8月1日には,耐久性力学ワークショップが行われた。収縮が構造性能(およびその他の性能)にどういった影響を及ぼすかということについてを主眼において話題提供を募った。
建築側では,剛性低下とか副次的に現れる強制変位の問題などが指摘された。付着の問題も表面的には出てくるんだが,実際にはせん断補強筋も入ってくるのでどうなるかはわからない。
しかし,超高強度コンクリートのかぶりの剥落には,かなり自己収縮が影響していると考えられる。根拠は,鉄筋周囲のひび割れと,自己収縮+荷重+クリープ変形によって生じる過剰な鉄筋のひずみである。異形鉄筋だからこそ出てくる問題なのかも。
建築の柱や壁などでは,収縮があったとしても耐力はほとんど変化しない。土木の鉄筋比の条件だと,耐力(あるいはせん断ひび割れ発生耐力)は小さくなるようだ。しかし部材としては,Vc+Vsで耐力全体を議論した方がよいようにも思うので気にはなっている。が,土木の鉄筋比~建築の鉄筋比の間に収縮が影響を及ぼす範囲が存在するようなので,そのあたりをちゃんとやるのは今後の課題だろう。
はりでせん断補強筋込みで,補強筋量をパラメータにした実験を行うべきだな。
あるいは中立軸位置でせん断ひび割れの方向が変化するのだから,圧縮鉄筋比と引張鉄筋比のバランスをパラメータにした実験も土木の場合大事だろうな。建築の場合は対称なので,逆に言うと影響が出にくく主応力の問題だけに帰着される,ということだろう。スケールエフェクトは,土木ほど,利用されている部材に無いし。
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