3/31/2009

3月23日~3月30日

3月23日 建築学科の将来計画に関する委員会
・大学は,22歳までの人間を教育する専門機関ではなく,知の集積・文化の深化を目指す場所
・大学は行政機関ではないので,フィードバックを重視する。文化・学問は押しつけだけで成長するものではない。
・建築行政,建築設計,等々も押しつけでは限界がきている。そもそも,責任を国,県,設計者に追わせるのでも良いが,契約の主体は人々であるので,建築とはどういうものであるかを知らなければ,建築文化の高度化はすすまない。

ASCOTひび割れ委員会
どこも似たようなことをやっていますな。

・収縮の大きいといわれる骨材を,そうでない骨材と混合して利用することを提案した。再生骨材で,低品質骨材の利用で行われた研究そのもの。長滝・佐藤先生らの研究が生きるが,そうはいっても,骨材群としてどのように性能評価するかが鍵だが,いまのところ難しいか。再生骨材は付着物が一般的なモルタルであったので,吸水率をパラメータにしてもそれなりの歩留まりが見込まれたのだが。

生コン側も金銭的に難しいという話があるが,骨材業者が連合して品質別に出荷すればよいのではないか。(まあ,運賃の問題などもあるだろうが。)もし,そういった助け合いを行わないのであれば,骨材自体が選別されるということは,施主が希望する限り八百屋で果物を選ぶのと同じなので,留めようがないのでは。

・そもそも骨材に水をいれて抜けるから収縮するので,絶乾のままか,別の薬いれとけばよいのではないか,という話もある。


3月24日
骨材の影響を評価するためのFEMをつくっていた。そろそろ学生にもプログラムを担当してもらなわないと,首がまわらない。こまったもんだ。

3月25日
卒業式。謝恩会で学生からひげそりもらった。やっぱり,はさみで切るのは汚いのか。
ありがたくつかわせてもらう。

3月26日
学生があまり来ていなかった。教室会議が長引く。新1年生の研究室紹介を行った。

3月27日
AIJ,中性子委員会。京大原子炉の森先生とニーズ・シーズの意見交換。水和生成物の詳細がいろいろわかりかけているので面白い。C-S-Hの中性化って,最近のコンクリートみていると結構影響が大きい気がするので,研究を開始することにした。
建築の端っこでかなりマニアックな議論ができたので楽しかった。

3月28日
大学が停電。いきなりいわれるので困る。実験の都合もあるのに。
名大ってこういうコントロールができていないところが不満。建物自体が古いのでしょうがないのかもしれんが,もうすこしなんとかならんのか。
学生のご両親が挨拶にいらっしゃった。

3月29日
家でFEMを作っていた。いやあ,あたりまえなんだが,セメント硬化体って60%RHで3,4000μもひずむんですが,割れますなあ。解析して改めて確認。
しかし,セメント硬化体が割れる,ひび割れるっていうのは本質的になんなんだろう。
摩擦材料であることを考えると,ひび割れによって性状が一方向に卓越することが問題なんだろうか。


3月30日
本日から,中性子のデータの分析。いや,こりゃしんどい。

3/29/2009





本日は,子供が4ヶ月を過ぎたので,嫁に謝恩会をした。
スイスからの帰りに,免税店で購入したフォアグラを使った料理をつくろうということで,フォアグラと鳥のソテ-とチーズリゾット,野菜のスープとワインの夕食。

フォアグラの料理は初めてでしたが,小麦粉,塩,胡椒をふって,オリーブオイルでソテをして,ソテを取り上げた残りの油にバルサニコ酢であえてソースを作った。
鳥は,別でグリルで焼いたものとフォアグラのソテを重ねて,ソースをかけて食す。
バルサニコ酢は人によって好き嫌いがあるとおもうが,甘みのちょうどよいものを探しておくとよい。
フォアグラをソテする場合には,フォアグラが冷えていたほうが型崩れしなくてよい。
フォアグラの小麦粉は,焦げ目になるくらい焼くと,アクセントになるので私は好きだが,人によってうまく焼ける人は小麦粉を付けない人もいる。

塩の加減は,フォアグラにすでに入っている香辛料による。
私が購入したEdourad Artznerの缶詰は,さまざまなランキング(星の数)がある。私が購入したのは,3つ星で香辛料が多く入っているほうでソテに向いている。5つ星は,生に近く,パンなどに塗って直接たべたりもするらしい。
免税店のお姉さんに教えてもらった。

フォアグラの種類によるが,筋張った牛のステーキとあえたりするとよいそうだ。カモ肉と合わせる場合もあるが,今回は,普通にモモ肉にした。長めのローストで油を落とすとそれなりにいいかんじ。


リゾットは,以前デルフトにいるときに友人に教えてもらったが,いためる油は個人的にはオリーブオイルよりもバターの方が好きだ。
時間を省略するときは,コンソメを煮立たせたものを使うとよい。ヨーロッパや冬場の日本は乾燥しているので,米をアルデンテにするにはフライパンにふたがあるものを利用したほうがよい。
何回か,汁を加えるが出汁が濃縮してしまうので,ふたで蒸発を調節する。

今回は,スイスチーズを利用したが,チーズは溶けるチーズであればなんでもあう。ただ,チーズの塩見を勘案して,汁の塩見を調節するのが大事。
薄口に戻すのが難しいので,その辺は勘です。


ちょっと高めPinot Noirのワインで食しました。
よろこんで(というか自分が一番楽しんだかもしれないが・・・)もらえたのでよかったよかった。

3/23/2009

3月13~22日

13日は,T研究室の社会人博士の方との打ち合わせ。CFT関連。これも,最近業界で私がこそこそうごいていますが,あまりやると刺されるよというボスからのアドバイスがありました。でも,知っちゃったんだから明らかにしないと行けないと思いますね。落としどころを探るのも大事ですが。ただ,CFTの指針が出た当時は相当に疑問の声があったようですね。付着があると考えていない設計者も多かったみたいです。時間が過ぎて当然のように使われ出すと疑問も忘れられてしまうんですね。

16日は,技術支援機構の委員会。その後,研究科長と打ち合わせ。26,27日にはノーベル賞の下村先生がいらっしゃるというので,そこにインタビューするという話。しかし,老齢であることも考え,文書あるいは共同インタビューの形になりそう。下村先生の紹介記事というのは,実は日本ではほとんど出ていない。クラゲの話があるだけです。ので,勉強するアイテムを収集するのに手間と金がかかった。

17日は,JCI自己治癒委員会。報告書までの道のり。あまり貢献できていないなあ。反省。来年度からA種?の委員会になったということで,継続。
この日,突如,住宅局から報告書を出せと言われていてほとんど徹夜で提出した。

19日 JCI マスコンソフト作成委員会。水分移動の話。ひずみの話。ひずみの話は面白いことがいろいろあるので,今度纏めて書く。

20日 夕刻から東京へ。デルフトの時に知り合ったI黒さんとの会食。西麻布の豚組というわりとひっそり系のお店でトンカツを食う。かなりうまいです。となりに山○モナが飯食っていてびびりました。相方の男性はロースを頼んでおきながら,脂身を残していたので,つっこみそうになりました。

21日 後輩T埜君の結婚式。壮大な,というか気合いの入ったT埜らしい結婚式で,これはこれで語りぐさになるでしょう。名古屋にすぐに戻りました。

22日 雨。体の調子を整えるためにジョギングをしたかったのだが,できず。JCIの査読対応を行った。今年度の研究室は採用×4,条件付き採用×1でした。 調子が良いのはひいきにしてもらっているのかな。水和関係はもう少しえぐいつっこみがくるかと思いましたが,紙面の制限も考えてくれている指摘が多かった。
セメント・コンクリート論文集にもいくつか投稿しますので,その時には厳しい査読を皆様お願いします。

3/15/2009

Python Just in time complier

Psyco
のJust in time compilerを導入してみました。
数式処理がそれなりに早くなります。

仕組みは少しこれから詳しくなる必要がありそうだけど、使い方は簡単。
import psyco
psyco.full()
と、スクリプトの冒頭に入れるだけ。(リンク

3/14/2009

Pythonを勉強してみよう。




昔使ってみたけど,なじめなくてやめてしまったが,友人が楽しそうにPythonやっているので,久方ぶりにやってみた。


Python勉強のための資料
http://hp.vector.co.jp/authors/VA003670/python/
http://guutaranoheya.web.fc2.com/math/matplotlib_ex.html
http://lightson.dip.jp/zope/ZWiki/PythonRecipe

インストールするもの
・Python2.5.2 (2.6)はダメです。
http://www.python.jp/Zope/download/pythoncore

・numpy
http://sourceforge.net/project/showfiles.php?group_id=1369&package_id=175103
numpy-1.2.1-win32-superpack-python2.5.exe

・matplotlib
http://sourceforge.net/project/showfiles.php?group_id=80706&package_id=278194
matplotlib-0.98.3.win32-py2.5.exe

Pythonのグラフ出力でPyChartというのが良さそうだということで,インストールに試行錯誤したが,Windowsでうまくインストールできなかった。結局,上にあるmatplotlibというのを教えてもらった。
プログラムも簡単にできて,グラフ化(3D含む),入出力管理もできるので,実験データ整理にも効率的に成りそう。
久方ぶりにいじり直してみて,モジュールの豊富さと,すぐに利用できる便利さを体感した。是非,学生諸君も利用してみてほしい。

今回は,乾燥収縮モデルを自己収縮に適用できるかの勉強のためにやってみた。

上のグラフがmatplotlibでちゃちゃっと出力した結果。ヤング率の推移とか,自己収縮の予測結果を簡単に出力できる。
下は,実験値との比較。

合わせることができることがわかったが,物理定数が1桁変化してしまってお り,解釈に苦しむ。全体的な挙動を評価して,文献読み直さないとそういったことが起こりうるのか検証する必要がある。
今回のモデルは,ツールとして利用する分にはメカニズムに立脚していて良いし長期的にも水和モデルさえ合っていればあうことになるが,やっぱり,詳しい実験もやってみたい。
そうはいっても,超高強度の材齢24時間以内のこのぐぐっと縮む様子をちゃんとモデル化できたのは,結構画期的と思う。

論文のネタができました。

3/13/2009

3月9日~13日

http://www.flickr.com/photos/nagoya-maruyama/

Flickrのアカウントをつくった。気に入っている写真を投稿していこうと思う。時間があるときに。

3月8~12日のあいだ,スイスのEPFLに,K枝先生,N村先生とともに出張をしました。あちらのProf. Bruehwilerのところのリハビリテーション,繊維補強コンクリートの研究に関してディスカッションをすることが目的です。10日には,Bruehbiler先生の運転で,実施工した橋を見て回った。

繊維補強コンクリート(Bruehbiler先生が扱っているのはダクタル的なもの,鋼繊維)は,付着が良すぎるので鉄筋を入れると,ひび割れ発生後にいきなり鉄筋が降伏して脆性的な挙動をする。(鉄筋がちゃんと保てば鉄筋降伏が継続する。)

すごく大きなひび割れが局所化する(これはメカニズムの観点からはおかしい表現だね。)前には,ひび割れ分散性が大きいので,耐久性が非常に高い。RC構造物の供用状態よりもひび割れ幅が小さいということに重きを置いているという風にもとれる。

設計で,本当に最大の曲げ耐力をつかってよいのか,あくまでも鉄筋降伏をもってクライテリアとしてかんがえるのかだが,前者のようなピーク値をつかう設計がありなのであれば,柱などはもっと鉄筋を大きくしたり,軸力比を大きくすることがありになるので,そうしてこなかった経緯から考えると,やはりそういう破壊は社会的には許容されないのではないか。

そうなると,コンクリートの引張強度というのは鉄筋を入れたとたんに無駄になってしまうので,あの高い鋼繊維をどうしたろ,っていう話になってしまう。結構難しい話だ。

とりまとめ:

・鉄筋を入れた系では,どういう設計体系にするのか。
・付着が強すぎていきなり鉄筋が降伏してしまうのはよいのか。かなり急激な耐力低下が現れる。
・鋼繊維コンクリートの引張耐力を評価して,最大曲耐力で設計するというシステムは可能か?その後の脆性的な荷重低下は許容できるか。
・自己収縮応力がそれなりに入る点での問題点はないか。長期的な繊維まわりの付着クリープは,自己応力がかならず入る系では,評価が重要となりそうだ。ひび割れ幅,密度,耐久性の問題。
・ひび割れが入った状態での耐久性評価はどの程度できているのか。(私の勉強不足)
・高耐久性としての被覆としてのみ使うのに,鋼繊維というのは必要か。経済性として担保できるか。(私の不勉強)
・被覆するとなると,ほぼ完全拘束になるので,TSTM,VRTMの出番だ。TSTM+物質浸透システム計測っていうのができると良いな。


その他のメモ

・スイスは物価が高い。ほぼ倍。生活費は家族3人で月75万程度から。
・でも人は親切。ものすごく過ごしやすそう。
・ローザンヌは山谷が多い。ロールブレイングゲームのダンジョンみたいに複雑怪奇。
・ローザンヌはオリンピックミュージアム。あと,歴史博物館などがあるが,いかなかった。いくべきだった。
・公共交通はすごく発達している。
・冬は寒く,くらい。晴れ間は最終日のみ。

・ジュネーブの観光は1日くらいで済む。みどころは教会のてっぺんと噴水。
・噴水の下はくぐらない方がよい。スーツがずぶ濡れになって,大いに反省した。

・チーズフォンデュはうまい。チーズを食うモノで,パンやジャガイモを食うためのものではない。
・チーズフォンデュを食べるときには,胃の中でチーズが固まるのでビールは厳禁。ワインとか。
・私がスイスにいったら,体重10kg増ではすまないかもしれない。


機内映画
・レッドクリフ これを金出してみたら,憤慨すると思う。めぼしいクライマックス,見所なく,全編イントロ。金城武(孔明役)がかっこよい。なぜか主人公の周瑜よりも目立つ。
・怪人20面相 金城武がかっこよい。シナリオはねれているし,スピード感があってよい。
・メリケンサック 宮崎あおいの演技が良かった。シナリオはコメディなので考えない方が良い。
・007 毎回見ているけど,今回はシナリオが物足りなかった。前回の映画を見ていないと面白くないなど,いままでの脚本のスタイルが変化している。人が死にすぎ。この映画を見ると,体を鍛えなくてはとなぜか思う。
・スイートノベンバー キアヌリーブス主演のラブストーリー。シナリオは,結構矛盾があって考えると駄目。でも,マンガを読むように流されて見ていると良いかも。最後は,結構難しい人生観の問題になってしまう。素直に涙を流すのがよろし。

3gatu

http://www.flickr.com/photos/nagoya-maruyama/

3/07/2009

3月2日~6日

今週は,RESA-daysであったが,所用で東海村には行けなかった。楠チームがまたもやすばらしいデータを出した。鉄筋付着の完全非破壊測定は世界初だろう。
JCIにも投稿中だが,すばらしいデータである。

2日は午前中に特許関連の議論。なんというかコンクリートのカルチャーを良く理解されていないようで,議論がしゃきっとしない。本当にこんな方向性の議論が必要なのかどうかも議論で疲れた。
午後1時からは,NEDO若手申請のアドバイスをもらった。書式で数点意見をもらった。後はあまり,どうということもなく。
午後3時から,超高強度関連のミーティング。今年度のデータを一堂に解してみてみたが,これまたすばらしいデータ群である。新しい発見が様々にあって,4,5年はしゃぶらないといけないデータだと思う。これは決意して,時間をとらないといけない。報告書作成もあるし。

3日はJCIアジアモデルコード委員会。アンケートについて。世界的な動向を知るには良いチャンスかとおもうが,アンケートを模擬的に回答したがなかなか難しい。時間がかかるので,どれだけ返答がくるか。
その後には別所へ。委員会として,そもそも論の議論をしてしまった。方向性をしっかりするには親委員会をひっくりかえす必要があるかとおもうと,しんどい。でも,あまり無駄なことはしたくないし,時間も限られている。

4日は教授会等々。この日は2日での議論を思い返して書類作成。おもうようにはかどらなかった。

3/06/2009

政治的な事件

以前からゼネコンが絡んでいたので注目しておりましたが,以下の方がとりまとめられたのでリンクを張ります。

http://ameblo.jp/lancer1/entry-10219057191.html

個人的な意見は控えます。事実かどうかも別として,こういう情報がネット上にあるよ,ということです。

3/05/2009

2月23-28日

24日は,T辺先生と個人的に水分移動について議論をさせていただいた。水熱連成論文についてだが,議論の結果,私の論文に間違いがあることがわかった。これは,いずれどこかで修正しないと行けない。
水蒸気の移動を水分子の気相密度をポテンシャルとして評価しているのだが,これは,空気が存在して圧力一定の状態(たとえば空気の相互拡散が起きていて,1気圧が保たれる場合)を想定している。しかし,コンクリート中,とくに高強度では,これはおこりずらく,水蒸気だけど考えるべきだろう。
なので,ポテンシャルは水蒸気圧をポテンシャルとすべきことへの変更である。土壌の分野では,おそらく1気圧の中での水蒸気密度勾配で物質移動を検討している(未検証だけどしらべればわかるでしょう。)と思われるので,この議論をコンクリートにもってくるところで前提条件に差異が生じるということだ。
計算上は,若材齢の解析では,液状水の影響の方が大きいため,計算結果に実際はほとんど問題がなかったことがわかったが,やはり誤りは誤りである。

25-26日 東京出張 25日はALAの中性子実験データのとりまとめに理科大に行った。最大の問題は,実験機器の問題で,長期的に中性子を当て続けるとコンバーターが劣化することがあきらかになった点である。このあたり,中性子の照射量,時間の関数として整理ができるようなものかどうかが,最大の疑問だったが,相関係数0.99程度の高い関数として評価できることがわかって,安心した。
ただ,こういうデータは,どちらかというと機器側の方で提示して欲しい,あるいは前提条件としてあらかじめ明らかにしてほしかった,とも思った。
連続照射実験において,こういった問題がかつてなかったのか,トモグラフィで勾配がデータ上でてくるなどの現象は生じなかったのかが,疑問である。

それと,K松先生が指摘していたが,中性子が当たり始めた結果,原子の状態が変化して中性子の減衰に影響を及ぼすようだ。連続照射をするときは,アクリルの減衰が変化していた。当初,アクリルもそれなりの含水率があるので,その影響とおもったがそれよりもどうも大きそうで,このあたりは,再度,中性子の専門家と議論の余地がある。なんにしろ,今回は初期20分ほどのデータは捨てることにしたほうが良さそうだ。

26日は,電力関係の委員会。1年という期間,膨大なエネルギーと人的労力をかけて行った実験を,設定値がまちがっているから無意味と両断するのは楽だが,工学的な技術者,指導者としてはまちがった行為だろう。どんなデータにも理化学的知見は存在するし,工学的に必要な知見は,実験そのものにオリジナリティが無い場合以外は存在するはずだ。
最悪のケース,最良のケース,あるいは相対的にどのへんに位置するかという補足データをもって,成果の輪郭を明確にするのが,学識委員としての役割だろう。
その実験はまちがっている,というだけでは学生の域を出ない。

27日は,JCI混和材委員会。フライアッシュの反応の話題提供をいただいた。シリカフュームで検討していて,うすうす考えていたことがフライアッシュでも議論されているので,得心がいった。シリカフュームは,水和という形でなくて,固溶のような形でも反応が進むと思う。超高強度領域では結合水量が増えなくても,シリカフュームの水和率は増進する。
企画関連のWGでは,モルタルベースのひび割れ抵抗性試験について提案した。ちょっとお金をとってこないといけないな。