12/28/2016

12月 近況まとめ

今年も、残すところ4日になってしまいました。毎年毎年、自分の想像していないようなことがたくさんおきるので、来年も何が起きるのか楽しみです。

7日 カザフスタンの研究炉で照射実験ができないかの打合せを行いました。かららの研究炉で受託を受けたことがないようで、議論が少し骨が折れました。それと、研究者なのに物事に対する真摯さ、謙虚さがないのでこりゃダメかもな、と思いました。研究者は、過去の自分のやったことについても厳密に評価しなくてはいけません。正しいものは正しい、できたものができた、でもそれとは裏返しに、自分の研究の意義がわかっている人はどこが限界で、どこが穴でどのように次にやらなくてはいけないかをわかっているものです。対人的に傲慢であっても、研究について謙虚さがないというのは、知識がなさすぎるのと同じで研究コラボの相手として最低です。

9日 教授承認のお祝いで研究室OBの寺本先生、五十嵐先生に開催していただきました。すごく小さなもので、今まで共同研究をしたことのある方だけに絞ったものでした。大変楽しい親密な会になりました。

14日 京都で科研Aの研究としてジオポリマーの研究について紹介させていただきました。材料が利用できるかどうか、っていうのは適材適所でどんなものでもどっかに使えるとは思うのですが、通常のセメントコンクリートほどの汎用性があるかというのはやはり領域は小さいように思います。私はそれよりもいったいどんな反応速度と生成物ができていて、それはどの程度に制御可能なのか、という点に興味があったのですが、AAMとGPの違いについて、おおむね理解して、基本的なところはスペインや英国チーム、日本の電中研チームにキャッチアップはできたと思います。が、それ以上の研究が必要なのか、何を目指すのは、もう少し時間をかけて、周囲状況を把握した上で考えないと出てこなさそうです。

16日 つくばで防災科学技術研究所の振動台(震動台?)で行われている東北大・高橋先生の研究を見学させていただきました。実はパラレルにやっている研究として私の試験体もかかわっています。振動台をつかって自分が実験をする日が来ることも、数年前には考えもしなかったです。

19日 規制庁に照射研究の報告を行いました。今年度、過去8年の集大成の報告書をつくらねばならず、正月返上になりそうです。ただ、この成果で今後の展開がかわってきますので、やはり一つの重要ポイントとして認識しています。

21日 今年度最後のNUCON(名古屋大学・コンクリーション研究会)。ユタ州の鉄球殻コンクリーションがアジアの全く別のところで発見され、そして、火星の話につながってきました。私は鉄球殻の人工生成という範囲で貢献しましたが、もうすぐ、論文投稿になりそうです。異なる分野で壮大なテーマに取り組むのは、放射線照射研究もそうですが、大変刺激的な体験です。

23日 補講。B3とB2の授業がありました。モルタル作品、面白かったのですが、ちょっと建築物ではなくてオブジェが多かったかな。私としては立体をつくってほしかったので、次年度はもう少し課題を変えようかと思っています。B3の建築と素材、その経年変化に関するレポートは力作ぞろいでした。みな、愛知県に建築が少ないながらも、実際によいものを見て意欲的な発表が多くてとても楽しい発表会でした。

26日 いろんな研究委員会がありましたが・・・。最後、原子力関係の先生方に現在の研究についてご報告して意見をいただきました。今後展開予定のプロジェクトについても、多角的なご意見をいただきましたので、プロジェクト提案に入れ込んでいきたいと思います。相変わらずの、馬鹿を言ったら斬る、くらいの迫力の先生で痺れました。

27日 共同研究先と水分移動に関する実験結果について議論をしました。水分移動、わかっているようでほとんどわかっていません。コンクリートの多くの構成式は限られたデータセットで議論しているので、まだまだ改良の余地があります。多孔体理論、ボルツマン・マタノ方の限界についての議論はまだまだやるべきではないかと思います。

卒論・修論時期で核心に迫るデータが多数でてきています。JCI年次やセメギに投稿してもらいたいと思っていますが、それと同時に英文ジャーナルへの投稿を修士学生でも普通に行える研究室にアップグレードしていきたいと思います。

頑張ってまいりましょう。みなさま、良いお年をお迎えすることを祈念しております。来年もどうぞ、よろしくお願い申し上げます。


0 件のコメント:

コメントを投稿