をとったという事件あり。その時には信頼性が高いという評価だった。そのため、この時代に信頼性が高いということで利用されたものと考えられる。
・ケミカルは、埋め込み深さが長いとケミカルが足りなくなることがあり、充填確認ができないのでは、という意見がかつてあった。(ただし70年代かどうかは不明との話。)
・上向き後施工アンカーは作業性の問題、精度の問題から設計時に組み込むするということは、一般論として技術者としては考えにくい。
・この時代では、埋め込みボルトなどで対応するのが一般的。(原発、その他の建築系プラントもそうなっています。丸山コメント)

・同じ構造形式のトンネルといっても、全部後施工アンカーだとは考えにくい。
・ケミカルの寿命についての議論は、すくなくとも実務者の間で共有されていない。
・当時であっても、後施工アンカーで、ケミカルアンカーで、上向き施工であることを考えると、天井を直吊りするという形式を設計時に考えるというのは、おかしいと思う。
建築で躯体に手を加え出来上がった状態を想定して準備するのは、設備配管の梁・壁のスリーブ抜きとか、重量物が取り付けられることが想定できる場合。このとき,位置が判っている場合にはボルトを埋め込むなどするが、かなりの部分は建築躯体に後から明確に位置を決め、あと施工アンカーを用いて取り付けるケースが多い
・この場合は取り付ける者が支持力を求めて取り付けるが、監理・管理するものも特に疑問を持つことなく認可している。この点が問題である。
・40年前はドライヴィットかホーリンアンカー(機械式アンカー)だったが、途中からケミカルアンカーが出てきて信用絶大で画期的に利用された。

土木系の方のご意見。
・天井物は付属物であるので構造設計対象外である。
・付属物はケミカルアンカーで対応しているものも比較的ある。
・一方で,1985年頃以降は,天井板の吊り構造について安全対策がなされているので,施工中の落下などもあったんじゃないか。危険性は認識されていると思う。
(丸山コメント:建築物の天井も安全性が指摘されているのは1990年以降でしょうか。地震,結露その他で天井板落下事故が生じており,設計上の課題として上がっているのは比較的最近だと思います。)

という意味で,この中で考えられる今後の課題は安全性の認識・基準類に対するバックチェックのあり方では無いかと思います。

建築でも他人ごとではない,というのが感想です。

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