1/02/2010

1月2日

本日は,実家から嫁さんの実家に移動。子供が,なぜか今頃人見知り,というか男性に苦手。油断すると私も避けて通る。こまったな。
現在,査読を受けている論文の対応について,共著者の先生とのやり取りが開通。全部で50点ほどのご指摘をいただいていているが,残り2つまで詰まったところ。
当たり前すぎで飛ばしてしまった点もあって,確かに,丁寧に積み重ねる形をとっていなかったので,反省する点も多く。

さて,そろそろJCIのシーズンですね。研究室内のものについては,最終調整に入らないと。
今年は,どれくらい書ききれることやら。

1/01/2010

1月1日

本日は,午前中に実家の近所に初詣に行き,午後はだらだらと仕事など。
いくつかメモ
1.論文盗用など「学者のモラル」が厳しく問われた事例
[リンク]

→岡島先生の例など知らないこと多数。慣用的に問題で無いと考えている例なども,学生側からの意見により問題となる事例があった。研究室では,毎年4月に研究室ガイダンスを行っていて,その中で対外論文の著者に関するガイドラインを示している。

2.ネットで共有できるディスク SkyDrive
[リンク]
→ Microsoftが企画しているドライブ。かなり評判がよいらしい。Exploreに組み込むこともできるようで,BackUpとしてもよいのかもしれない。さすがに保存するデータは選別する必要があるけれども。

3.地理情報分析支援システム
[リンク]
こちらも評判のよいソフト。研究向け。

昨日は,義弟と父とで大学という機関のあり方をつまみに酒を飲んだ。義弟は経済学部卒で政府系銀行に勤めていて,去年までは政府に出向していた。
思考の多様性とか,教育というものがローマ時代の教養のようなものとして存在するとして,大学というのを日本の中でどう位置づけるかというのは,非常に難しい。
事業仕分けのように有用性というにしても,多様な価値観なり,あるいは新しい価値観でないにしても思考のオプションを示すということだけでも大事なことではある。
有用性というのをどのように定義するか,あるいは定義すべきかどうか,ということを統一することさえ難しい。
大学の存在意義というのをどう考えるか,ということに取り組んでいる人の文章でも読んでみようと思う。

謹賀新年

本年もよろしくお願いします。

2009 年の総括

気づいたら,2010年になってしまっているような気がするけれども。
反省と整理をかねて,2009年のことを。
毎年,何かしら躍進があればよいとおもって,一年を過ごしているわけですが,2009年は多くの前進がありました。

・収縮理論
2009年の目玉は,個人的にはやっぱり収縮理論を整理できたこと。先見の明というか,熟慮が足りなくて,論文においては若干整理不足のところも見られたけれども,それでも,新しい着眼点というのは,個人的には達成感があった。S先生の教えで,よい理論・研究というのは,聞いたらあたりまえで,なんでそういう風に理解されていなかったのか,というものである,というものがありますが,この研究がそういう形に少しでも近づけたら,と思う。

・線膨張係数と高炉スラグ微粉末
個人的に,マニアックな物性でしかなかった線膨張係数,そのうちの時間依存性をひび割れに直結できる形で整理できたのはうれしかった。新しい観点から物性を検討する必要性が認識されればよいのではないかと思う。

・分析手法に関する知識
建築教育でいえば,分析関係や化学の領域はまったく異分野になる。しかし,性能設計とその検証という枠組みには不可欠であり,分析・解析技術について理解が及んでいなかったのは,大変に恥ずかしいことであった。2009年は分析技術について,それなりに学習が進み,ほしかった分析器のいくつかが,研究室に配備され,研究に重厚さが加わったのは大変うれしい。

・多くの学生の受賞等
当研究室の学生は,現在までのところ,M2以上は,みな対外的な賞を受賞するなど,なんらかの客観的な評価をいただいている。これは,学生諸君の努力・才能によるものであるが,こうした開花が客観的な形で残るのは,本人だけでなく,私にとってもうれしいことである。
2009年では,寺本君,岸君,五十嵐君の諸君が受賞し,研究とは関係ないが,猪飼さんが1月に受賞する。


・勉強不足
いろいろな分野に足を踏み出している。たとえば,G-COEでは気象・気候モデルをはじめとしたマルチスケールの解析についててコーディネータを行っており,多くの基礎的な知見を蓄えることができた。真鍋淑郎先生等の話を生に伺えたことは今後の糧になるだろう。また,米本昌平氏のインタビューをきっかけに国際政治における環境問題についても文献を収集して,分析を開始した。材料関係では,分析関係で川瀬先生と共同研究をすることができ,分光について深い第一歩を踏み出した。それ以外にもT田さんのアドバイスにより,新しい分析機器による測定をはじめた。その他にも結晶,ガラスなどを研究されている方々とネットワークが少しづつできつつある。一方で,自分の基礎学力が無いことが露呈し,より広範な基礎学力アップのために,多数の教科書を読む必要を実感し,実行に移した。

・コンクリート工学とセメント化学
コンクリート分野は,特にモデル化について土壌分野に大きく影響を受けている。物質移動現象や崩壊現象のシミュレーションなどは特にそうだ。また,その他の現象についても多くはやはり多分野での成功結果をカスタマイズした形になっている。しかし,大学内での役割ということを考えたとき,学問的抽象性についてコンクリート分野から発信できるものは何か,というのを考えていかなくてはいけないだろう。何が発信できたのか,というのはひとつの重要な評価軸であるからだ。
化学反応というのは確かにひとつの観点だ。東大の石田先生のコンポスト技術というのは,工学的応用のひとつの成功例だと考えられる。現象の整理手法という意味で,コンクリート工学からの発信である。
私の提案した分離圧を収縮から算出するという手法は,特殊なAFMなどの装置を用いずに多孔材料中の表層を評価できるという点で応用が広いのではないかと考えており,そういった観点での研究の展開を今後図りたい。

・子供
家庭では子供が1歳になった。子供の教育,自分の責任等について考える時間がかなり多くなってきた。今後,私が子供に対してどれだけ明るい未来を提供できるのか,(これは研究室学生に対する私の使命でもあるが,)というのは大変緊迫感のある命題である。経済,文化,宗教,政治について多面的に考えるように文献を漁った。
一神教とグローバリズム・西欧史,冷戦構造の移り変わりと環境問題および経済圏形成のための国際政治,南北問題における主権のあり方,憲法改正と日本の主権・軍事,戦後の日本の政治史について理解を深めたことは有益だったが,確定的ビジョンを持つにはいたらず,これは2010年に問題を持ち越すことになった。
日本の大学における教育者・研究者としての自己についても見直しを行った。その中で,大学のあり方を自問できたことも収穫であったのではないかと思う。

以上,若干よっぱらいながら,とりまとめた2009年の総括である。訂正・修正もあるかもしれいけれども,これらの反省点を生かして,2010年はよりいっそう実りのあるものにしていきたいと思う。

12/17/2009

実験

本日は,安藤建設さんの工場で,超高強度の柱を5つ作製するという実験でした。相当に大がかりな実験です。

いやあ,ヒートテックの下着をつけていけばよかったですが,わすれて寒かったです。
実験では,個人的には思わぬ収穫がありましたが,これはまた,後日にまとめます。

明日は,実験棟の引越で骨材の移動が行われます。業者の人から連絡がないのでどうなっているのか,少し不安。

12/15/2009

Google

そういえば,Gmailは無料で7GB利用できるのだが,だいたい2年くらいでいっぱいになる。
で,1年に1度,3年前のメールを消すのだが,最近,さらにメールの量が増えてきて,1.5年ペースになりつつあった。Gmailは検索にすぐれているのもあるのと,Google documnetでドキュメントの共有が可能になったので,20GB/年=500円ということで購入してみた。多分,これ,購入したらしつづけなくちゃいけなくなること請け合いで,円が安くなったらどうしたもんかな,とも思うのだが,購入してしまった。

いやあ,スペースが急に広がって,気兼ねなくつかえるのでよいかもしれん。これは。
グーグルにクレジットカード番号までわたってしまったので,個人情報的に首根っこおさえられちゃったけど,便利さと引き換えなんだろうなあ・・・・。
個人番号制と一緒ですね。

個人的には,得した気分です。

12/13/2009

Windows 7 その後

Windows7への移行がやっと終わった。

画像閲覧ソフト Irfanview→Picasa

という変更があったほかは,おおよそ全部つかえている。
一番てこずったのは,VisualStudioのコンパイラをすべて64ビットへ移行するのにあたって,今までつくってきたスタティックライブラリを全部64ビットに再コンパイルすることだった。なんというか,プロジェクトファイルがどっかいってしまったものもあって,全部設定しなおすのは,しんどい。

一方で,MKLの利用はすごく楽になっていて,プロジェクトのオプションでそのままMKLを利用する,というのを設定する場所ができた。今まで,フォルダをしていして,依存ファイルを全部書き出す必要があったと思うんだけれど,これって結構前からありましたか?

で,64ビットで並列計算するとちょっぱや。今までのPCでも,個人的に更新時の劇的な変化に感動していたので,十分だとおもっていたが,この変化は偉大だ。
収束計算をしていないかのように,走る。
水熱連成だろうが,梁の計算だろうが,はやい!。これは,すごい時代になったものだ。

あとは,ATOKを買わないと。

引っ越し

4号館の引っ越し作業が大詰め。学生さんには本当にいろいろ協力、というよりはメインで動いてもらっていて申し訳なく思っている。
一方、実験棟の大物がだいぶん片付いてきたので、新しい実験棟では相当に刷新された状態になるのではと期待。
棚を相当量購入する必要があるなあ。

12/11/2009

復活?

院生室のインフルエンザが沈静化しました。まだ,ごほごほ引きずっている学生もいるけど,なんとか活動しはじめました。

今週は,インフルの影響で,TMYS社さんと行う共同研究の実験に参加できず,実験開始に立ち会えなかったのは悔いるところ。

4号館の建て替えに伴って引越準備が必要だが,なんだか,引っ越せるのかと疑問に思うくらいの膨大な量があって,途方にくれる。私も。学生も。
かつて,貴重なモノであったはずの備品類があるが,今はもう使わないでしょうと判断されるものも多い。ひょっとすると将来つかうかも,とも思うのだが,ここへ来て4年間でつかわなかったんだから,もう使わないよね,という考えもあるし。
で,廃棄の方向とした。
・圧縮クリープ用のバネ
・イオンキャッピング用のヒーターや治具
などなど,興味がある人がいたら連絡ください。といっても,来週前半にはなくなってしまいますが。



・FEMで梁の問題がやっと解けるようになった。変位増分にしたので,ポストピークまで一応できる。あとは構成則と収縮の影響を入れるだけ(だけってことはなくて,それが研究のメインなんだけど。)。来年には成果がどこかにだせれればよいか,と。

・40℃と20℃の脱着線の取得,およびひずみの取得がうまく行っている。岸君の実験は本当に精度が高くなった。引越のせいで再吸着がとれないのが痛いけれど,これで温度依存性について有る程度の評価ができる。水分移動係数等も取得できたので,日常の範囲での物性評価には十分使える。ひずみの温度依存性,水分移動係数の温度依存性については,早急の論文化が必要。タイミングをみて,黄表紙。英文化が課題だな。

・高炉の水分移動特性とひずみ,脱着線の関係がひとそろい出そろった。これも時間がとれ次第論文化しなくては。セメント・コンクリートに投稿。セメント協会の奨励金をいただいているので。

・ミニチュア拘束試験は,小さいがゆえに暴れるという特性があってあまりうまくいってないが,それなりに収束の方向。やはり,どんな実験にもノウハウがある。高炉のデータがそろえばJCIには投稿したい。うまくいくか,すこしハラハラ。

・引張クリープ試験について,接着剤の選定は終わった。縦歪みはうまくとれるような予備実験結果。ただ,ポアソンクリープがうまくとれていない。ゲージの接着が難しい。これも卒論だけれども,うまくいくことをのぞむ。

・超音波試験装置では,新しい知見がぞくぞく出ている。コストパフォーマンスの高い装置だ。試験装置には,こうした本当に基本的で応用の幅が広い装置があるが,見極めるのは結構難しい。温度履歴を与えて線膨張と全歪みを測定できる装置を自作したが,これは名大に来てはじめのヒット装置だった。論文が多数出せているし,新しい知見も多々でてくる。当初は,応用性に気づかず,こういう装置は絶対必要と思って超高強度用に開発しただけだったが,実はこういったデータは丁寧にだされた経緯がなかったので,取ったデータはどれも論文化できるということに気づいた。
超音波も同様で,特に縦波・横波をそろえたのが良かった。最近のヒットは骨材の体積弾性率がサンプルが小さくても出せるということ。収縮と体積弾性率の関係について,実験を開始。ペーストでやっていたことを骨材にも適用することができるので,これでやってみる。ひずみ測定には岩石屋さんやゲージメーカーのアドバイスで工夫を行って,これもうまくいくと新しい理論体系について検討ができると思われる。

実はこれのまったく逆がTSTMだ。TSTMでとれるデータというのは,基礎実験と実部材の中間に位置しており,加工が難しい。理想状態の拘束試験であるので,貴重なデータには違いが無いのだが,逆にメカニズム解明につなげるには,相当の戦略が必要で論文の多産にはつながらない。(多産がよいかどうかは別。)
また,得られたデータを解釈するためには,別の実験がいくつか必要になることが多いということを経験的に学んだ。

私は,もっとも多くのTSTMに関わっていると思う。デルフトのものはサーボジャッキ型,東大のものはネジ回転式(万能試験機型),広大のはサーボジャッキ型だが凡高圧さんに入ってもらったので,もっとも精度が高く安定している。実は名大にも最近,鹿島建設から土木の国枝先生の方に移設が行われつつあって,TSTMの整備が進んでいる。なんというか,私が行くところにはTSTMが必ずあるという状況が生まれている。
一長一短あるが,サーボ型はプログラミングとジャッキの微調整が難しく,技官がついていないと大学での管理は難しいだろう。信号のノイズの問題もあるし,安定性として怖いところがある。広大のものはその辺うまくいっていて,かなり安定的にデータはでるのだが。(最近つかっているのかな?)
いろいろ回ってきて,東大(建築)形式のものは,すげー高かったけど安定性では良かったと思う。ジグについては,さんざん議論したし,ひずみ測定だけでも5年かかったけど,結果として載荷装置の安定性は,温度の問題さえクリアすれば良い装置だったと今は思う。


・セメント硬化体の体積弾性率の含水率依存性(相対湿度依存性)のデータは,Setzer先生とWittmann先生,日本では岡島先生が示しているものが有名。その他はあまり知らない。このデータを超音波で評価しようと考えている。

・その他,Spring-8系を含めてとっておきのネタがありますが,これはセメギに発表しようと準備中。できたらよいなあ。


ところで,私は,研究のコストパフォーマンスは400万/黄表紙1本を目安に研究計画を立てている。予算申請もそれくらいを目途にしている。これには,異論も有ると思うし,建築材料にそんなお金をかけるの,という意見もあるかもしれない。
ただ,工学的に利用するという目的で内挿可能な実験データをパラメータを振って取るというのであれば100万程度でも可能かもしれないが,何がどうなっているのかを実験的に証明し,根本的な原理原則からさまざまな問題を解決するには,これくらいの価格はどうしてもかかる,というのが持論である。
実質的には,ペーストの研究などはこれよりも価格は相当やすくで,300万/本くらいだろう。試験機を自作すると少し高くなる。厳しいのは水和関連で,セメント化学的なアプローチをとると試験機を購入するなり,測定を外注する必要があって価格が高くなり,かつ,水和は時系列的なパラメータが増えるので価格が高くなる。
ペーストの収縮についても,9割のメカニズムはわかったけれど,これを分子・原子レベルで話を展開していって予測を100%にするには,(最近,そういうことをしているが)極端に値段が跳ね上がる。おそらく,2年後くらいに公開される論文は,600万/1本くらいのパフォーマンスになると思う。というかその程度でおさまってくれないと個人的にはきつい。

Chromeメモ

http://www.forest.impress.co.jp/docs/news/20091209_334507.html

12/05/2009

インフル

研究室が,インフルエンザで壊滅的状況にあります。
まだ,私と数人は自覚症状が無いのですが,3名がインフル認定。
上司の研究室も上司ごとインフル感染で,ほぼ全滅。おそらく密室での頻繁なセミナーが問題だったものと考えられる。
(問題?)

子供の事もあるし,どうしてよいやら。
とりあえず,病院いって,タミフルをもらえというアドバイスをもらった。
月曜日に私の状況は判別されるでしょう・・・。

12/03/2009

新潟大学

11月17日~のことであるが,新潟大学のS先生のところに,私と学生2名で訪問した。ご存じのように,S先生のところはC-S-Hの研究を始め,多くの基礎的な研究をあらためてやっているところであり,先生の論文にはインスパイアされる部分が多くあった。
S先生のところは,耐久性関係からのアプローチで,塩分の収着挙度やイオンの移動挙動からC-S-Hをはじめとしたセメント硬化体中の水和生成物の問題を取り扱っているが,我々のところは,水和-発熱/自己収縮-乾燥収縮-ひび割れという形の中でC-S-Hの構造および性状が問題になってきた。

当日の最新のデータ報告やディスカッションでは,まったく違うアプローチではあるが,同一の現象を研究していることを相互に確認し,その相互依存性や物性の統一的記述についての相互理解が深まった点は非常に有意義であった。

また,高炉系の研究ではアルミの挙動がどうなっているか,という点がやはり確認できない部分で,既存の理論では整理できない点も浮き出てきた点と課題の共有ができたことも,今後へつながる成果であった。

他の研究者のデータ・検討の問題点,信頼性の問題などについても少し話をしたが,こういった点はなかなかオープンにできないことではあるが,なんとはなく,共有されているのがわかっていて,やはりそういうもんなんだなあ,と改めて感じた。

また,実験のディテールなどについても,つつみ隠さず教えていただいた点に心より感謝。