4/25/2007

粉末X線回折

マテリアル工学科の技官の方と知合いになれたので,粉末X線回折が可能か試行してみた。モノクロメータがない,馬力が少ないなどの影響があって,うまく取れたかわからないが,学内でなんとか利用できるものを探していきたいと思う。
リートベルト解析ができるソフトウェアについて,いくつか見積もり,性能評価を行っている。X線回折装置そのものの分析精度も大きい影響因子なので,なにをもってリートベルトの精度というのかは,難しい。実験における真値というのは,セメント化学の場合多角的に評価して,既存の実験との差異から推し量ってしか新しい技術の精度が予測・評価ができない。
なかなか,むずかしい問題だ。


先日購入したWSだが,ファンの音が気になって作業ができない。私は音,味,においに敏感で,特に音が大きいところは苦手。受験の頃と博士執筆の時期に耳栓を愛用していたのだが,久しぶりに大学生協で買ってみた。なかなか良い感じで,高周波ノイズがなくなって集中しやすい。

これは,寝る時にも良いし,海外出張でもいいかもしれない。海外出張でマスクと耳栓は必携だな。

4/23/2007

New Machine

新しいマシンを購入した。DellのPresicion 430である。CPUが2つ,それぞれが4coreなので,全部で8個あることになる。64bitOSを登載したので,メモリも8GBだ。

ただし,32bit環境から移行できないアプリがあるので,VMwareを購入して,WidonwsXP32bitを仮想化して利用することにした。最近は無料の仮想化ソフトもあるが,体感速度を優先したかったので,有料・歴にのある之に決定。MSのVirtualPCもあまり評判は芳しくないようだ。使ってないからなんとも言えないが。

VM(VirtualMachine)の良いところは,スナップを撮っておけば,すぐに昔の状況に戻れるところにある。つまり,再インストールの手間がいらず,元のレジストリクリア,様々な状況がクリアなところにもどれるのである。これはよい。変なアプリをいれるのにも躊躇が無い。

64bitOSの良さは,無限に近いメモリの利用可能領域である。これも,シミュレーションの利用には大いに役立つだろう。併せて,最新版のIntel MKL とIntel Compilerを購入した。

買ったからには,これをつかって論文を書かないとね。
じゃっかん,ファンの音が気になるけども,がんがん使っていきたい。

4/16/2007

4月16日までの書籍 東大のこと教えます。

・東大のこと教えます。 小宮山宏,プレジデント社
むかし,この人の授業を受けた。物質移動の教科書は2冊もっている。かなり合理的で単刀直入にものごとを解説してくれる人でわかりやすかった。この本を読むと,東大はやっぱりいいかもな,と思う。
でも,世界の中の日本を考えると,東大中心で考える必要があると思うけど,日本の中を考えると東大一つにさせてはいけない。東大にものを言える人間が,東大外に何人いるか,というのが日本の層の厚さ,多様性というものだろう。打倒東大を論文でもって示せる人間を目指したい。

・1001必ず見ておくべき世界の絶景 マイケルブライト 昭文社
いろいろ一段落したので,もう少し横にいろいろ広げようと考えた。国際会議もうまく活用しようかな,と思ったり。学生にも,いろいろ体験してもらいたい。写真が秀逸。

・天才の栄光と挫折 数学者列伝 藤原雅彦 新潮選書
あんまり,面白くなかった。刺激がなかった。軽妙な語り口が失われているような。初期のころのエッセイが好きなんだけれども。まだ,国家の品格は読んでいない。

・Kalliopi Aligizaki Pore Structure of Cement-Based Materials, Taylor & Francis
コンクリートにおける空隙構造というのは最後まで謎だ。難しい。
マルチスケール問題に相当する。工学的にいかにとらえるかという歴史は深く,長い。最新の論文が引用されているので,良い研究の扉本になるだろう。
学生への指導のために購入した。

・麻生太郎の原点,吉田茂の流儀 麻生太郎 徳間文庫
白州氏の話が頭に残っていて,ふと,本屋をみたら平積みされていたので,購入した。軽く読める本。 断片を重ねると,すかしのように全体像がかいま見られる文章。何も無い人間が,ある人間に批評するというのは陳腐だな。

・マッキンゼー式世界最強の問題解決テクニック イーサン・ラジエル他 SB文庫
修士課程の頃,こういった類の本を結構読んだ。いろんな人にも貸したりして,びっくりするくらいくたびれて返ってきたこともある。本というのは,そうやって読み込むものだ。学生に読ませようかとおもって購入した。
要点は短く。自分の意見をどのように表現して必要十分な情報を伝達するか。
論文の文章にも,そうやって鍛えた日々の品がにじみ出る。

ビジネスというのはお金を基準に考えることだが,研究・勉強の規範は必ずしもそういうことではない。常に矛盾する価値観やデータの中で自分の立ち位置を見つけるということも重要なので,この本に肩入れすぎると研究はうまくいかない。ベターを積み重ねたからといって良い研究結果には成らない。