3/05/2009

2月23-28日

24日は,T辺先生と個人的に水分移動について議論をさせていただいた。水熱連成論文についてだが,議論の結果,私の論文に間違いがあることがわかった。これは,いずれどこかで修正しないと行けない。
水蒸気の移動を水分子の気相密度をポテンシャルとして評価しているのだが,これは,空気が存在して圧力一定の状態(たとえば空気の相互拡散が起きていて,1気圧が保たれる場合)を想定している。しかし,コンクリート中,とくに高強度では,これはおこりずらく,水蒸気だけど考えるべきだろう。
なので,ポテンシャルは水蒸気圧をポテンシャルとすべきことへの変更である。土壌の分野では,おそらく1気圧の中での水蒸気密度勾配で物質移動を検討している(未検証だけどしらべればわかるでしょう。)と思われるので,この議論をコンクリートにもってくるところで前提条件に差異が生じるということだ。
計算上は,若材齢の解析では,液状水の影響の方が大きいため,計算結果に実際はほとんど問題がなかったことがわかったが,やはり誤りは誤りである。

25-26日 東京出張 25日はALAの中性子実験データのとりまとめに理科大に行った。最大の問題は,実験機器の問題で,長期的に中性子を当て続けるとコンバーターが劣化することがあきらかになった点である。このあたり,中性子の照射量,時間の関数として整理ができるようなものかどうかが,最大の疑問だったが,相関係数0.99程度の高い関数として評価できることがわかって,安心した。
ただ,こういうデータは,どちらかというと機器側の方で提示して欲しい,あるいは前提条件としてあらかじめ明らかにしてほしかった,とも思った。
連続照射実験において,こういった問題がかつてなかったのか,トモグラフィで勾配がデータ上でてくるなどの現象は生じなかったのかが,疑問である。

それと,K松先生が指摘していたが,中性子が当たり始めた結果,原子の状態が変化して中性子の減衰に影響を及ぼすようだ。連続照射をするときは,アクリルの減衰が変化していた。当初,アクリルもそれなりの含水率があるので,その影響とおもったがそれよりもどうも大きそうで,このあたりは,再度,中性子の専門家と議論の余地がある。なんにしろ,今回は初期20分ほどのデータは捨てることにしたほうが良さそうだ。

26日は,電力関係の委員会。1年という期間,膨大なエネルギーと人的労力をかけて行った実験を,設定値がまちがっているから無意味と両断するのは楽だが,工学的な技術者,指導者としてはまちがった行為だろう。どんなデータにも理化学的知見は存在するし,工学的に必要な知見は,実験そのものにオリジナリティが無い場合以外は存在するはずだ。
最悪のケース,最良のケース,あるいは相対的にどのへんに位置するかという補足データをもって,成果の輪郭を明確にするのが,学識委員としての役割だろう。
その実験はまちがっている,というだけでは学生の域を出ない。

27日は,JCI混和材委員会。フライアッシュの反応の話題提供をいただいた。シリカフュームで検討していて,うすうす考えていたことがフライアッシュでも議論されているので,得心がいった。シリカフュームは,水和という形でなくて,固溶のような形でも反応が進むと思う。超高強度領域では結合水量が増えなくても,シリカフュームの水和率は増進する。
企画関連のWGでは,モルタルベースのひび割れ抵抗性試験について提案した。ちょっとお金をとってこないといけないな。

0 件のコメント:

コメントを投稿