11/29/2012

研修





27-28日は企業見学+講演会を実施しました。電気化学工業さんは,海外展開も積極的なことを知っていましたが,学生にもいろんな角度から企業・社会をしってもらいたいと思い,相手方のご厚意もあって見学を実施しました。
そういえば,CCRでも,EMPAのLothenbach博士との共同研究が,印刷前原稿としてすでに出ていますね。いろんな先生方とコラボをしていることでも有名です。

講演では,超高強度領域の収縮等に関するものを発表させていただきました。非常に多角的なご質問を頂戴し,活発な会になったのは嬉しかったです。

現在実施している共同研究も来年度以降には,公開できるような実績を積み上げていきたいところです。

月一くらいになってしまった。

どういった情報を書けばよいか,悩むなあと。

Facebookには,個人的なこと,プロジェクトで公にはできないことなどを記載しているので,学生さんで興味のある人は,アクセスしてください。

最近考えた教育について。

子供が幼稚園に入って,劇的に進化しています。幼稚園では,教育に力を入れるところ,遊びに力をいれているところ,よくわからないけど,問題興さないようにだけ気をつけているところなどさまざまです。うちは,遊びに力を入れるという評判のところに入れました。


11/01/2012

10月

もう、10月はすぎちゃったんだが・・・。

10日は、ASCOTで講演をさせていただきました。自分は、講演に際して新しい情報、付加価値をつけなくては、と強く思うんですが、自分のもっている付加価値というのはどうもマニアックすぎてこまったな、という状況です。授業であれば、わかっていることをしゃべるのもそれなりにできるのですが、それだって、毎年一緒じゃだめだろうと思うのです。
比較的広い形での意見交換がすくなくなっているのかな、とも思います。
といういいわけですが、結局、ものすごくマニアックな話題提供になりました。でも、終わった後の質疑は大変面白かったです。現場でのトラブル系の話というのをひもとくのは、なかなか楽しい。

12日規制庁事業の総括検討会に出席しました。あいかわらずの主査の辛口にしびれます。いかにきっちりやっていくかというのは、日本のコミュニティの中では非常に大きな慣性力があるなかでの突撃になるので、やはり大変なんだな、と思います。厳しくても魅力があるという人はそういません。
利益あるからついていこう、みたいな人も多いわけですから。
こういうのは、将来のあり方として参考になります。

14~16日はJABEEの受診でした。JABEEというのは教育のシステムの検証制度です。無事、ほぼ問題なしでした。JABEEの精神は良いと思います。大学内で教育に関する議論は増えましたし、名大の特色とはなにか、みたいな議論もされるようになったようです。
ただ、日本人の悪い癖なのか、どうしてもシステムに振り回されます。なんだ、JABEEの評価項目が変わるって・・・。そんなころころかわって、制度変更してこちらの教育が振り回されるなんてばかげています。
名大の教育がしたいんであって、JABEEなんてどうでもよいんです。学生が(すごい長い目でみて)メリットがある教育が大事です。
そういう観点からいえば、建築士法も厳しいです。建築学系は別に一級建築士の予備校じゃないわけです。法律遵守よりは、法律がどうしてそうなったか、法律と現場を考えて、場合によっては法律を変えられるような人材を育てたいわけです。
また、建築士だけじゃなくて、私はいろんな業界に建築を学んだ人が活躍してほしい。もう高度成長期じゃないんです。建築文化のはじまりが建築教育とするならば、いまの教育は時代錯誤というものです。

17、18日は全部で8個委員会があって、ずっと東京でした。これだけ集中してくれると東京いくのもわるくないな、と思います。

20日は名大のホームカミングデーでした。私は、研究科の同窓会委員会委員長だったので、いくつかのイベントに参加しました。

後半は、学内の委員会がおおかったですね。かなり大学にいました。この間、以下のような研究進捗がありました。

・学生がPHITSによる解析をかなり自由にやれるようになりました。Csの吸着から、線量評価までを一気通貫でやれるシステムを卒論として課すことにしました。今は移流問題を解いています。

・「M&S」に投稿したデジタル画像相関法の論文の査読が帰ってきました。結構自身がありましたが、相当量の査読結果で、1,2ヶ月はかかりそう。

・これに関連して、骨材周囲のひび割れが解析できるようになりました。8ヶ月ほどかかってFEMを学生さんがチューンナップしてくれました。大きな前進です。

・「材料」に投稿した論文も査読がかえってきました。(2回目)とても、すばらしい査読でした。

・ホワイトセメントでずっとやってきた実験を論文にとりまとめることを始めました。1年間ずっと黙々とデータをとりつづけ、先日やった記念回ではじめてオープンにしたのですが、ここから、2,3本、海外ジャーナルに投稿しようと思っています。

・学生さんが、低温DSCによるサーモポロメトリにおける問題点を見つけました。言われればあたりまえですが、どの論文にも記載されていません。この点、解決して早めにジャーナル投稿をめざしたいと思います。



9/20/2012

平々凡々

昨日は、昼に学生さんと打ち合わせをしました。
収縮の新しい測定手法についての検討は、なかなか精度をあげることができなくて苦労しています。こんなに大変だったのかと思って、少し愕然としています。読み誤りました。セメント自体の影響もあるやなしやで議論して、結局、もう一回測定することになりました。うまくいってるとおもったんだけどな。多分、そろそろ30回目くらいの測定です。


9/18/2012

記念講演の主旨


日本建築学会での学会賞受賞記念講演では、15分と限られた時間でもあったので、十分に説明ができなかった部分がありました。自分の整理も含めて、下記にとりまとめた次第です。

日本建築学会大会(東海):建築学会賞受賞記念講演(その1)
日本建築学会大会(東海):建築学会賞受賞記念講演(その2)
日本建築学会大会(東海):建築学会賞受賞記念講演(その3)

なお、しゃべりたかったことをまとめたもので、一部は大幅に文章が増えています。



日本建築学会大会(東海):建築学会賞受賞記念講演(その3)

3.今後の研究

より科学的に建築材料を見つめる、ということがさまざまな効用を生むということが説明できたのではないかと思います。

近年の分析化学は、簡単になり、安くなり、そして技術的には非常に高度になっていますが、これらと建築材料の間は、ずいぶんと隔たりがあるように思います。

100年なり、200年なりの経年変化を想定して材料を使いこなすには、それなりの科学的背景が整理されていなければ、難しいでしょう。、30年データの外挿でうまくいくほど単純ではないはずです。


日本建築学会大会(東海):建築学会賞受賞記念講演(その2)

2.科学と工学のはざま (追記あり)

すでに現業が成熟している範囲で大学が開発的研究をするというのは、難しいものがあります。もちろんフィールドを選べば可能になるとは思いますが。建築が、新しい形を望んでいることは常に感じていることではありますが、それにまっすぐに大学が答えるべきか、というのは少し課題が多いように感じています。

セメント系材料の企業における技術開発をみていればわかりますが、給料をもらって、それなりの人間が、派遣の方々も含めて、一つのプロジェクトに関わります。メカニズム不在の場合には、必要なだけパラメータをふって馬力で前に進むわけですが、その精度、再現性、なども考えれば、大学の一研究室に限界があるのは誰でもわかることです。産学連携をどのようにするか、というのはさまざまにあってよいと思いますが、産の馬力というのは本当にすごいものです。


日本建築学会大会(東海):建築学会賞受賞記念講演(その1)

AIJ大会中日に、建築学会賞受賞記念講演を15分、行いました。15分という限られた時間で何をしゃべるか、ということ自体が試されているんじゃないか、と思えました。
15分で説明できてしまう結果というのは、よっぽどすごいものだと思うわけです。残念ながら私の業績というのは、そこまでエレガントに洗練されているものではなく、いくつかの工学的・科学的業績から蓄積されたもので、少し散文的であります。

業績を一から説明するよりは、私がどういうことを考えて、今後どのような研究を考えているかということを示すことで記念講演にしようと思った次第です。いつものように笑いをとることはあんまり考えませんでした。

結果として、何人かの方に感想をいただきましたが、7対3くらいで好意的でした。残りは、やはり業績について説明してほしかった、というものでした。


9/16/2012

日本建築学会大会(東海):開催大学の立場

今回の建築学会は,名古屋大学で開催されました。私は総務部会で広報幹事として,建築雑誌の会告,ホームページ,ポスター,シンボルマークとロゴ,その他配布物等,を中心にそのたの雑務でお手伝いをさせていただきました。
大会は,名大教授陣の献身的なリーダーシップによって,大過なく終えることができました。

10年前までは,これらの事業を,学会運営会社の支援なしで実施していたというのは驚異的なことです。3日で,のべ1万人の人間が参加するような大会を素人だけが,ボランティアでやっていたというのは,私からは想像もできません。


日本建築学会大会(東海):学生の発表

今年は,M1の3人が発表しました。D学生は留学やらなんやら,間の学生はいないので,そんな感じです。私自身は開催場所での対応ということで,ほとんど,発表を聞きにいくことができず,いろんな方々とお話することもできずじまいでした。

さて,うちの学生の発表にも,質疑がいっぱいあったようですが,それらを含めての発表内容に関する,コメントと補足

9/08/2012

9月3日 ゼミ,最近の研究室の動向

研究室では,院試のために4年生の研究が一部中断。

・超高強度コンクリートの水和解析については,リートベルト解析,選択溶解などを実施して,多数のデータが整理されつつある。これらと物性値との比較も実施され,自己収縮,水和収縮,その他の点との整合性を評価すると,いくつかの観点で今後の評価すべき点が見えてきた。
これらを実施することが今後の方向性になるかと思う。

9月1日 田舎の印象風景


家族で関市内の長良川沿いにいき,石拾いと水遊びをした。私は岐阜の景色が好きだ。
学生時代に先輩のT村さんに,岐阜の良さについて教えてもらい,半信半疑ながら,今の嫁さんと一緒に,ぐるっとまわる旅行に出かけた。関観光ホテルで鵜飼をみたり,郡上八幡の徹夜踊りに参加したり,白鳥の湯にいったり,といったような。


8月31日


東京出張。照射実験について,放射線照射損傷,水化学,セメント化学の専門家に現在準備中の実験計画が妥当かどうかについて検討してもらう。PIEについて,特にセメントペーストおよび骨材についてどのように評価すべきか,という点のディスカッションが有意義だった。