9/17/2009

新政権

雑感
・いきなり記者クラブ廃止できなかったのは,なんで報道されなかったのか不明。
・亀井氏を郵政と金融,というのはジョークなのだろうか。ちょっと笑えない。
・日本人は,方向性さえ与えればがんばれる。何が良いかの基準があきらかでないので,官僚が迷走しているだけだと思う。
・出先機関とかダム廃止とかいろいろ出ていますが,身銭を切っても中止するという断固たる方針というのは,小泉もやったような演技として,新政権ではある意味重要なのかもしれない。実質的な損得ではなくて,やり方としての問題。 ただ,これは良く捉えすぎかもしれないけども。
・素人政治というのは,本当に怖い。ジンバブエのようになりかねないところとか。人気がある政策をとりつづけていて100年後にハッピーになれるかどうかは難しい。政策について人気取りをするんじゃなくて,政治家として人気取りをしてほしいんだけども。センセイ方には。
・素人政治ができることは,信頼できるプロを選定して信じて実行することだ。日本人がもっとも不得意なところではあるが。信頼できるプロとして官僚でなくなったのであれば,別な人間をもってくればよい。まさか自分でやろうとはしないでほしいところ。


以下のコピペは,本当かどうかは別として,素人政治の起承転結としておもしろいので掲載。
派遣禁止とか参政権問題とか郵政問題とか,いずれも何かを禁止してすべてがうまく行くような問題ではないので,凸凹でどの辺でまとめるか,というのが重要なんだと。
問題点を整理して,国民に公開した上でものごとを進めてほしいところ。


ジンバブエの簡単な解説(よくあるコピペ)

今までずっと少数派の白人が政治の実権を握っていたが、民主的な選挙で、黒人政治家が増える

とうとう初の黒人大統領が誕生

何を思ったか「植民地時代に強奪された白人の土地資産を黒人へと無償かつ強制的に権限を委譲しなさい」法案を提出

大半の白人が安値で土地資産を売り払って外国へ。

今度は外資系企業に対して「保有株式の過半数を譲渡するように、逆らったら逮捕」法案を提出

外資系企業が国外逃亡する

別に国連もアメリカも、どこの国も経済制裁してないのに、経済制裁と同じ状態に陥る

何もかもの物資が国内で不足するので、「市場に出回っている物資が不足するなら、物資を持つ物は絶対に市場に売らないといけない」法案を提出

物資の強制売却で、さらに物資不足が深刻化。当然需要と供給バランスが崩れて高値になる。

物資が高値に成り過ぎて買えない人が続出

「物資を絶対に安値で売らないといけない」法案を提出

調達コストよりも遥かに安値で売らないといけなくなったので、当然のごとく利益が出ないから国内企業が次々と倒産する

安定していた経済が、脅威の失業率 & ハイパーインフレ になるのを一年も経たずして達成。

失業者があらゆる物資を強奪し、社会不安が増大、交通機関や警察機関も機能しなくなる。政治も収拾がつかず無茶苦茶に。

休暇とか・・・





家族におけるシビアコンディションを解消すべく,休暇をとりました。
サイパンにちょっと行って参りました。写真のとおりであります。

今回の旅行で知り得た知識は以下のとおり。
・サイパンの天気予報は役にたたない。サイパンには気象台が無いので,日本のネットワーク上のサイパン天気はほとんど意味がない。(Yahooとか)
・米国の情報は,役に立つ。グアムの基地では情報を仕入れているので,海外情報経由で見てみたほうがよい。

宿泊したのは,フィエスタホテル
・コインランドリーはある。(地球の歩き方と違う)
・ネットワークが北側の客室にも無い。(地球の歩き方,ホテル内のカタログと違う)
・ワイヤレスLANはホテルのフロント前で利用できる。
・部屋の中のリーフレット上の値段と実際のルームサービスの値段は異なる。(安いものもある。)
・中華料理の店にはコース料理が無い。(地球の歩き方と違う)
・中華料理店に点心は無い。(地球の歩き方と違う)
・北京ダックは皮だけでなく身も入っていたけど,まあ,おいしい。
・ホテル内の水は,海水のイオン交換水で海のにおいがするが,一応,飲料水。子供の哺乳瓶をあらっても問題はなかった。ただし,ミルク用の水は購入した。
・ホテル内のテレビにサイパンの天気予報は流れている。

その他
・中華料理 ハピネスは,予想を超えておいしかった。点心もよいし,スープもうまい。
・量がはんぱなく,多い。
・アジア雑貨 アジアンアクセントはバリのものがメインであって,サイパンのものとは限らない。
・ヴェトナム料理 サイゴンヴェトナムレストランはつぶれてた。(地球の歩き方と違う)
・ABCストアのおにぎりは気になったが,たべなかった。
・DFSはシャトルバスで移動というので遠いのかとおもったら,非常に近かった。
・サイパンダって誰のデザインなんだろう。
・日本語があまりにつかえるのでびっくりした。

ちなみに,3日のうち2日は台風だったので,普通におとなしくしてました。ネットの調子が悪かったので,あまり外部の方との疎通が図れませんでしたが。

いいところです。子供が大きくなったら,もう一度行きたい。

9/10/2009

9/1-9/11

夏休みというのに,時間がとれない。アルミネート系の反応について吟味したいのだが。何も出来ていない。
そういえば,セメント技術年報1980年の内川氏の論文とか,2008年白神先生のダイナミックTGの論文などを読むと,アルミネート系の水和物の定量の話は興味深い。
やりたいのだが,機器をそろえるのにまた時間がかかるなあ。
リートベルトでも結構,定性的な傾向は出ているので,大まかにモデリングにすすむという手はあるかもしれないな。

X線回折装置が入るので,結晶学の本を読みなおしている。3,4冊読んだが,逆格子の概念はすばらしいと思うのだが,結晶をみてX線の回折をイメージできるには,遠く及ばない。
本屋で横目でみていた模型を買って,基礎的な奴から順繰りに組み立てて遊んでいる。とはいっても,夜なべしてなので,なかなかすすまない。

最近,FT-IRが気になっている。吸着挙動について,これで状況を確認したい。論文を読みまくっている。近藤精一先生について,多田さんにご教授いただいたので,探しては読んでいる状態。

ASCOTのひび割れ委員会で気になったので,複合則の論文をCiNiiで引っかかるだけ読んでいて気づいたのだが,収縮のモデルで作用面積に含水率を用いたのは,馬場明生先生が最初の様だ。てっきり後藤孝治氏だとおもっていたのだが,1975年時点で,どうやら九大の修士論文の中に出ているようだ。
収縮の駆動力を同定しようというアプローチは当時の日本では最先端だろう。
複合則理論の方が有名だが,複合則理論は個人的には承服しかねる部分も多い。そもそも,モデル化の仮定がいろんな現象をすっ飛ばしていて,何に値をあわせているんだか,SCA解析なんだかも,明瞭でなく,むにゃむにゃしている。修士以後,ずっと同じ手法にとらわれているのも,なんだちょっと切ない。
多分わかっていたやっていたのだと思うが,そういうことをする必要はなかったのではないか。
馬場氏の論文でもう一つすばらしいのは,木材やれんがなど,他のものも包括した支配方程式を導出しようとした心意気であろう。

G-COEの講義についていくつか深くコミットしなくてはいけなくなった。環境学にはまったくの素人であるので,なかなかに厳しい。新幹線では,環境学の本を読むことにしているが,書く人の主軸を良く理解してから読まないと,頭の中がふらふらになる。人によっても,眠くなる人がいて困ったものである。

3日は東京の外装材の委員会。なんとなく,霞が晴れて来つつあるかな。といいつつも,外装材のクリティカルポイントが得られているわけではない。施工状態もかなり影響をもつ部分なので,落としどころはわからない。でも,とりあえず実験をやってみた,というところに価値が出てきたと思う。

5日は友人が家に来た。

6日は,大学。新4号館の図面はまだ確定していない。いろんな部分で調整が必要で,出張が多かったので溜まっていたものを全部,メモ書きして設計者に送り出した。その他G-COE関連の書籍を読む。

7日この日はゼミ。猪飼さんの実験がやはりうまくいかない。測定手法に根本的な問題があるのかどうか。インバーなどをつかって,もう一度見直し。 そういえば,超音波試験機が届いた。縦波・横波で剛性評価に使うつもり。凝結とか,薬との相性とか,自己収縮挙動などなどの評価ツールとして活用していきたい。


8日ASCOTひび割れ委員会。個人的には,T本油脂さんと実験ができるので満足。委員会全体では,あまり深くやろうとしても理解してもらえない部分も多い。今回は吉兼さんの話が聞けた。なかなか市場原理どおりなのか,そうでないのか,生コンの今後は悩ましい。


10日 JCI膨脹委員会WG2 午後は教室会議,その後,シスメックスとのやりとり。Hydrosorbのメンテナンスが予想を超えて高かったので,今後の方向性と事実関係の確認。2,3年に一度,50万のメンテナンス費がかかるのは,やはりちょっときつい。今年はどうしたものか考えないといかん。試験機としてクリティカルになったわけではないが,やはり,メンテが必要と思われるので,考えどころ。



その他:
教員個人評価の優秀実績者に今年も選ばれました。万歳。
海外の研究ファンドの審査委員などに選ばれることが増えました。別に英語論文投稿しているわけではないので,日本のどなたか,私に仕事まわしてませんか・・・?どっちかというと私が申請したいんですが。

9/02/2009

ミスミ

最近,試験機を作ることが増えてきて,図面を考えるのがおっつかなくなりつつあります。
細かい部品等の発注は,時間と金がかかったのですが,Misumiのオンライン発注は便利で良い感じです。おすすめです。

9/01/2009

AIJ雑感

CONMOD09 8月23~26日
Delftの友人 Ye Guangが来ていたので,大学を見せるのとひつまぶしを紹介した。中国人には,ひつまぶし,結構ヒットのようでした。
研究のスタンスは,デルフトの時から両者は大分隔たりがあったのですが,最近の研究テーマ,とくに高炉の部分というのはディスカッションがあって面白かったですね。
自己修復コンクリートの話や軽量骨材関係の話も,わりとかぶる部分があいかわらず多いので,うまくいけば共同研究を張れるかな,という感じ。
しかし,マイクロラボの予算規模は,すごいですね。普通に数億円ですからね。
ただ,お金が自由に使えないって,こぼしてたけど・・・。


AIJ大会 8月26日~29日
AIJ大会は仙台でした。いろいろタイミング的にかぶっていて,這々の体でたどり着いた感じ。

骨材関係のデータが多く出てきました。一回忘れられた文化だ,というのは今本先生がJCIでご指摘した通りで,戦前では日本でも普通にディスカッションされていたのに,あるいは70年代より前の論文でも考えている人が多かったので,いつのまにか消えちゃった。
でも,データがまた出始めたのは良い。Tセメントチームの微粉にすると収縮低減効果が無いという結果は,メカニズムを考える上では面白い。
今回,猪飼さんの発表で解析で追えるかとおもったのですが,ひび割れを考慮しても,結局平均化した値で評価すると相似則になってしまってうまく引き出せなかった。
司会の今本先生のご指摘の仕入先生の論文を読んでみたが,たしかにこういった考え方は起こりうるとおもって解析したんだが・・・・。
仕入先生が使っている骨材のヤング率は相当に小さいので,データが整合しているといっても問題はあるように思う。
我々の推察では,骨材周囲の遷移帯が相当にクッションの役割をになっているんだ,ということになる。なかなか検証が難しい。
でも,まあ,ペーストからコンクリートをつなぐっていうことをちゃんとやっても良い時代。
是非,実験・解析から解明したいところ。

中性子のセッションで,発表された木材中の釘の応力測定はいかしてる。可能性が相当にある研究。長期挙動,乾湿の影響,錆びの影響などがとれると面白い。
あとは地震時の釘の応力なんていうのは,本当にいけてる。
ただ,RESAって結構データとるのに時間かかるので,むずかしいかな。



その他

今回は建築材料では仕上げ,環境関係がやや増えたかな。コンクリートのセッションはぼちぼちでした。なんか,メカニズム的な研究というのがほとんどなくて,データ取ったらこうなりました,というのが多くで聞いてて疲れた。
JASS5とか大臣認定とか,本来は考えて設計するもののように思うんだが,結局ルールありきでデータをとってて,なんだか主旨とちがってきているのではないか。データが適合すればOkみたいな風潮,その極端な例が火災規格関連の事件だと思うが,困ったものだと思う。


ルーチン実験を,学生つかって大学でやることはないと思う。
そもそも,建築材料系の教員が少なくなっているので,特に若手はメカニズムとか原理とか,なぜ,問題がおこるのか,新しい材料設計とはなにか,とかそういったクリエイティブなことにシフトしていかないと。
大学の先生まで,指針づくりのデータをとることは無いでしょう。ああいういのは,建築研究所とかゼネコンとか,国の金を使って,決まった手続きでやればよいのでは,と。


(ゼネコンの研究所が縮小気味であるときに,こういったことも一部の大学でやるのはやむを得ないのではとの意見をいただきました。個人的には,そういうのこそ試験所とかコンサルに金を払ってやるべきで,最終的には施主が負担すべきもののような気がしますが,反省として消します。)

論文ネタが無いからかもしれませんが,手法ありきの研究が増えてきましたね。分析系。
別に技術の向上という意味で,否定はしませんが,結局それでなんなんだよ,とつっこみたいようなものも。
マニアックなパートで世界で初めてのデータを取るというのも快感なので,時として私もそちらの方向に心奪われることもあるが,そうはいっても,基本的に水和から構造性能を予測するためのパーツ以外は,現在のところ触れてない。
論文の立ち位置と意味合いくらいはしっかりしておきたいところ。
(私の想像力が無い,という批判もあるかもしれません。そういう場合は,方向性とか,何につかうのか,とかあるいは結論の書き方は工夫していただきたいところです。自戒もすべきですが・・・)

水分移動のデータとりまとめに,潜熱の影響を持ち出した人がいましたが,もう少しオーダーの議論とか工学的判断とか,データの取り扱いとか考えた方がよかったですね。化学ポテンシャルの算出で293K をつかっていて,そこに0.2度程度の誤差があったとしても1/1500くらいの差異なわけで・・・。
まあ,あまり,そういうのに詳しく無い人なんだろうし,しょうがないんですが。代入計算くらいはできるんじゃないか。

乾燥収縮試験のV/Sについては,V/S比の意味合いから考えて関数系をつくらないといけないんでしょうね。
ま,計算でコンクリートの収縮出すのが早いとおもいますけど。
FEMで遷移帯いれるのは,ちとしんどいかなあ。