12/31/2011

30日

実家に戻る。体調悪化はますますはげしく,葛根湯を飲んで体調を整えるも,寒くてしょうがない。新幹線はつらかった。

新幹線では,セメント・コンクリートの1981年の骨材特集を読んだ。今読むと驚愕なんだが,ほとんど同じことを議論している。ことなっているのは,砂利と砕石の出荷量の違いくらいなものである。

低品質骨材については,建築研究所でもプロジェクトがあったみたいなので,友沢先生に聞いてみないと・・・。私がしらなかっただけかもしれないが。水中養生と乾燥条件下で強度が大きくことなるケースがでてきたことをこの時点ですでに報告している。

また,鉱物学的考察も国交省の方が書かれていて,鉱物・結晶別にいろんな劣化シナリオが明らかになっている。これも,本来は教科書的に私たちがしならくてはいけないことなんではないだろうか・・・。

低品質といっても,技術的に制御可能だけど経済性が担保できないから,粘土分が入ったり,粒度,分布がよくなかったりという問題と,そもそも資源が枯渇して,という二つの問題を切り分けるアプローチについては,すでに吉兼さんがこの時点で指摘している。

冒頭の総説で岸谷先生が,骨材単味の問題だけでなく,これはコンクリート業界のシステムの問題なんだから,骨材の品質分布調査をはじめ,業態変化も含めて,研究・調査・政策を検討すべきだ,という主張は今もっとできていないことを考えても,その通りだと思う。それ以降,我々はなにをやっていたのだろうと気になってしまう。
骨材単味の研究では解決しない,と言い切っている文章はしびれる。馬場先生の他,骨材種類とコンクリート品質の問題をもう片方でやっておられつつ,全体を俯瞰するこの意見は,すばらしい。

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