夏の間は,比較的時間を好きにつかえる。授業がないからだ。今やるべきことは,過去のデータの再整理,プログラムの再チェック,自分の知識が十分で無い部分の教科書の再読,海外論文投稿のための過去の文献サーベイ,といったところ。
文献については,S.T.さんの文献を幸いにも譲っていただいたので,すこしづつ,移動の時間を使って読んでいる。水分の分野は,本当に他分野と広くつながっており,重要な論文が各分野に散らばっている。これを丁寧に読み取っていく作業は,結局のところ,いかに時間を費やしたかにかかっている。しかも,いくらよんでも,その隅々の重要性をこぼれず理解していく,というのが難しい。
セメント・コンクリートの分野であっても,読み直すと,ああ,この人は実験でここをすごくくろうして,それでここにこういうことを書いているんだな,というのがわかったりするが,これは,もう,本当にしょうがない。
久しぶりに読んでいると,こんなことがこんな片隅に書いてあった,というのは,結局自分に知見が蓄えられてないと発見できない。文献の読み込みは,本当に難しく,一度読みばよいということではない。
最近の事例。水蒸気吸着や長さ変化等温線の研究で有名なRoperがPCAで骨材の収縮研究をしていたのは,最近の骨材の研究をやっていた人としては常識だろう。彼の論文を読んでいくと,骨材の収縮研究は,南アフリカで骨材収縮に起因する過大な変形や破壊があったからだと書いている。垂井橋の様な事例は日本の特殊事例ではなくて,アメリカもまたその道をとおってきているのだが,それを我々が受け継ぎわすれただけのようだ・・・。
やれやれ。こういうの,最初読んだときなんて興味もなくてスルーだった。垂井の話の時に,この話を持ち出せたら格好よかっただろうに。
お盆は,子供とふれあう時間が少しだけ多くとれる。8月上旬には,2歳半の長男と名古屋市科学館に行った。今,恐竜展をやっているのだ。中国から化石類をもちこんでいるが,25mくらいの首長竜の模型(骨模型だと思う。)があって,なかなか壮観だ。子供は,怪獣がいるといって怖がっていたが,ホネホネロック(古い!)がいるよ,といったら入っていった。すごいねぇ,すごいねぇを連発してた。家に帰ったら,首が長くて変な怪獣がいるんだよ,としきりに妻に力説していた。なんでたおれないんだろうねえ,という考察はすばらしいと思った。たしかに,あの首の長さで倒れないのは不思議だ。
その他に,科学館にはいろいろ自然科学現象を利用した,手に触れられるギミックがたくさん展示してある。これも非常に楽しんだ。消防車のシミュレーションもあって,息子は運転を試みた。最後の最後で,火事場を前に右折してしまって,ゲームオーバー。なんだか呆然としていたが,悔しい気持ちはあったみたいだ。また,挑戦しよう。
Facebook上で高校の友人連の動きがよくわかる。その中の一人が,ゴルフ好きがゴルフと釣り好きに変わっていて,毎食,食事の写真をアップしている。どれもうまそうだ。どうも,自分で捌いて料理しているらしい。昔,友澤・野口研で戸田寮にいって海釣りしたことが懐かしく思い出された。あの戸田寮は,どうも,年を重ねるとますますすばらしい思い出に変わってくる。私もああいう経験を学生としなくちゃいけないな。
話がずれた。で,刺激をうけて,久しぶりに烏賊の塩辛をつくってみた。子供は捌くのを横でみていた。肝を塩につけるのだが,塩の量が多すぎて少し塩辛くなりすぎた。サワークリームとあえると結構いける。次,作るときは減塩レシピで頑張ってみよう。
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