11/01/2012

10月

もう、10月はすぎちゃったんだが・・・。

10日は、ASCOTで講演をさせていただきました。自分は、講演に際して新しい情報、付加価値をつけなくては、と強く思うんですが、自分のもっている付加価値というのはどうもマニアックすぎてこまったな、という状況です。授業であれば、わかっていることをしゃべるのもそれなりにできるのですが、それだって、毎年一緒じゃだめだろうと思うのです。
比較的広い形での意見交換がすくなくなっているのかな、とも思います。
といういいわけですが、結局、ものすごくマニアックな話題提供になりました。でも、終わった後の質疑は大変面白かったです。現場でのトラブル系の話というのをひもとくのは、なかなか楽しい。

12日規制庁事業の総括検討会に出席しました。あいかわらずの主査の辛口にしびれます。いかにきっちりやっていくかというのは、日本のコミュニティの中では非常に大きな慣性力があるなかでの突撃になるので、やはり大変なんだな、と思います。厳しくても魅力があるという人はそういません。
利益あるからついていこう、みたいな人も多いわけですから。
こういうのは、将来のあり方として参考になります。

14~16日はJABEEの受診でした。JABEEというのは教育のシステムの検証制度です。無事、ほぼ問題なしでした。JABEEの精神は良いと思います。大学内で教育に関する議論は増えましたし、名大の特色とはなにか、みたいな議論もされるようになったようです。
ただ、日本人の悪い癖なのか、どうしてもシステムに振り回されます。なんだ、JABEEの評価項目が変わるって・・・。そんなころころかわって、制度変更してこちらの教育が振り回されるなんてばかげています。
名大の教育がしたいんであって、JABEEなんてどうでもよいんです。学生が(すごい長い目でみて)メリットがある教育が大事です。
そういう観点からいえば、建築士法も厳しいです。建築学系は別に一級建築士の予備校じゃないわけです。法律遵守よりは、法律がどうしてそうなったか、法律と現場を考えて、場合によっては法律を変えられるような人材を育てたいわけです。
また、建築士だけじゃなくて、私はいろんな業界に建築を学んだ人が活躍してほしい。もう高度成長期じゃないんです。建築文化のはじまりが建築教育とするならば、いまの教育は時代錯誤というものです。

17、18日は全部で8個委員会があって、ずっと東京でした。これだけ集中してくれると東京いくのもわるくないな、と思います。

20日は名大のホームカミングデーでした。私は、研究科の同窓会委員会委員長だったので、いくつかのイベントに参加しました。

後半は、学内の委員会がおおかったですね。かなり大学にいました。この間、以下のような研究進捗がありました。

・学生がPHITSによる解析をかなり自由にやれるようになりました。Csの吸着から、線量評価までを一気通貫でやれるシステムを卒論として課すことにしました。今は移流問題を解いています。

・「M&S」に投稿したデジタル画像相関法の論文の査読が帰ってきました。結構自身がありましたが、相当量の査読結果で、1,2ヶ月はかかりそう。

・これに関連して、骨材周囲のひび割れが解析できるようになりました。8ヶ月ほどかかってFEMを学生さんがチューンナップしてくれました。大きな前進です。

・「材料」に投稿した論文も査読がかえってきました。(2回目)とても、すばらしい査読でした。

・ホワイトセメントでずっとやってきた実験を論文にとりまとめることを始めました。1年間ずっと黙々とデータをとりつづけ、先日やった記念回ではじめてオープンにしたのですが、ここから、2,3本、海外ジャーナルに投稿しようと思っています。

・学生さんが、低温DSCによるサーモポロメトリにおける問題点を見つけました。言われればあたりまえですが、どの論文にも記載されていません。この点、解決して早めにジャーナル投稿をめざしたいと思います。



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